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第55話 息子とのやりとり
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『来週親父の所に行くわ。
彼女も一緒だからよろしく』
外の気温も随分と暖かくなって来た、とある日の昼下がり。
スマホに馬鹿息子からのメッセージが届いた。
『彼女ってどこの店のお姉ちゃんだ?』
これはとても重要な事なので、聞いておかなければならない。
もしも俺の知ってる店のお姉ちゃんだった場合、親子で同じお姉ちゃんを指名してるってのは何だか小っ恥ずかしいもんだ。
実の息子だろうが義理の息子だろうが、そこの恥ずかしさってのは、どうしたって湧いて来る。
『店のお姉ちゃんじぇねぇわ!
この前、親父が来た時にいた整体師の生駒さんだよ!』
ああ、あの眼鏡を掛けた知的なお姉ちゃんか。
相性診断なんかをしたら、馬鹿息子との相性が一パーセント未満を叩き出しそうな感じだったよな。
『後藤永空との相性は、、、0%です』
『勝手に相性診断してんじゃねぇ!
38%だわ!って言わせてんじゃねぇ!』
やったのかよ相性診断。
もう四十近いおっさんが相性診断なんかに頼るなよな。
『そんで?
俺のところに彼女を連れて来るなんて、どんなご用件だよ』
『それは当日のお楽しみって話だろ』
お?はぐらかすって事は、人生のターニングポイントになるような重大な報告でもあるって事か?
『お前、まさかプロテストに合格したのか?』
『何の話だよ!
何の種目のプロテストも受けてねぇよ!』
『宇宙飛行士になりたいとか?』
『宇宙っていいよなぁ。
親父、覚えてたんだな俺が小学校の作文で宇宙飛行士になりたいって書いてたの。
そうなんだよ。実は俺、宇宙飛行士の募集に応募してさ。
このたび見事に合格したんだ、、、って違ぇよ!
そう簡単に宇宙飛行士になんてなれて堪るか!』
『ノリツッコミが長い。
下手すりゃ一生残るかもしんねぇのに、よく恥ずかしげもなくチャットでノリツッコミ出来るな。
鬼メンタルかよ。』
『親父が大喜利始めたのが原因だろうが!
誰が好き好んでチャットでノリツッコミなんてやるか!』
『お前、大仏に搭乗して巨大な煩悩に立ち向かうヒーローになるのか?』
『親父、それは流石に無理筋じゃね?』
『珍しく気が合うな。
俺もそう思う』
馬鹿息子とは、その後も何だかんだとやりとりが続いた。
体調はどうだとか、足りてない物は無いかとか、まるで俺が爺かのように心配するメッセージが並ぶ。
親父は死んでも死なないとか言ってた馬鹿息子が、随分と心配性になったもんだ。
一応は、まあ、血は繋がっていないとは言え、親子だからな。
俺だって、少しは心配する事もあるけどよ。
『そんでお前、彼女とはどこまで進んだんだ?
最後までいったか?』
『そんな事を親に言うか!
とにかくだ、来週行くからそのつもりでいてくれよ』
『嫌だが?』
俺の返信は既読になったまま返事が返って来る事は無かった。
来週か、何か客を迎える準備でもしておくかね。
彼女も一緒だからよろしく』
外の気温も随分と暖かくなって来た、とある日の昼下がり。
スマホに馬鹿息子からのメッセージが届いた。
『彼女ってどこの店のお姉ちゃんだ?』
これはとても重要な事なので、聞いておかなければならない。
もしも俺の知ってる店のお姉ちゃんだった場合、親子で同じお姉ちゃんを指名してるってのは何だか小っ恥ずかしいもんだ。
実の息子だろうが義理の息子だろうが、そこの恥ずかしさってのは、どうしたって湧いて来る。
『店のお姉ちゃんじぇねぇわ!
この前、親父が来た時にいた整体師の生駒さんだよ!』
ああ、あの眼鏡を掛けた知的なお姉ちゃんか。
相性診断なんかをしたら、馬鹿息子との相性が一パーセント未満を叩き出しそうな感じだったよな。
『後藤永空との相性は、、、0%です』
『勝手に相性診断してんじゃねぇ!
38%だわ!って言わせてんじゃねぇ!』
やったのかよ相性診断。
もう四十近いおっさんが相性診断なんかに頼るなよな。
『そんで?
俺のところに彼女を連れて来るなんて、どんなご用件だよ』
『それは当日のお楽しみって話だろ』
お?はぐらかすって事は、人生のターニングポイントになるような重大な報告でもあるって事か?
『お前、まさかプロテストに合格したのか?』
『何の話だよ!
何の種目のプロテストも受けてねぇよ!』
『宇宙飛行士になりたいとか?』
『宇宙っていいよなぁ。
親父、覚えてたんだな俺が小学校の作文で宇宙飛行士になりたいって書いてたの。
そうなんだよ。実は俺、宇宙飛行士の募集に応募してさ。
このたび見事に合格したんだ、、、って違ぇよ!
そう簡単に宇宙飛行士になんてなれて堪るか!』
『ノリツッコミが長い。
下手すりゃ一生残るかもしんねぇのに、よく恥ずかしげもなくチャットでノリツッコミ出来るな。
鬼メンタルかよ。』
『親父が大喜利始めたのが原因だろうが!
誰が好き好んでチャットでノリツッコミなんてやるか!』
『お前、大仏に搭乗して巨大な煩悩に立ち向かうヒーローになるのか?』
『親父、それは流石に無理筋じゃね?』
『珍しく気が合うな。
俺もそう思う』
馬鹿息子とは、その後も何だかんだとやりとりが続いた。
体調はどうだとか、足りてない物は無いかとか、まるで俺が爺かのように心配するメッセージが並ぶ。
親父は死んでも死なないとか言ってた馬鹿息子が、随分と心配性になったもんだ。
一応は、まあ、血は繋がっていないとは言え、親子だからな。
俺だって、少しは心配する事もあるけどよ。
『そんでお前、彼女とはどこまで進んだんだ?
最後までいったか?』
『そんな事を親に言うか!
とにかくだ、来週行くからそのつもりでいてくれよ』
『嫌だが?』
俺の返信は既読になったまま返事が返って来る事は無かった。
来週か、何か客を迎える準備でもしておくかね。
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