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21 ルドルフタワーに突入
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正面が盛大に壊れたルドルフタワーから、上位種のオーガリーダーがワラワラと出てきた。
オーガジェネラルとオーガキングも数頭混ざっている。オーガリーダーより頭一つ高くて、俺達の倍以上の身長だ。
オーガ達は広場の陥没した地形を見回して、状況が理解できずにウロウロしている。
「ソウタ、魔物にも厳しい上下関係があるのかな? 広場に寝ていたのは下位種のオーガだけだったみたいだよ」
「そうだね、ユウト」
おもむろにユウトが、新しい魔法を唱えてみた。
「タワーから出てきた上位種オーガの足元を【ランドスライド】!」
ゴゴゴゴゴォオオオオオッ!
ルドルフタワーの前面で穴を覗いていたオーガ達が、タワーのフロアごと、穴の下へ滑り落ちていく。
「アハハ、まだ僕たちから50メートルぐらい離れてるけど、ランドスライドの魔法もちゃんと届いたよ」
「ちょっとぅ、新しい魔法を使うなら、そう言ってよねっ!」
「はい、カトウさん。ゴメンなさい」
何故かユウトは、謝りながらも嬉しそうに見える。
「それじゃあ皆、穴の中のオーガに、アイスジャベリン3連弾で攻撃するよ! せ~の」
「「「「「【トリプルアイスジャベリン】!」」」」」
パリパリッ、キィィィンッ!
ズガガガガガァアアアアアンッ!
穴の中にいた10数頭のオーガリーダーは、氷の槍に腹を貫かれて全滅した。
タワーに残っていたオーガ達は、ようやくと俺達を敵と認識したらしい。
吠え猛って目を剥き出し、咆哮を張り上げながらこちらに向かって来る。
「「「ウガァアアアアアッ!」」」
ドドドドドォオオオオオオオオオオッ……
「俺とユウトは、左右から前へ出て近接攻撃だ。女子達は魔法攻撃で、後方から支援をお願いします!」
「「「はぁあ~い」」」
陥没してる穴を避けて両サイドから迫って来るオーガを、ユウトと2人で左右に分かれて攻撃する。
シュリィイイイイインッ!
俺の180センチあるバスターソード(両手剣)が、心地良い音を奏でてオーガジェネラルを肩口から両断する。
スッパァアアアアアンッ!
ユウトの偃月刀が、オーガキングの首を鮮やかに撥ね上げる。
「ソウタ、指揮官が先陣切って攻めてくるなんて、オーガ達は定石を知らないね!」
「うん、ユウト。たぶん俺達を子供だと思って、舐めていたんじゃないかな?」
「そうだね」
俺とユウトは、余裕でそんな会話をしながら、オーガの指揮官クラスを一刀両断していった。
俺達の後ろの女子達は、指揮官に続いてくるオーガリーダー達を、斜め後ろからアイスジャベリンで殲滅していく。
グッサァアアアアアッ!
オーガに付け入るスキを与える事も無く、一階に居たらしい十数匹の上位種を、数分で全滅させた。
それを帝国人の男達はアングリと口を開けたままで、言葉も無く呆然と見ているばかりだった。
「さあ、ダンジョン核を目指してタワーを上りましょう」
「あ、あぁ。タワーは成長しているんだ、恐らく最上階にダンジョン核が有ると思う。そこにオーガハイロードも居るだろうよ」
ルドルフタワーは、旧約聖書に出てくるバベルの塔に似ている。
中に入ると、博物館の様な広くて天井の高い広間に成っていた。
タワーの中には外壁に沿って螺旋状に上るスロープがあり、緩やかに上階へと続いている。
この星には階段は無いのだろうか? キャンプしていたビルも、階段ではなくスロープだった。
壁はシリコン素材で、手を掛けれる高さに、硬めの丸みのある出っ張りが続いている。
フロアもシリコンだが、こちらは少し硬く歩き易い。
『ロボット、カート、車いす、セグウエイも登れるのです』
と、サッちゃんが教えてくれる。
どこのフロアにも一切段差が無く「成程そう言う事なんだ!」と、思った。
ルドルフタワーは、元は10階建てだったらしいのだが、今は15階建てになっている。
建造物が成長するなんて、ちょっと不思議だが、ダンジョン核はそういう物だと言う。
『ルドルフタワーの成長は、魔物が帝国民を殺した数に比例しているのです』
「ヒッ、キモイ!」
「いやだぁ」
「やばいね」
俺達は、無傷で2階へと昇っていくのだった。
オーガジェネラルとオーガキングも数頭混ざっている。オーガリーダーより頭一つ高くて、俺達の倍以上の身長だ。
オーガ達は広場の陥没した地形を見回して、状況が理解できずにウロウロしている。
「ソウタ、魔物にも厳しい上下関係があるのかな? 広場に寝ていたのは下位種のオーガだけだったみたいだよ」
「そうだね、ユウト」
おもむろにユウトが、新しい魔法を唱えてみた。
「タワーから出てきた上位種オーガの足元を【ランドスライド】!」
ゴゴゴゴゴォオオオオオッ!
