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領主の館
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「ではこれで失礼する」
式が終わると、公爵はあっさりと暇を告げた。
「ご列席ありがとうございました」
アロイスが公爵を丁重に送り出す。
レティシアは公爵の乗った馬車が遠ざかるのを見送った。
なんだかこれが現実のことだとは思いにくい。
――これで、私は自由になった?
ずっと父の影響から抜け出したくて、がんばってきた。結婚によって、父がレティシアに命令できる立場ではなくなったことは嬉しいはずなのに、いま、レティシアの心にはなんの喜びもなかった。
それどころか、父の頚木から逃れたはいいが、別の首輪を付けられただけなのではないだろうかという不安が込み上げてくる。
「さて、領主の館へ移動しようか?」
「はい」
レティシアは不安を押し殺し、アロイスから差し出された手を受け取った。
いよいよ新しい生活が始まる。
職場の上司からは、結婚のために一か月の休暇をもらってある。
そのあいだに侯爵夫人としての役割に慣れ、さっさと職場に復帰したい。役割さえ果たしていれば、互いに生活には極力関わらないことを、彼は約束してくれたのだから。
そんなことを考えているあいだに、ふたりを乗せた馬車は領主の館に到着する。
「少し待ってほしい」
馬車を降りよう腰を浮かせたレティシアを、アロイスがとどめた。
「この地方には妻となった者を夫が抱き上げて新居の入り口を通る習慣がある。私に触れられるのは不本意かもしれないが、我慢してくれるか?」
レティシアは目を瞠った。
「つまり、私を抱えて移動されるということですか?」
「そういうことになる」
アロイスもまた不本意なのだろう。眉根の間に皺が寄っていた。
ある程度体裁を取り繕うためには、こういったわかりやすい行為が必要なのだろう。
「承知……しました。ちょっと重いかもしれませんが、よろしくお願いします」
「これでも軍務で鍛えている。あなたを落とすような真似はしないと約束しよう」
「はい」
アロイスが先に馬車を降り、レティシアをエスコートする。
領主の館の前には大勢の使用人たちがふたりの到着を待ち構えていた。
「抱き上げるぞ」
レティシアが心の準備をする間もなく、膝のうしろに彼の手が回ったかと思うと、ふわりと抱き上げられていた。
レティシアは慌てて彼の首に手を回し、しがみつく。
周囲からは新婚夫婦をはやし立てるような声が聞こえたが、レティシアはそれどころではなかった。
そもそも異性をこれほど近くに感じたことなどない。
彼が言うとおり、抱き寄せされた胸板はたくましく、力強い。
気恥ずかしさにレティシアの頬に血が上った。
「領主様、ご結婚おめでとうございます!」
「お幸せに!」
ふたりの結婚が契約で結ばれたものだとは知らない領民からの祝いの言葉に、レティシアは後ろめたさを感じて、周囲の視線から逃れるようにアロイスの胸板に顔をうずめる。
レティシアを抱き上げる腕に力がこもったような気がして、彼の顔を見上げるが、予想通り眉根に皺がよっていて、あまり機嫌はよくなさそうだった。
アロイスが領主の館に入ると、レティシアはようやく地面に足をつくことを許され、いたたまれない時間が過ぎ去った。
「すみません。少しお部屋で休ませていただいてもよろしいでしょうか?」
「あ、ああ。エドモン、部屋に案内してやってくれ」
「承知いたしました」
使用人たちの中から壮年の男性が、レティシアの前に進み出る。
「執事長のエドモンだ。なにかあれば相談するといい」
「はい……」
黒縁のメガネをかけた執事は洗練された仕草で、レティシアに向かって頭を下げた。
「では、こちらへ」
レティシアは執事長のあとに続いて、二階へと続く階段を上った。
「こちらが奥様のお部屋になります」
執事長は大きな扉の前で足を止めた。
案内された部屋は、レティシアからすると分不相応なほど美しい部屋だった。
大きな天蓋つきのベッドに、書き物机、小さなテーブルセットに、豪華な装飾のついた化粧台。
