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第一章 大いなる海竜種
10 失われた霊術
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「ていうか、何でお前こんなところにいるんだよ」
見るからに甘そうなケーキをぱくぱくと口に運びながらベネディクトが問う。
甘いものが苦手な俺は思わずうげぇ、と顔が強張ってしまう。あんな甘そうなものよく食えるよ……。
対するハルイチさんも甘いものが得意ではないのか、小さく眉を顰めた。
が、それに関しては何も言わずに返す。
「一晩かけて兄上を説得した後、変に目が冴えてな。お前たちの元に帰るのも面倒だったから、たまたま目についたこの店に入ったのだ」
そこまで言うと彼はそれにしても、と俺を見やった。
あれ、なんか知らないうちに気に障るようなことをしてしまったか? え、心当たりないんだけどどうしよう。
自分の彼に対する行動を瞬時に回想してやっぱり心当たりはないな、ならどうしたのだろうかと思っていると、ふ、とその唇が緩んだのを見て思い違いであることに気づく。
「舞刀術使いなど、よく捕まえたものだな、ベネット?」
言われたベネディクトを見ると、別に、と口を尖らせていた。そんな仕草をしている彼は、少し幼く見える。……けど美青年なのには変わりないんですけどね羨ましいなちくしょう‼
「たまたま見つけただけだし、戦力になると思ったから捕まえた。俺だって本の知識でしか知らないし。お前のがこういうの詳しいだろ」
「違いない」
「…………?」
話についていけない。
そっと手を挙げて控えめに聞いてみる。ランも同じ様に手を挙げていた。
「あの、話に付いていけないんだけど……」
「右に等しく……」
するとハルイチさんが片眉を上げる。その様は驚いているようだった。余裕綽々、といった様子が少し乱れる。
あれ、コレ俺、変なこと言ってしまった系?
「ほう、自覚が無いのか。……もしやその様子だと、自身の扱う霊術にもあまり詳しくはないな?」
「え、刀を触媒とした攻撃に特化した霊術ってのは知ってるけど……」
他に何かあるのか?
そう言うと彼ははぁぁぁ、と大きくため息をついた。嘘だろ、という呟きも聞こえる。
あれ、これは本気で俺、やらかした?
嫌な汗がたらりと背中を流れたのを感じた。
いやぁ、昨日の海竜種と対峙した時も思ったけど血の気が引く音って本当に聞こえるんですね知りたくなかった‼
ハルイチさんは頭が痛いと言う様に額を軽く抑えながら話す。
「効力ではなくその術の素性だ。アカリ、お前は失われた霊術を知らないのか」
失われた霊術?
知らない。
師匠は失われたのうの字も言ってなかったのだから。そんな師匠にこの術を教えられた俺が知るはずもなかった。俺に学があれば分かっただろうが、生憎と勉強は苦手である。
黙って首を降ると、ハルイチさんはもっと大きなため息をついて、講義が必要だな、と言った。
「今日、霊術は現代霊術と古代霊術に分けられているのは流石に知っているな」
説明を始めたハルイチさんの言葉にこくりと頷く。彼はよし、と言うと、どこから取り出したのか小さな筆で何か文字を机にあった紙ナプキンに書いた。
するとそこから水が飛び出し、空のグラスに一滴残さず入る。おお、と声を上げると、彼は続けた。
「今見せたような文字や言霊を使うのが現代霊術の特徴だ。簡単なものだから霊術を使う者ならば誰でも出来るだろう。これに対し古代霊術は」
黒の瞳が俺、正確には俺が携えている”雪華”を映す。
なんだか、品定めされているみたいだ。
感情が読み取りにくいその瞳に、姿勢を正した。
「お前の使う舞刀術のように、モノを触媒として発動する。だがしかし、こちらはモノが必要と言ったがそれはただのモノでは駄目だ。
そういう技術を持った職人が丹精込めて創り上げたモノでなくてはならない。
