契約結婚のススメ

文月 蓮

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満たされる欲 ※

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 アロイスは彼女をうつ伏せにして、背中の至る所にキスを落とした。
 背中を上にたどってうなじを軽く食むと、レティシアはすぐに息を乱し始めた。

「っは、あ……、許してくれたんじゃ、ない、の?」
 涙を滲ませながら必死にうしろを振り返り、上目遣いに見つめてくるレティシアの姿に、アロイスはにやりと笑った。

「ああ、だからこれはお仕置きでも、罰でもない」

 自分の一挙手一投足に反応し、震え、涙を滲ませるレティシアが愛おしかった。
 白くほっそりとしたうなじに噛みつくように口づけ、強く肌を吸った。

「な……あぁ」

 アロイスは唇を背筋に沿って下に移動させた。そのあいだも強く吸い上げ、赤い華を肌の上に残すことを忘れない。

――私のものだ。

 こみ上げる征服欲のままに、痕を残し、彼女の性感を高める。
 アロイスは彼女自身さえも知らない、感じる場所を暴くことにこの上ない喜びを感じていた。

「レティ……、かわいい」

 彼女の腰に手を這わせる。その腰は、強くつかめば折れてしまいそうなほど細い。
 剣の訓練で太くなり、胼胝だらけの自分の大きく太い手や指とは対照的に、彼女の身体はどこもかしこも柔らかく、儚げで心配になる。
 そっと肌をなぞると、レティシアはびくびくと身体を震わせ、甘い声を漏らす。
 そんな彼女の姿に、アロイスの分身は痛いほどに張りつめていた。
 今度は背後から彼女の中に指を埋めた。
 先ほど達したからか、中はとろりととろけ、容易くアロイスの指を飲み込んでいく。

「っは、あ……ぁ」

 かすれた声が彼女の口から零れ、同時に埋めたアロイスの指を締め付ける。
 アロイスは指を二本に増やし、内側を愛撫する。

「っひ、あ、あ!」

 背中をのけぞらせ、シーツをぎゅっと握りしめるレティシアの姿に、愛しさがこみ上げた。

「レティ……、好きだ」
「アル、あるぅ」

 指を揺すると、彼女の声が切なさを増した。
 アロイスは探るように指を動かし、さらに彼女が感じる部分を見つけていく。

「っや、あ、っひ、……ん!」

 指を埋めた場所からは、くちゅくちゅと淫らな音が絶え間なく生まれていた。

「あなたのナカにはいりたい」
「……っ!」

 そうレティシアの耳元でささやくと、埋めた指がぎゅっと締めつけられた。
 彼女はそのままびくりと身体を強張らせたかと思うと、一気に弛緩させた。

「もしかして、イったのか?」

 レティシアは耳まで真っ赤に染めながらふるふると力なく首を横に振る。
 否定の仕草を見せてはいても、紅潮した肌と荒い呼吸が全てを証明していた。
 アロイスの欲望は一気に高まる。

「少しだけ、腰を浮かせてくれ」

 アロイスはレティシアの腰をつかむと、お尻を突きだすような格好を取らせる。
 シーツをつかむ彼女の手に自分の手を重ね、ゆっくりと背後から彼女の秘所に自分のいきり立った楔を侵入させた。

「……っ、っは、あ、あ!」

 わずかに先端を埋めただけなのに、ぴったりと包み込んでくる感触に、思わず腰を突き立て、一気に奥へ押し入りたい衝動に駆られる。

「……く、っは、やばいな」

 アロイスは危うい理性の糸をなんとか手繰り寄せ、ゆるゆると腰を進めた。
 彼女の指に自分の指を絡めながら、耳朶を吸い、舐る。

「っあ、やぁ」

 レティシアの内部がアロイスの形に馴染む瞬間を見計らって、腰を揺すって更に奥に進む。

「っは、あ、あるぅ……!」

 甘く蕩けた声で名前を呼ばれる瞬間、愛おしさにたまらなくなる。
 レティシアはきゅうきゅうと剛直を締めつけた。
 アロイスは激しく突きたくなる衝動を抑えて、ゆっくりと腰を突いて、ようやく奥へと到達した。

「奥まで、入ったぞ?」

 耳元でそっと囁くと、途端にレティシアは内部をきゅうと締めつけてくる。
 全身で愛おしいと訴えかけてくるような彼女の姿に、アロイスの理性の糸は容易く切れた。

「レティ、すまないが、少し無理をさせる」

 アロイスは宣言と当時に、楔をゆっくりとぎりぎりまで引き抜くと、一気に奥まで突き立てた。

「ひあぁああ!」

 レティシアの喉から零れる嬌声に、頭の中が白くとけていく。
 剛直は痛いほどに張り詰め、腰を振って快楽を得ることしか考えられなくなる。
 深く、浅く、交互に腰を振れば、そのたびにレティシアは身体を震わせ、これでもかとアロイスの剛直を締めつけてくる。
 アロイスはたまらず彼女の腰をつかんで、がつがつと腰を振った。
 レティシアは無意識に腰を揺らして、アロイスの欲望に応えてくる。その姿に愛おしさが溢れた。

「レティ、愛している」

 強く腰を押しつけ、最奥を穿つと、レティシアが硬直する。

「ああーっ、っはあああア」
「っく、れ、てぃ……っ」

 アロイスもその瞬間に合わせて、欲望を解き放つ。
 白濁を注ぎ込みながら、塗りこめるように二度、三度と腰を押しつけた。
 そのたびにレティシアはびくびくと痙攣した。
 吐き出したばかりだというのに、そこは萎える気配を見せない。

「まだだ」

 アロイスは脱力しているレティシアの耳元で囁くと、律動を再開させようとした。

「ま……って、キス……したい」

 か細い彼女の声に、ぎゅっと胸が締めつけられる。
 可愛らしい彼女のお願いに、アロイスの頬が緩んだ。

「仰せのままに。奥さん」
「あっ……」

 アロイスは昂ったままの剛直を引き抜いて結合を解くと、うつ伏せになっていた彼女を引き起こす。
 そっと抱き上げると、今度は膝の上に座らせた。
 すっぽりと腕の中に納まってしまう彼女との身体の大きさの違いに、改めて愛おしくなる。
 彼女の望みのままに深く口づけた。

「ん、っふ……んぅ……」

 蕩けたブルーグレイの瞳で見上げてくる彼女に、ついつい限度を忘れて貪ってしまう。
 昂ぶりが彼女のお尻の下で、早く中に入りたいと先走りをこぼしていた。

「今度はこのままで」
「んぅ?」

 ぐったりとしなだれかかってくるレティシアの腰をつかんで向かい合わせにすると、そのまま剛直の上にゆっくりと降ろしていく。
 先ほど吐き出した欲望がとろりと茎を伝って落ちる感触に、アロイスは肌を粟立たせながらもそのまま楔を進めた。

「っあああ……ん」

 受け入れた衝撃に、彼女の目が大きく見開かれる。
 ポロリとこぼれた涙を舌で舐めとって、そのまま深く繋がりあう。
 すべてを明け渡し、さらけ出してくれるレティシアの様子に、アロイスの乾いていた心が満たされていく。

「レティ、愛している」
「私も、愛してる」

 アロイスは彼だけに許された甘い果実を、思うままに貪った。
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