一目で上質だとわかる家具、女性らしい色で纏められた内装は、レティシアを歓迎しているのだと勘違いしてしまいそうだった。
大きな窓の外にはバルコニーがあって、とても眺めがよさそうだ。
部屋の中には二つ扉があり、執事長がそのうちの一つを開く。
「奥様のお荷物は全てこちらに。荷解きは終わっております」
執事長が示した先には衣裳部屋が続いていて、公爵が手配した衣装や装飾品がすでに片付けられていた。
「ありがとう」
レティシアの礼に執事長は慇懃にうなずくと、もう一つの扉を示した。
「こちらは旦那様のお部屋に続いております」
アロイスの部屋に続いていると聞いて、レティシアはぎょっとする。
この結婚が契約に基づくものであることは、アロイスとレティシアしか知らないはずだ。
この鋭い眼光を持つ執事を欺くのは難しそうだが、とりあえず表情を取り繕って、レティシアはうなずいた。
「なにかご用がありましたら、こちらの呼び鈴をお使いください」
執事長は小さなテーブルの上に置かれた銀色の鈴を指し示す。
「お着替えをされるのであれば、メイドを呼びますが、いかがいたしましょう」
「おねがいします」
静かに部屋を立ち去った執事の気配が遠ざかるのを待って、レティシアは大きなため息をこぼした。
視線はアロイスの部屋へと続く扉に釘付けになっている。
レティシアがアロイスと契約を交わした際には、子供を作ることに同意している。つまり、彼と子供ができるような行為をしなければならないということだ。
ある程度は覚悟してきたつもりだったが、こうして彼の部屋へと続く扉を目の前にすると、改めて緊張がこみ上げてきた。
――初夜か……。
今夜、この扉から彼がやって来るのかと思うと、レティシアの心臓の鼓動が速まった。
「奥様、入ってもよろしいでしょうか?」
扉の外から入室の許可を求める声がした。
エドモンが手配してくれたメイドだろう。
「どうぞ」
「失礼します」
ぱりっとしたメイド服に身をつつんだ少々年配の女性と、若い女性が入ってくる。
「わたくしはメイド長のグレース、こちらは奥様付きのメイドとなりますニナです。ニナ、挨拶を」
「よろしくお願いいたします」
ニナがグレースに倣って深く頭を下げた。
ふたりの表情はにこやかで、感じがいい。
彼らの内心はわからないが、この調子ならここでうまくやっていけるかもしれない。
「この窮屈なドレスから開放されたいのだけれど、手伝ってもらえるかしら?」
「はい、奥様」
グレースはレティシアを鏡台の前に座らせると、ニナに指示を出しててきぱきとドレスを脱がせ始めた。
ニナもグレースを手伝いながらも、レティシアの外したベールや、髪飾り、繊細なレースがたっぷりと使われたドレスを眺めては、夢見るような表情でため息をこぼしている。
「お湯をお使いになりますか? 浴室の準備をさせますが」
「浴室があるのですか?」
グレースの問いかけに、レティシアは目を瞠った。
部屋に木桶を運んで浅くはったお湯で身体を拭くのが一般的で、浴室がある家は少ない。
魔導士であるレティシアにとって、お湯を沸かすのはたやすく、自宅では木桶にたっぷりとお湯を張って浸かるのが好きだった。
「ぜひ、お願いします。あ、お湯の準備はいりません。自分でできますから」
「奥様は魔導士でいらっしゃいましたか」
「はい」
量の多少はあれど、全ての人々は魔力を持っている。けれど、それを自らの思うままに振るうことのできる魔法士は少ない。その中でも大きな魔力を持ち、理論と実技を修めた者だけが魔道士と名乗ることを許される。
「では、お手伝いだけさせていただきます」
「私ひとりでも大丈夫ですが……」
「夜の支度がありますので、お手伝いさせていただきます」
どうやら初夜に向けて、メイドたちはレティシアを磨き上げるつもりらしい。
「……よろしくおねがいします」
これもまた侯爵夫人の役目なのだと、レティシアは諦念のこもったため息をこぼした。
式が終わると、公爵はあっさりと暇を告げた。
「ご列席ありがとうございました」
アロイスが公爵を丁重に送り出す。
レティシアは公爵の乗った馬車が遠ざかるのを見送った。
なんだかこれが現実のことだとは思いにくい。
――これで、私は自由になった?
