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第3章
優珠の心と花火
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俺が待っていると、トイレから出てきた優珠が俺に気付いて駆け寄ってきた。
「優希!?」
俺が待っていることなど予想もしなかったのだろう。優珠は俺をみてビックリしていた。
「皆は先に行ったから、俺らも行くぞ」
そう言うと優珠はポカンとマヌケな顔をして、歩く俺の後にくっついてきた。
「優希、待っててくれたの?」
「あー、まあ……」
すると、優珠は俺の服の後ろを軽く引っ張って言った。
「ありがとう」
俺が振り返ると、優珠は顔を赤くして嬉しそうにしていた。
ーー誠の言ってたことは、本当なのか……?
「優希?」
俺が立ち止まって優珠を見ると、優珠も足を止めて俺を見た。
じーっと見ていると、だんだんと優珠の顔が赤くなる。
ーーあ……。
俺は優珠の顔を見て確信してしまった。
「俺って鈍感だったんだな」
「え? なに?」
「なんでもない」
俺は持っていたぬいぐるみを優珠に渡して歩き始めると、優珠は「え!?」と言って不思議そうな顔して俺を追いかけてくる。
「それ、いる?」
そう振り向いて聞くと、優珠は大きな声で「いる!!!」と即答した後、そのデカいぬいぐるみを抱きしめた。
「可愛いクマだね!」
「いや、めちゃくちゃ不細工だろ」
俺がそう言うと、優珠は「あはは」と嬉しそうに笑った。
***
それから俺らは皆と合流して、花火が始まるのを待った。
「花火ってさ、あの俺らが旅行でやったやつだろ?」
真生がそう聞くと、誠は笑った。
「あー、あれは手持ち花火!今回のは……」
誠がそこまで言いかけたその時。
ヒューーーーーー………ドンッ!!!!
「「!!!」」
凄まじい音が鳴り響く。
「皆、伏せろ!!! 優希!」
「分かっている」
俺と真生は皆の前に立ち、手を前に出してバリアをつくる。
もちろん、そのバリアは俺と真生以外の人には見えない。
『油断していた! 地球は平和じゃなかったのか?』
『知るかよ、けど守るにも範囲に限界があるぞ。真生、敵がどこかわかるか!?』
敵を探すため辺りを見回すと、周りの人は皆、目を輝かせて楽しそうに空を見ていた。
「おまえら、なにやってんの?」
誠がまた俺らを呆れたように見ていた。
「あ……あれ?」
俺らが不思議そうにキョロキョロしていると、誠が顔を手で覆いながら言った。
「……花火が見えねえよ」
2発目が上がると、その音がその「打ち上げ花火」だったことに気づく。
さすがに俺らも恥ずかしくなり、真っ赤になって小さく体育座りした。
「「わ、悪い」」
すると、ブッと恵が吹き出すのを合図に、俺と真生を除いた3人が笑い出す。
「我慢してたのに! 恵のバカ~!」
優珠が笑いながらそう言うと、恵も笑いながら謝っている。
「おまえらほんと、何やってんだよ! 謎すぎ!」
俺と真生も、顔を見合わせるとプッと吹き出し、そして皆でしばらく笑った。
空では花火が綺麗な花を咲かせていた。
「優希!?」
俺が待っていることなど予想もしなかったのだろう。優珠は俺をみてビックリしていた。
「皆は先に行ったから、俺らも行くぞ」
そう言うと優珠はポカンとマヌケな顔をして、歩く俺の後にくっついてきた。
「優希、待っててくれたの?」
「あー、まあ……」
すると、優珠は俺の服の後ろを軽く引っ張って言った。
「ありがとう」
俺が振り返ると、優珠は顔を赤くして嬉しそうにしていた。
ーー誠の言ってたことは、本当なのか……?
「優希?」
俺が立ち止まって優珠を見ると、優珠も足を止めて俺を見た。
じーっと見ていると、だんだんと優珠の顔が赤くなる。
ーーあ……。
俺は優珠の顔を見て確信してしまった。
「俺って鈍感だったんだな」
「え? なに?」
「なんでもない」
俺は持っていたぬいぐるみを優珠に渡して歩き始めると、優珠は「え!?」と言って不思議そうな顔して俺を追いかけてくる。
「それ、いる?」
そう振り向いて聞くと、優珠は大きな声で「いる!!!」と即答した後、そのデカいぬいぐるみを抱きしめた。
「可愛いクマだね!」
「いや、めちゃくちゃ不細工だろ」
俺がそう言うと、優珠は「あはは」と嬉しそうに笑った。
***
それから俺らは皆と合流して、花火が始まるのを待った。
「花火ってさ、あの俺らが旅行でやったやつだろ?」
真生がそう聞くと、誠は笑った。
「あー、あれは手持ち花火!今回のは……」
誠がそこまで言いかけたその時。
ヒューーーーーー………ドンッ!!!!
「「!!!」」
凄まじい音が鳴り響く。
「皆、伏せろ!!! 優希!」
「分かっている」
俺と真生は皆の前に立ち、手を前に出してバリアをつくる。
もちろん、そのバリアは俺と真生以外の人には見えない。
『油断していた! 地球は平和じゃなかったのか?』
『知るかよ、けど守るにも範囲に限界があるぞ。真生、敵がどこかわかるか!?』
敵を探すため辺りを見回すと、周りの人は皆、目を輝かせて楽しそうに空を見ていた。
「おまえら、なにやってんの?」
誠がまた俺らを呆れたように見ていた。
「あ……あれ?」
俺らが不思議そうにキョロキョロしていると、誠が顔を手で覆いながら言った。
「……花火が見えねえよ」
2発目が上がると、その音がその「打ち上げ花火」だったことに気づく。
さすがに俺らも恥ずかしくなり、真っ赤になって小さく体育座りした。
「「わ、悪い」」
すると、ブッと恵が吹き出すのを合図に、俺と真生を除いた3人が笑い出す。
「我慢してたのに! 恵のバカ~!」
優珠が笑いながらそう言うと、恵も笑いながら謝っている。
「おまえらほんと、何やってんだよ! 謎すぎ!」
俺と真生も、顔を見合わせるとプッと吹き出し、そして皆でしばらく笑った。
空では花火が綺麗な花を咲かせていた。
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