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第2章 アリタリカ帝国に留学
70 どら焼きとお茶
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エリザとエリシャナが冒険者ギルドから帰って来ました。
「御嬢様、只今帰りました。 無事に冒険者登録を済ませて来ました」
「お帰りなさい。……どうでしたか? ダンジョンの情報は得られましたか?」
「はい。 先日ダンジョンで会った髭面の男に再会して、ダンジョンの情報を教えて貰いました。10階のボスはアンデッド系だそうです」
「それは良い事を聞きましたね」
「11階からはフロアが広くなり、各階毎にボスが存在するそうです」
「まぁ、それは大変ですね」
「我々は、御嬢様が作られたミスリル製の武器が有りますし、魔法攻撃も出来ますから、10階のアンデッド系ボスは問題無く攻略出来ると思います」
「そうですね」
ガチャリッ、
会話の最中に、サッチャンがお盆にどら焼きをイッパイ乗せて入って来ました。
「御嬢様、豆を砂糖で煮て、どら焼きを作ってみました。試食してみてくださいませ」
ケンちゃんが横からサッと手を出して、どら焼きに齧りつきました。
「あっ、御嬢様より先に食べるなんて、何と行儀の悪い亜熊人形でしょう……図々しいですねっ!」
「ングングッ……まぁまぁだね。俺は塩大福が良かったなぁ」
「お米が無いので大福は作れないのっ!」
「そっかぁ、残念だなぁ」
「私は河口駅東口の太郎焼の甘いのが好きですわ」
マリエルも手を伸ばしてどら焼きを試食してみます。
「あら、豆の味がチョット違う気がするけど、これはこれで十分に美味しいですね」
「御試食有難う御座います、御嬢様。小豆も砂糖もアースガルズで買った物なのですよ。それに材料は同じだと思いますので、鉄板の型枠を作れば太郎焼もたい焼きも作れます」
「サッチャン、小豆の栽培もしてみましょうか?」
「はい、豆は手間があまり掛らずに栽培できると言われてますから、ローザンヌの草原に豆撒きしてみましょう」
「北海道産の小豆は美味しいですから、気候的には大丈夫かもしれませんね」
「はい、日本産の小豆は90パーセントが北海道産だそうです」
「「へぇぇ」」
ケンちゃんも一緒に頷いていました。
「エリザとエリシャナも食べてみて下さいな」
「「頂きます」」
モッモッモッ……、
「美味しい」
「甘いです」
「ケーキ屋さんで売れるでしょうか?」
「はい。大丈夫だと思います、試しに置いてみましょう」
「サッチャン、他にも新製品を考えてますの?」
「クレープとベイクドチーズタルトを考えています。あんこ以外はローザンヌの生産物で作れるからです」
「あんこもローザンヌ産に出来るといいですね」
「出来ると思ってます」
ケイシーが緑茶を淹れて来てくれました。
「まぁ、グリーンティーもあるのですね」
「はい、御嬢様。アースガルズのお土産だそうです」
「緑茶はローザンヌでは難しそうですね」
「大きな温室が必要になるので実用的では無いですね。商売には成らないと思います」
「手間も掛りそうですしね」
「はい」
「私達だけで飲む為に、少しだけ栽培してもいいですよ」
「はい。アリタリカで手に入れた紅茶は既に試験栽培を始めています。それに緑茶と紅茶は製法が違うだけで、どちらも同じ木の葉っぱで作る事が出来るのです」
「ふ~ん、それにしてもサッチャンは研究熱心ですね」
「御嬢様、生産物をそのまま売るより、加工して完成品をお店で売った方が利益が跳ね上がるのです。
日本でも農家が苦労するのは、サイズと形を揃えた生産物を一括して買い取り業者に納めてしまうからです。
それに、運送会社や市場や店舗で利益を上乗せしてるのですから、それを一手に行ってしまえば全ての利益を得ることが出来るのです。
規格外や形の悪い生産物も加工して商品に成ってしまえば味も安全性も問題ありません。
お客様の方でも、生産から販売品まで1つの会社なら安心出来ますし、消費者の声も店舗から生産者まで行き届くのです」
「ふ~ん、皆がウインウインに成るのなら結構ですね」
「はい、そのように心がけます」
「それでは週末はゴーレム用の魔石を集める為に、再度ダンジョンに行きましょう」
「「「はい」」」
「今度は10階のアンデッド系ボスを倒しますわよ」
「「「はい」」」
私達は前回同様に馬車でダンジョン前の広場まで行きました。
やはり入口は列に成っていますが、静かに順番を待ってダンジョンに入場します。
パーティメンバーは前回と同じで陣形も一緒です。
「マリちゃん、5階までの雑魚モンスターは軽くあしらって、サクサク進もうね」
「まぁ、ケンちゃんは前回の探索で歯ごたえのある魔物に出会わなかったから、消化不良だったようね」
「そうだよぅ。弱い魔物は相手にしないで強い魔物と戦いたいよねぇ」
「でも今回は10階迄だからね。10階のボスが強いと良いけどねぇ」
「そうなんだけどぅ。アンデッド系だって聞いてるから、マリちゃんの【浄化】で簡単に倒さないでよっ」
「分かったわ、【浄化】は使わないね」
「うん、ありがとう。マリちゃんは見てるだけでいいからね」