ずっと父の影響から抜け出したくて、がんばってきた。結婚によって、父がレティシアに命令できる立場ではなくなったことは嬉しいはずなのに、いま、レティシアの心にはなんの喜びもなかった。
それどころか、父の頚木から逃れたはいいが、別の首輪を付けられただけなのではないだろうかという不安が込み上げてくる。
「さて、領主の館へ移動しようか?」
「はい」
レティシアは不安を押し殺し、アロイスから差し出された手を受け取った。
いよいよ新しい生活が始まる。
職場の上司からは、結婚のために一か月の休暇をもらってある。
そのあいだに侯爵夫人としての役割に慣れ、さっさと職場に復帰したい。役割さえ果たしていれば、互いに生活には極力関わらないことを、彼は約束してくれたのだから。
そんなことを考えているあいだに、ふたりを乗せた馬車は領主の館に到着する。
「少し待ってほしい」
馬車を降りよう腰を浮かせたレティシアを、アロイスがとどめた。
「この地方には妻となった者を夫が抱き上げて新居の入り口を通る習慣がある。私に触れられるのは不本意かもしれないが、我慢してくれるか?」
レティシアは目を瞠った。
「つまり、私を抱えて移動されるということですか?」
「そういうことになる」
アロイスもまた不本意なのだろう。眉根の間に皺が寄っていた。
ある程度体裁を取り繕うためには、こういったわかりやすい行為が必要なのだろう。
「承知……しました。ちょっと重いかもしれませんが、よろしくお願いします」
「これでも軍務で鍛えている。あなたを落とすような真似はしないと約束しよう」
「はい」
アロイスが先に馬車を降り、レティシアをエスコートする。
領主の館の前には大勢の使用人たちがふたりの到着を待ち構えていた。
「抱き上げるぞ」
レティシアが心の準備をする間もなく、膝のうしろに彼の手が回ったかと思うと、ふわりと抱き上げられていた。
レティシアは慌てて彼の首に手を回し、しがみつく。
周囲からは新婚夫婦をはやし立てるような声が聞こえたが、レティシアはそれどころではなかった。
そもそも異性をこれほど近くに感じたことなどない。
彼が言うとおり、抱き寄せされた胸板はたくましく、力強い。
気恥ずかしさにレティシアの頬に血が上った。
「領主様、ご結婚おめでとうございます!」
「お幸せに!」
ふたりの結婚が契約で結ばれたものだとは知らない領民からの祝いの言葉に、レティシアは後ろめたさを感じて、周囲の視線から逃れるようにアロイスの胸板に顔をうずめる。
レティシアを抱き上げる腕に力がこもったような気がして、彼の顔を見上げるが、予想通り眉根に皺がよっていて、あまり機嫌はよくなさそうだった。
アロイスが領主の館に入ると、レティシアはようやく地面に足をつくことを許され、いたたまれない時間が過ぎ去った。
「すみません。少しお部屋で休ませていただいてもよろしいでしょうか?」
「あ、ああ。エドモン、部屋に案内してやってくれ」
「承知いたしました」
使用人たちの中から壮年の男性が、レティシアの前に進み出る。
「執事長のエドモンだ。なにかあれば相談するといい」
「はい……」
黒縁のメガネをかけた執事は洗練された仕草で、レティシアに向かって頭を下げた。
「では、こちらへ」
レティシアは執事長のあとに続いて、二階へと続く階段を上った。
「こちらが奥様のお部屋になります」
執事長は大きな扉の前で足を止めた。
案内された部屋は、レティシアからすると分不相応なほど美しい部屋だった。
大きな天蓋つきのベッドに、書き物机、小さなテーブルセットに、豪華な装飾のついた化粧台。
一目で上質だとわかる家具、女性らしい色で纏められた内装は、レティシアを歓迎しているのだと勘違いしてしまいそうだった。
