チートなんて簡単にあげないんだから~結局チートな突貫令嬢~

まきノ助

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第1章 アストリア王国に転生

16 9歳草原でレベリング

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 午前中に家庭教師と勉強して、お休みの日とか週に2回ぐらいは草原に行きます。
 その時はマリエル隊としてパーティを組みました。
 私とルイスとメアリィとケンちゃんとピーちゃんとスズちゃんとルディくん(ルイスとジュディの息子)の7人がフルメンバーです。

 初心者用の南の草原の、更に奥まで行きました。そして、山の麓にはダンジョンも有ります。

 結構強い敵でも【ブラインド】魔法を使うと簡単に倒せました。
 今の所、出会った全ての魔物に有効です。
 【石化】魔法も、最初は土を石に変えてたのだけど、魔物に使ったら魔物が石に成ってしまいました。


「エイルちゃん、【ブラインド】と【石化】が、チートみたいだよ?」

『う~ん、強力なスキルだけどチートじゃないと思うよ』

「そうなの?」

『土属性の【石化】は私が上げたスキルじゃなくて、マリエルちゃんの生まれながらの適正魔法だよ。
【ブラインド】は、着替えや湯浴みに必要だから消さない方が良いよね。
 光属性魔法は、たぶん私の親友まぶだちだから使えるのだと思うのよね。チートと言われればそうかも知れないけれど、『親友』まぶだちを消したくないからしょうがないかな~』

「そうだよね、しょうがないよね~。どうもありがとう」


『間違って何かを石化した時は、光属性魔法の【状態異常回復】を使って治療してね』

「はい」

『【状態異常回復】は、あらゆる変化を正常に戻す事が出来るのよ』

「はい……ところで、私の前にも転生者って居たの?」

『いましたよ。私って頼まれるとイヤと言えない性格だったので、ついチートをあげてしまったら世界のバランスが崩れそうに成ってしまったの。それからは無闇にチートを上げない事にしたのよ』

「ふ~ん、そうだったんだぁ。バランスを崩す様な影響を与えない様にしたいんだねぇ」

『そうなの。世界を救う為に直接介入をして、神として崇められてしまい本当に困ったわ』

「それで神殿にエイルちゃんの石像があるんだねぇ」

『……うん』



「マリちゃん、俺さぁ、冒険者登録したいなぁ……」

「ケンちゃんはお人形だから、冒険者登録出来ないよね」

「だって、クエストを受けて報酬を貰いたいよぅ。マリちゃんが冒険者登録してよぅ」

「そうねぇ……」


「お嬢様、残念ながら冒険者登録は15歳からしかできません。冒険者見習い登録は10歳からできますが、保護者が必要等と色々と条件が付いています」

「そうなんだぁ、ルイスは冒険者登録してないの?」

「してません。 一応、貴族の三男で騎士でもありますから……」


「ケンちゃん、諦めましょっ」

「……ルイスさんは、冒険者登録できないの?」

「辺境伯様に雇われてる身なので、許可が有れば出来ます」

「マリちゃんお父様に頼んでみてよ~」

「う~ん、話しても良いけど期待しないでね」

「うん」



 夕食時に、

「世間体があるので、ダメじゃ」
 と即答で、お父様に却下されました。

「パパ~ンッ! ダメ~?」

 私は子犬のオネダリポーズをして、上目遣いで『キュロリンッ!』と見上げます。

「ウグ~ッ」

 レオポルド辺境伯は精神を圧迫され魅了されかけましたが、元々十分にマリエルに魅了されていたので変化はありませんでした。


「それでは討伐部位を持って来たら、冒険者ギルドの様にワシが報酬を出してやろう」

「わ~い、お父様ありがとうございます。マリエルはお父様が大好きです!」

「うむ」

(ドヤ~)とお父様の顔が誇っていました。


「ケンちゃん、ど~お? それでいいでしょ?」

「うん、マリちゃんのパパさん、どうもありがとう」

「ふんっ。マリエルの為じゃ」


「じゃあ明日は、お勉強が終わったら一狩ひとかりしましょっ!」

「オッケー」
「キュルキュル」




 翌日、昼食後に馬車で南の草原に向かいました。

 私・ルイス・メアリィ・ケンちゃん・ピーちゃん・スズちゃん・ルディくんのフルメンバーです。
 もちろんマリエル隊でパーティ登録しました。

 ルイスとピーちゃんが前衛、ケンちゃんとスズちゃんとルディくんが中衛、私とメアリィが後衛です。

 ルイスとメアリィは使用人なので敬称省略ですが。ルディくんは、雇ってないのでルディくんと呼びます。ケジメを付ける様にと侍従長に言われたのです。

 ルイスはショートソード、ケンちゃんとスズちゃんとルディくんは短剣、私とメアリィはスリングです。
 武器は皆で話し合って決めました。

 私とメアリィのスリングは投擲器とうてききと言う物で、旧約聖書に出てくるダビデがゴリアテを倒した武器です。
 弓矢にしたかったのですが、スキルを持ってないし練習もしてないので、味方に当ったら大変だと言う事で消去法で選びました。


 まずは初心者用の草原でシュミレーションをします。

「じゃあ、あの木をモンスターだと思って、私とメアリィがスリングで癇癪玉かんしゃくだまを投げますね」

 癇癪玉と言うのは、中に唐辛子とコショウの粉が詰まってます。日本では熊撃退スプレーと言う物が売ってますが、それからアイディアを貰いました。日本のお父さんは登山が趣味で、熊撃退スプレーを持っていたのです。藁や薄い木の皮を野球のボールぐらいの大きさにしてのりで適度に固めた物です。目標に当ると砕けて敵の五感を苦しめる予定です。


「それっ!」
「はいっ!」

 ブシャ、グシャッ。


 2人が投げた癇癪玉は木に当りませんでした。少し離れた地面に当たり砕けて、中のお粉が散らばりました。

「クッシュッ!」
 とピーちゃんが鼻を鳴らしました、5メートルぐらいは離れてましたけど。


「お嬢様、直接魔物に当らなくても、近くで砕ければ効果が有りそうですね」

「うん」

「味方の側には投げないでくださいね」

「はい、注意しますね」


「癇癪玉を投げたら、前衛が防御して中衛が魔法攻撃をします。そして武器でトドメを刺しましょう」

「オッケー」
「キュルキュル」


 因みにルディくんは魔法を覚えてないけど、経験を積んで貰う為に中衛に位置取りしてもらってます。
 勿論怪我をしない様に、最優先で皆で守りますよ。


「それでは、もう少し先の低級者用の草原に行きましょう」

「はい」

 私達は再び馬車に乗り、草原の街道を進みます。
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