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第一章 壊れた日常の始まり
遠くから見つめていた光
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「なにやってんの?」
薄暗い道の入り口の方から声がする。男と一緒にそちらをみた。ちょうど夕日が沈む頃合いで眩しくて目を細めることしかできなかった。若そうな声。一体誰が声をかけてくれたのだろうか?普通はトラブルに巻き込まれて無視するだろうに。
「お前こそなんだよ。お楽しみ中だ。ガキはとっとと帰れ」
声をかけた人物が近づく。目が周りの暗さにようやく慣れた頃、その人物をしっかりととらえることができた。そこにいたのは着崩した学生服を着た青年が立っていた。こちらの状況に物怖じせず、ずかずかと近づきその足は目の前にまでやってきた。見上げてその人物の顔を見るよりも髪の色に目を奪われた。いつも遅刻して学校にやってくる金色の髪の生徒だ。いつも眺めていた遠い存在のような光が少し先に立っていた。
「なんだよ、お前やんのか……ぐあっ!!」
下半身丸出しだった男はまず腹を蹴り上げられ、尻餅をついたその先ですっかり萎えてしまったイチモツを金髪の生徒は思いっきり踏んづけようとした。
「うわぁああああ」
ガンと勢いよく足を踏み下ろすと男は叫び声を上げた。じょろろと何かが流れる音がして、男が尿を漏らしたのだと分かった。よく見るとイチモツは踏んではおらず、ギリギリその横を踏みつけていたらしい。それでも、恐怖で男は叫び尿を漏らしたのだろう。小刻みに震え、過呼吸を起こしているかのような息遣い。怯えた男のそんな表情を見て少し愉快だった。
男はなりふり構わず、濡れたズボンを上げるとそのまま逃げようとした。金髪の生徒が足を引っかけ男を転ばすと財布を奪い、中身だけ抜いてさっさと行くように促した。
「っち、大した金額入ってねぇじゃねえか」
「あの……」
「あぁ、お前にこれやるよ……って、お前そんな風に笑うこともできるんだな」
自分としては笑っていたつもりはなかったが、どうやら先ほどの男に対して少しいい気味だと思っていたのが表情に出ていたらしい。それよりも俺のことを知っているような口ぶりに驚いた。どうして知っているのだろうか?俺の疑問に気付いた目の前の男は口を開いて教えてくれた。
「虎林迅だ。これでも、お前と同じクラスだぞ?」
同じクラスだと聞いて驚いた。迅のことは、いつも教室から見下ろし、遅刻して登校する姿しか見ていなかったからだ。高校三年生になってからのクラスにずっと空席の机があった。あの席の人間らしい。
迅が先ほど手渡したのは先ほど盗ったお金と写真だ。それを受け取ろうと手を伸ばした時、迅が俺の手を捕らえた。お金と写真が地面へひらひらと落ちる。
「なぁ、お前売りなんてやってんの?まぁ、女顔ではないけどなんかお前、変な色気あるしイケるわ。なぁ、ヤッてみてもいい?さっきのお礼にでもと思ってさ」
迅の思いがけない言葉に呆気にとられた。迅の風貌からしてもモテない筈がない。物珍しさからだろうか?それともただの興味本位だろうか?でも一つ言えるのは先ほどの男にやられるくらいなら迅にやられた方がマシだと思った。
薄暗い道の入り口の方から声がする。男と一緒にそちらをみた。ちょうど夕日が沈む頃合いで眩しくて目を細めることしかできなかった。若そうな声。一体誰が声をかけてくれたのだろうか?普通はトラブルに巻き込まれて無視するだろうに。
「お前こそなんだよ。お楽しみ中だ。ガキはとっとと帰れ」
声をかけた人物が近づく。目が周りの暗さにようやく慣れた頃、その人物をしっかりととらえることができた。そこにいたのは着崩した学生服を着た青年が立っていた。こちらの状況に物怖じせず、ずかずかと近づきその足は目の前にまでやってきた。見上げてその人物の顔を見るよりも髪の色に目を奪われた。いつも遅刻して学校にやってくる金色の髪の生徒だ。いつも眺めていた遠い存在のような光が少し先に立っていた。
「なんだよ、お前やんのか……ぐあっ!!」
下半身丸出しだった男はまず腹を蹴り上げられ、尻餅をついたその先ですっかり萎えてしまったイチモツを金髪の生徒は思いっきり踏んづけようとした。
「うわぁああああ」
ガンと勢いよく足を踏み下ろすと男は叫び声を上げた。じょろろと何かが流れる音がして、男が尿を漏らしたのだと分かった。よく見るとイチモツは踏んではおらず、ギリギリその横を踏みつけていたらしい。それでも、恐怖で男は叫び尿を漏らしたのだろう。小刻みに震え、過呼吸を起こしているかのような息遣い。怯えた男のそんな表情を見て少し愉快だった。
男はなりふり構わず、濡れたズボンを上げるとそのまま逃げようとした。金髪の生徒が足を引っかけ男を転ばすと財布を奪い、中身だけ抜いてさっさと行くように促した。
「っち、大した金額入ってねぇじゃねえか」
「あの……」
「あぁ、お前にこれやるよ……って、お前そんな風に笑うこともできるんだな」
自分としては笑っていたつもりはなかったが、どうやら先ほどの男に対して少しいい気味だと思っていたのが表情に出ていたらしい。それよりも俺のことを知っているような口ぶりに驚いた。どうして知っているのだろうか?俺の疑問に気付いた目の前の男は口を開いて教えてくれた。
「虎林迅だ。これでも、お前と同じクラスだぞ?」
同じクラスだと聞いて驚いた。迅のことは、いつも教室から見下ろし、遅刻して登校する姿しか見ていなかったからだ。高校三年生になってからのクラスにずっと空席の机があった。あの席の人間らしい。
迅が先ほど手渡したのは先ほど盗ったお金と写真だ。それを受け取ろうと手を伸ばした時、迅が俺の手を捕らえた。お金と写真が地面へひらひらと落ちる。
「なぁ、お前売りなんてやってんの?まぁ、女顔ではないけどなんかお前、変な色気あるしイケるわ。なぁ、ヤッてみてもいい?さっきのお礼にでもと思ってさ」
迅の思いがけない言葉に呆気にとられた。迅の風貌からしてもモテない筈がない。物珍しさからだろうか?それともただの興味本位だろうか?でも一つ言えるのは先ほどの男にやられるくらいなら迅にやられた方がマシだと思った。
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