大きな窓の外にはバルコニーがあって、とても眺めがよさそうだ。
部屋の中には二つ扉があり、執事長がそのうちの一つを開く。
「奥様のお荷物は全てこちらに。荷解きは終わっております」
執事長が示した先には衣裳部屋が続いていて、公爵が手配した衣装や装飾品がすでに片付けられていた。
「ありがとう」
レティシアの礼に執事長は慇懃にうなずくと、もう一つの扉を示した。
「こちらは旦那様のお部屋に続いております」
アロイスの部屋に続いていると聞いて、レティシアはぎょっとする。
この結婚が契約に基づくものであることは、アロイスとレティシアしか知らないはずだ。
この鋭い眼光を持つ執事を欺くのは難しそうだが、とりあえず表情を取り繕って、レティシアはうなずいた。
「なにかご用がありましたら、こちらの呼び鈴をお使いください」
執事長は小さなテーブルの上に置かれた銀色の鈴を指し示す。
「お着替えをされるのであれば、メイドを呼びますが、いかがいたしましょう」
「おねがいします」
静かに部屋を立ち去った執事の気配が遠ざかるのを待って、レティシアは大きなため息をこぼした。
視線はアロイスの部屋へと続く扉に釘付けになっている。
レティシアがアロイスと契約を交わした際には、子供を作ることに同意している。つまり、彼と子供ができるような行為をしなければならないということだ。
ある程度は覚悟してきたつもりだったが、こうして彼の部屋へと続く扉を目の前にすると、改めて緊張がこみ上げてきた。
――初夜か……。
今夜、この扉から彼がやって来るのかと思うと、レティシアの心臓の鼓動が速まった。
「奥様、入ってもよろしいでしょうか?」
扉の外から入室の許可を求める声がした。
エドモンが手配してくれたメイドだろう。
「どうぞ」
「失礼します」
ぱりっとしたメイド服に身をつつんだ少々年配の女性と、若い女性が入ってくる。
「わたくしはメイド長のグレース、こちらは奥様付きのメイドとなりますニナです。ニナ、挨拶を」
「よろしくお願いいたします」
ニナがグレースに倣って深く頭を下げた。
ふたりの表情はにこやかで、感じがいい。
彼らの内心はわからないが、この調子ならここでうまくやっていけるかもしれない。
「この窮屈なドレスから開放されたいのだけれど、手伝ってもらえるかしら?」
「はい、奥様」
グレースはレティシアを鏡台の前に座らせると、ニナに指示を出しててきぱきとドレスを脱がせ始めた。
ニナもグレースを手伝いながらも、レティシアの外したベールや、髪飾り、繊細なレースがたっぷりと使われたドレスを眺めては、夢見るような表情でため息をこぼしている。
「お湯をお使いになりますか? 浴室の準備をさせますが」
「浴室があるのですか?」
グレースの問いかけに、レティシアは目を瞠った。
部屋に木桶を運んで浅くはったお湯で身体を拭くのが一般的で、浴室がある家は少ない。
魔導士であるレティシアにとって、お湯を沸かすのはたやすく、自宅では木桶にたっぷりとお湯を張って浸かるのが好きだった。
「ぜひ、お願いします。あ、お湯の準備はいりません。自分でできますから」
「奥様は魔導士でいらっしゃいましたか」
「はい」
量の多少はあれど、全ての人々は魔力を持っている。けれど、それを自らの思うままに振るうことのできる魔法士は少ない。その中でも大きな魔力を持ち、理論と実技を修めた者だけが魔道士と名乗ることを許される。
「では、お手伝いだけさせていただきます」
「私ひとりでも大丈夫ですが……」
「夜の支度がありますので、お手伝いさせていただきます」
どうやら初夜に向けて、メイドたちはレティシアを磨き上げるつもりらしい。
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