「は~い」
マリエルのパーティは、サクサクと低級魔物をあしらいながら、ダンジョンを潜っていきました。
「御嬢様、只今帰りました。 無事に冒険者登録を済ませて来ました」
「お帰りなさい。……どうでしたか? ダンジョンの情報は得られましたか?」
「はい。 先日ダンジョンで会った髭面の男に再会して、ダンジョンの情報を教えて貰いました。10階のボスはアンデッド系だそうです」
「それは良い事を聞きましたね」
「11階からはフロアが広くなり、各階毎にボスが存在するそうです」
「まぁ、それは大変ですね」
「我々は、御嬢様が作られたミスリル製の武器が有りますし、魔法攻撃も出来ますから、10階のアンデッド系ボスは問題無く攻略出来ると思います」
「そうですね」
ガチャリッ、
会話の最中に、サッチャンがお盆にどら焼きをイッパイ乗せて入って来ました。
「御嬢様、豆を砂糖で煮て、どら焼きを作ってみました。試食してみてくださいませ」
ケンちゃんが横からサッと手を出して、どら焼きに齧りつきました。
「あっ、御嬢様より先に食べるなんて、何と行儀の悪い亜熊人形でしょう……図々しいですねっ!」
「ングングッ……まぁまぁだね。俺は塩大福が良かったなぁ」
「お米が無いので大福は作れないのっ!」
「そっかぁ、残念だなぁ」
「私は河口駅東口の太郎焼の甘いのが好きですわ」
マリエルも手を伸ばしてどら焼きを試食してみます。
「あら、豆の味がチョット違う気がするけど、これはこれで十分に美味しいですね」
「御試食有難う御座います、御嬢様。小豆も砂糖もアースガルズで買った物なのですよ。それに材料は同じだと思いますので、鉄板の型枠を作れば太郎焼もたい焼きも作れます」
「サッチャン、小豆の栽培もしてみましょうか?」
「はい、豆は手間があまり掛らずに栽培できると言われてますから、ローザンヌの草原に豆撒きしてみましょう」
「北海道産の小豆は美味しいですから、気候的には大丈夫かもしれませんね」
「はい、日本産の小豆は90パーセントが北海道産だそうです」
「「へぇぇ」」
ケンちゃんも一緒に頷いていました。
「エリザとエリシャナも食べてみて下さいな」
「「頂きます」」
モッモッモッ……、
「美味しい」
「甘いです」
「ケーキ屋さんで売れるでしょうか?」
「はい。大丈夫だと思います、試しに置いてみましょう」
「サッチャン、他にも新製品を考えてますの?」
「クレープとベイクドチーズタルトを考えています。あんこ以外はローザンヌの生産物で作れるからです」
「あんこもローザンヌ産に出来るといいですね」
「出来ると思ってます」
ケイシーが緑茶を淹れて来てくれました。
「まぁ、グリーンティーもあるのですね」
「はい、御嬢様。アースガルズのお土産だそうです」
「緑茶はローザンヌでは難しそうですね」
「大きな温室が必要になるので実用的では無いですね。商売には成らないと思います」
「手間も掛りそうですしね」
「はい」
「私達だけで飲む為に、少しだけ栽培してもいいですよ」
「はい。アリタリカで手に入れた紅茶は既に試験栽培を始めています。それに緑茶と紅茶は製法が違うだけで、どちらも同じ木の葉っぱで作る事が出来るのです」
「ふ~ん、それにしてもサッチャンは研究熱心ですね」
「御嬢様、生産物をそのまま売るより、加工して完成品をお店で売った方が利益が跳ね上がるのです。
日本でも農家が苦労するのは、サイズと形を揃えた生産物を一括して買い取り業者に納めてしまうからです。
それに、運送会社や市場や店舗で利益を上乗せしてるのですから、それを一手に行ってしまえば全ての利益を得ることが出来るのです。
規格外や形の悪い生産物も加工して商品に成ってしまえば味も安全性も問題ありません。
お客様の方でも、生産から販売品まで1つの会社なら安心出来ますし、消費者の声も店舗から生産者まで行き届くのです」
「ふ~ん、皆がウインウインに成るのなら結構ですね」
「はい、そのように心がけます」
「それでは週末はゴーレム用の魔石を集める為に、再度ダンジョンに行きましょう」
「「「はい」」」
「今度は10階のアンデッド系ボスを倒しますわよ」
「「「はい」」」
私達は前回同様に馬車でダンジョン前の広場まで行きました。
やはり入口は列に成っていますが、静かに順番を待ってダンジョンに入場します。
パーティメンバーは前回と同じで陣形も一緒です。
「マリちゃん、5階までの雑魚モンスターは軽くあしらって、サクサク進もうね」
「まぁ、ケンちゃんは前回の探索で歯ごたえのある魔物に出会わなかったから、消化不良だったようね」
「そうだよぅ。弱い魔物は相手にしないで強い魔物と戦いたいよねぇ」
「でも今回は10階迄だからね。10階のボスが強いと良いけどねぇ」
「そうなんだけどぅ。アンデッド系だって聞いてるから、マリちゃんの【浄化】で簡単に倒さないでよっ」
「分かったわ、【浄化】は使わないね」
「うん、ありがとう。マリちゃんは見てるだけでいいからね」
「は~い」
マリエルのパーティは、サクサクと低級魔物をあしらいながら、ダンジョンを潜っていきました。
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