ルドルフタワーの前面で穴を覗いていたオーガ達が、タワーのフロアごと、穴の下へ滑り落ちていく。
「アハハ、まだ僕たちから50メートルぐらい離れてるけど、ランドスライドの魔法もちゃんと届いたよ」
「ちょっとぅ、新しい魔法を使うなら、そう言ってよねっ!」
「はい、カトウさん。ゴメンなさい」
何故かユウトは、謝りながらも嬉しそうに見える。
「それじゃあ皆、穴の中のオーガに、アイスジャベリン3連弾で攻撃するよ! せ~の」
「「「「「【トリプルアイスジャベリン】!」」」」」
パリパリッ、キィィィンッ!
ズガガガガガァアアアアアンッ!
穴の中にいた10数頭のオーガリーダーは、氷の槍に腹を貫かれて全滅した。
タワーに残っていたオーガ達は、ようやくと俺達を敵と認識したらしい。
吠え猛って目を剥き出し、咆哮を張り上げながらこちらに向かって来る。
「「「ウガァアアアアアッ!」」」
ドドドドドォオオオオオオオオオオッ……
「俺とユウトは、左右から前へ出て近接攻撃だ。女子達は魔法攻撃で、後方から支援をお願いします!」
「「「はぁあ~い」」」
陥没してる穴を避けて両サイドから迫って来るオーガを、ユウトと2人で左右に分かれて攻撃する。
シュリィイイイイインッ!
俺の180センチあるバスターソード(両手剣)が、心地良い音を奏でてオーガジェネラルを肩口から両断する。
スッパァアアアアアンッ!
ユウトの偃月刀が、オーガキングの首を鮮やかに撥ね上げる。
「ソウタ、指揮官が先陣切って攻めてくるなんて、オーガ達は定石を知らないね!」
「うん、ユウト。たぶん俺達を子供だと思って、舐めていたんじゃないかな?」
「そうだね」
俺とユウトは、余裕でそんな会話をしながら、オーガの指揮官クラスを一刀両断していった。
俺達の後ろの女子達は、指揮官に続いてくるオーガリーダー達を、斜め後ろからアイスジャベリンで殲滅していく。
グッサァアアアアアッ!
オーガに付け入るスキを与える事も無く、一階に居たらしい十数匹の上位種を、数分で全滅させた。
それを帝国人の男達はアングリと口を開けたままで、言葉も無く呆然と見ているばかりだった。
「さあ、ダンジョン核を目指してタワーを上りましょう」
「あ、あぁ。タワーは成長しているんだ、恐らく最上階にダンジョン核が有ると思う。そこにオーガハイロードも居るだろうよ」
ルドルフタワーは、旧約聖書に出てくるバベルの塔に似ている。
中に入ると、博物館の様な広くて天井の高い広間に成っていた。
タワーの中には外壁に沿って螺旋状に上るスロープがあり、緩やかに上階へと続いている。
この星には階段は無いのだろうか? キャンプしていたビルも、階段ではなくスロープだった。
壁はシリコン素材で、手を掛けれる高さに、硬めの丸みのある出っ張りが続いている。
フロアもシリコンだが、こちらは少し硬く歩き易い。
『ロボット、カート、車いす、セグウエイも登れるのです』
と、サッちゃんが教えてくれる。
どこのフロアにも一切段差が無く「成程そう言う事なんだ!」と、思った。
ルドルフタワーは、元は10階建てだったらしいのだが、今は15階建てになっている。
建造物が成長するなんて、ちょっと不思議だが、ダンジョン核はそういう物だと言う。
『ルドルフタワーの成長は、魔物が帝国民を殺した数に比例しているのです』
「ヒッ、キモイ!」
「いやだぁ」
「やばいね」
俺達は、無傷で2階へと昇っていくのだった。
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