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きっちりカタはつけるから 3
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ある日の夜、私は唯ちゃんを飲みに誘った。
当然ながら、頓宮はるみとして。
だから、服装は地味でダサい。『その服、とげぬき地蔵商店街で買って来た?』と言われてもおかしくない服を選んだ。銀ぶち眼鏡も掛けているし、髪は結いあげたままだ。
アホ毛だって、こんなにピンピン。
彼を奪われて落ち込んでいる彼女を慰めるのが口実だ。
「乾杯~!」
ビールジョッキをガチンとぶつけ合う。
「うーん、おいしい。仕事の後の一杯は最高っ!」
口元の泡を手の甲で拭うと、私はおかわりを注文する。
「はるみさんて、お酒強いんですね」
感心するゆいちゃんは、お酒に弱いらしい。ジョッキのビールを一口飲んだだけで、テーブルに置いたままだ。
そのほうが、女の子らしいし、男ウケも良さそうだけど、私の場合かわい子ぶる歳でもないので、オヤジのようにビールを飲みまくる。
「おに~さ~ん、おかわりぃ~」
「よろこんで~」そんな声が聞こえたかと思ったら、すぐに冷えたビールが目の前に置かれた。
「唯ちゃん甘いお酒の方が良かった?カクテルとか酎ハイとかにする?」
「いいえ、チビチビ飲むので平気です」
「遠慮しなくていいよ。それ私が飲んであげるから」
落ち込んでいた時期よりも元気になったとは言え、やはり以前の唯ちゃんとは少し違う気がするし、心労も重なって、痩せたように見える。
「私、会社辞めようと思うんです」
目の前の料理には全く手を付けず、彼女はポツリ呟いた。
いつか言い出すんじゃないかとは心配していたけれど、とうとうか。
でも一応、驚いておく。
「嘘でしょー!なんでよ」
「……」
「やっぱり二人を見るのが辛い?」
「……はい」
だよね。サイコパスでもない限り、元カレが同期とイチャイチャする姿を見るなんて耐えられるものではない。
あの二人が秘密の交際をしてくれたなら、まだマシだったのだけれど、これ見よがしに堂々としているのだから、辛いのは当然だ。
「デマのほうはだいぶ下火になってきたから良いんですけど、笑顔の清水さんを見るのは、やっぱりつらいです。私とつき合ってた頃より楽しそうだし」
「そんなことな――」
「焼き鳥おまちどうさまで~す」
変なタイミングで料理が届いて、拍子抜けしてしまった。
参ったな。
「お兄さんありがと」
話を戻しずらいじゃない。
私はねぎまの串を取る。
「うーん、美味しいよこれ。唯ちゃんも食べたら」
お皿を彼女の方に押す。
「仕事上、二人と会うことないでしょ。だったらそこまで気にしなくても」
「そうですけど、やっぱり同期の子たちが……」
唯ちゃんは朝は社食で朝食をとり、お昼は同期と食べることにしていた。
比較的女子はお弁当を持参する子が多く、空いている会議室に集まって食べているグループが多かった。
唯ちゃん曰く、何も知らない同期の女子たちが清水君と山下さんの交際に興味津々で、お昼のお弁当の時間によく話題にのぼるらしいのだ。
山下さんも時々同期のお弁当に参加して、自分から話をするらしい。
それは『イケメンの彼氏で羨ましい』『一緒に住んでるの?』とか、『彼に愛されて幸せ?』などなど、事情を知らない人間からしたら他愛のない会話だけれど、唯ちゃんにとっては地獄だ。
「それに……前にも話しましたけど、彼、私にとって初めての人だったし、山下さんを抱いているのかと思うと……」
「分かるよ」
初めての人……か。
そう言えばだいぶ前に、周一郎さんとこんな会話をしたことがあったっけ。
『周一郎さんは女性の処女性気にします?』
『いきなりなんだ?』
『好きな人にあげたいとかなら分かるんですけど、この時代になっても結婚するまで守るって子いるでしょ。素敵な話ではあるんですけど、男性も期待してるのかな~なんて』
『どっちでも構わん』
『さすが色男。たくさん女性を泣かせた男だから言えるセリフですね』
その後完全に無視されたんだ。
グラスの中で、ビールの泡がゆらゆら揺れながら上にのぼっていく。
唯ちゃんは話を続ける。
山下さんがチラッ、チラッと唯ちゃんの反応を盗み見してくるのも辛いと嘆く。
会社のエースを横取りして、気分最高~ってか。
それに比べると、やっぱり唯ちゃんは謙虚でいい子だ。
「そっか、唯ちゃんはいい子だし、可愛いし、他の会社に行ってもすぐに友達も出来ると思うよ。転職大賛成。無理して今の仕事続ける必要はないよ」
「……はい。でも少し褒めすぎですよ。私、そんなにいい子じゃないです。結局人間関係のトラブルで会社を辞めるって、なんだか惨めですね。寿退社したかったなぁ」
寂しそうな唯ちゃんに手を伸ばして、頭をポンポンと叩く。
「もっと、自分に自信を持ちなって。唯ちゃんは悪く無いのだし、堂々と会社を辞めればいい。きっとその先に幸せが待っているから。飛びっきりの幸せが待ってるよっ!はるみさんが保証するっ」
笑顔で頷く唯ちゃんは、どこか吹っ切れた様子だった。
退職を口にしてホッとしているのかも知れない。
「はるみさ~ん、カクテル頼んでいいですかぁ~」
「いいよ、いいよ。どんどん頼みなさい。おね~さんのおごりなんだから」
腕時計を見ると居酒屋で三時間も過ごしていた。
「ご馳走さま~」ほろ酔いで私と唯ちゃんは居酒屋を後にする。
お酒に弱いと言っていた唯ちゃんだったけれど、ストレス発散なのか、会社を辞める決心がついたせいなのか、だいぶ飲んでやや千鳥足だ。
「はるみさんっ!もう一軒行きましょう。もう一軒っ。私最高の気分なんですっ」
私の服のすそを掴んで引っ張る。
「よしっ、行こうっ」
私は元気よく答えながら、カバンの中をゴソゴソする。
「あっ、さっきの居酒屋にスマホ置いてきたっ。唯ちゃんごめん。取りに行ってくるから、ここで待ってて」
「は~~いっ」
電信柱にもたれ掛かる彼女を確認して、私はその場を離れたのだった。
当然ながら、頓宮はるみとして。
だから、服装は地味でダサい。『その服、とげぬき地蔵商店街で買って来た?』と言われてもおかしくない服を選んだ。銀ぶち眼鏡も掛けているし、髪は結いあげたままだ。
アホ毛だって、こんなにピンピン。
彼を奪われて落ち込んでいる彼女を慰めるのが口実だ。
「乾杯~!」
ビールジョッキをガチンとぶつけ合う。
「うーん、おいしい。仕事の後の一杯は最高っ!」
口元の泡を手の甲で拭うと、私はおかわりを注文する。
「はるみさんて、お酒強いんですね」
感心するゆいちゃんは、お酒に弱いらしい。ジョッキのビールを一口飲んだだけで、テーブルに置いたままだ。
そのほうが、女の子らしいし、男ウケも良さそうだけど、私の場合かわい子ぶる歳でもないので、オヤジのようにビールを飲みまくる。
「おに~さ~ん、おかわりぃ~」
「よろこんで~」そんな声が聞こえたかと思ったら、すぐに冷えたビールが目の前に置かれた。
「唯ちゃん甘いお酒の方が良かった?カクテルとか酎ハイとかにする?」
「いいえ、チビチビ飲むので平気です」
「遠慮しなくていいよ。それ私が飲んであげるから」
落ち込んでいた時期よりも元気になったとは言え、やはり以前の唯ちゃんとは少し違う気がするし、心労も重なって、痩せたように見える。
「私、会社辞めようと思うんです」
目の前の料理には全く手を付けず、彼女はポツリ呟いた。
いつか言い出すんじゃないかとは心配していたけれど、とうとうか。
でも一応、驚いておく。
「嘘でしょー!なんでよ」
「……」
「やっぱり二人を見るのが辛い?」
「……はい」
だよね。サイコパスでもない限り、元カレが同期とイチャイチャする姿を見るなんて耐えられるものではない。
あの二人が秘密の交際をしてくれたなら、まだマシだったのだけれど、これ見よがしに堂々としているのだから、辛いのは当然だ。
「デマのほうはだいぶ下火になってきたから良いんですけど、笑顔の清水さんを見るのは、やっぱりつらいです。私とつき合ってた頃より楽しそうだし」
「そんなことな――」
「焼き鳥おまちどうさまで~す」
変なタイミングで料理が届いて、拍子抜けしてしまった。
参ったな。
「お兄さんありがと」
話を戻しずらいじゃない。
私はねぎまの串を取る。
「うーん、美味しいよこれ。唯ちゃんも食べたら」
お皿を彼女の方に押す。
「仕事上、二人と会うことないでしょ。だったらそこまで気にしなくても」
「そうですけど、やっぱり同期の子たちが……」
唯ちゃんは朝は社食で朝食をとり、お昼は同期と食べることにしていた。
比較的女子はお弁当を持参する子が多く、空いている会議室に集まって食べているグループが多かった。
唯ちゃん曰く、何も知らない同期の女子たちが清水君と山下さんの交際に興味津々で、お昼のお弁当の時間によく話題にのぼるらしいのだ。
山下さんも時々同期のお弁当に参加して、自分から話をするらしい。
それは『イケメンの彼氏で羨ましい』『一緒に住んでるの?』とか、『彼に愛されて幸せ?』などなど、事情を知らない人間からしたら他愛のない会話だけれど、唯ちゃんにとっては地獄だ。
「それに……前にも話しましたけど、彼、私にとって初めての人だったし、山下さんを抱いているのかと思うと……」
「分かるよ」
初めての人……か。
そう言えばだいぶ前に、周一郎さんとこんな会話をしたことがあったっけ。
『周一郎さんは女性の処女性気にします?』
『いきなりなんだ?』
『好きな人にあげたいとかなら分かるんですけど、この時代になっても結婚するまで守るって子いるでしょ。素敵な話ではあるんですけど、男性も期待してるのかな~なんて』
『どっちでも構わん』
『さすが色男。たくさん女性を泣かせた男だから言えるセリフですね』
その後完全に無視されたんだ。
グラスの中で、ビールの泡がゆらゆら揺れながら上にのぼっていく。
唯ちゃんは話を続ける。
山下さんがチラッ、チラッと唯ちゃんの反応を盗み見してくるのも辛いと嘆く。
会社のエースを横取りして、気分最高~ってか。
それに比べると、やっぱり唯ちゃんは謙虚でいい子だ。
「そっか、唯ちゃんはいい子だし、可愛いし、他の会社に行ってもすぐに友達も出来ると思うよ。転職大賛成。無理して今の仕事続ける必要はないよ」
「……はい。でも少し褒めすぎですよ。私、そんなにいい子じゃないです。結局人間関係のトラブルで会社を辞めるって、なんだか惨めですね。寿退社したかったなぁ」
寂しそうな唯ちゃんに手を伸ばして、頭をポンポンと叩く。
「もっと、自分に自信を持ちなって。唯ちゃんは悪く無いのだし、堂々と会社を辞めればいい。きっとその先に幸せが待っているから。飛びっきりの幸せが待ってるよっ!はるみさんが保証するっ」
笑顔で頷く唯ちゃんは、どこか吹っ切れた様子だった。
退職を口にしてホッとしているのかも知れない。
「はるみさ~ん、カクテル頼んでいいですかぁ~」
「いいよ、いいよ。どんどん頼みなさい。おね~さんのおごりなんだから」
腕時計を見ると居酒屋で三時間も過ごしていた。
「ご馳走さま~」ほろ酔いで私と唯ちゃんは居酒屋を後にする。
お酒に弱いと言っていた唯ちゃんだったけれど、ストレス発散なのか、会社を辞める決心がついたせいなのか、だいぶ飲んでやや千鳥足だ。
「はるみさんっ!もう一軒行きましょう。もう一軒っ。私最高の気分なんですっ」
私の服のすそを掴んで引っ張る。
「よしっ、行こうっ」
私は元気よく答えながら、カバンの中をゴソゴソする。
「あっ、さっきの居酒屋にスマホ置いてきたっ。唯ちゃんごめん。取りに行ってくるから、ここで待ってて」
「は~~いっ」
電信柱にもたれ掛かる彼女を確認して、私はその場を離れたのだった。
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