……これが、古代霊術が廃れ、その多くが失われた霊術となってしまった要因だ。
形ある物はみな壊れる。
しかし、時の流れと共にそれを修理したり、新たに創り出す職人の数がどんどん減っていった。モノも当然少なくなり、その術を発動させるモノが無くなったら、その術は“失われた”ことになる。
舞刀術もその一つで、三百年程前にあった世界戦争で最後の一振___たしか、“螢”と言ったか。それが折れ、“失われた”筈だ」
その言葉にランが目を見開く。俺も思わず息を飲んだ。
舞刀術が____確かに強力な霊術なのは分かっていたが____そんな大層なものだとは思っていなかったからだ。
ならあんだけポンポン術を出す刀を俺にくれた以外に二振も持っていた師匠は何なんだ。改めて師匠の凄さというか、常識離れの甚だしさが身に沁みる。
俺がぐるぐると考え込んでいると、なあ、とハルイチさんに声を掛けられた。
「何だ?」
「その刀、少し見せてはくれないか。我の霊術なら、その刀に宿る霊力を察知して、創られた年代とこれまで刀がどれ程の人間に使われてきたのかぐらいは分かるだろう」
そういう事なら、と“雪華”を手渡す。
彼は受け取るとそれを両手でしっかりと握ってら何かをぶつぶつと呟く。すると驚くことに、“雪華”がぼんやりとした光を放ち始めた。
いや“雪華”は元々白い霊力を刀身に纏っているのが特徴の刀だが、それも使っていない時は暗いところでなんとなく霊力を纏っていると分かる程度。使っている時はダイナミックに光るのでこんなふうな光り方は初めて見た。なんだか幽玄な感じがして、綺麗だ。
ばっとベネディクトの方に顔を向ける。が、彼は黙って見とけと言う様に肩を竦めた。
その通りに黙って見守っていると、光がだんだんと収まり、ハルイチさんが閉じていた瞳を静かに開ける。
その黒には、驚愕の色が混じっていた。
「…………千年前。かなり上質な年代物だ。これまでに使った人間は……二人」
「千年も前に創られたものなんですか⁉ しかもこれまでに使ったのは二人って‼」
驚きの声を上げたレヴィさんがハルイチさんに他に分かった事は、と詰め寄る。
迫力がすごい。小さい身体でもあそこまで迫力が出せるものなんて初めて知った。
メイが落ち着いて下さい、となだめる。
「和ノ国じゃ千年前の物がひょっこり出てくるのなんてよくある事ですよ。山の奥とか蔵とかにずっと置かれていたのかもしれません」
「嘘でしょ和ノ国凄くないですか⁉」
確かにそれはよくある話だ。
例えばちょっと山の奥の方行ってみたら古い集落跡を見つけただとか蔵掃除したらとんでもない年代物の掛け軸が出てきただとか。
どうせあの師匠のことだから偶然お宝を見つけたからそれを使っていたとかそんなだろう。
そう考えて頭の中でダブルピースをする師匠をかき消し、一人納得する。
するとハルイチさんに問いかけられた。
「アカリ、この刀をどうやって?」
「師匠について修行してた時に貰ったんだ。これまでに使った二人ってのは俺と師匠だな。
多分、たまたま拾ったー、ラッキー、とかその程度だろう」
貰った時のぶん殴りたい笑顔が再び脳裏に浮かぶ。そのまま脳内で全力でぶん殴ろうとしたら避けられた。ちくしょう、脳内のくせに腹立つ‼
彼は俺の答えを聞くと、そうか、と頷いて俺に刀を返す。
そして俺に問いかけた。
「ところで、その師匠殿は今どのようにしているか思い当たりはあるか?」
「うーん……。もう一年くらい会ってないし、旅してる以上、文通もしてないから、今どうしてるかは分からない。けど、きっと元気してると思う」
「そうか……」
ていうかまずあの師匠が元気してない姿なんて想像もつかない。
彼は少し残念そうに眉を下げたが、すぐに元に戻って、俺の目を真っ直ぐに見て言う。
「何はともあれ、その刀はこの上なく上等なものだ。 使い方次第では大きな支えにもなるし、お前を殺すこともあろう。
心して扱えよ」
当たり前だ。
そう答えようとして、口を噤む。それ程彼のその目は真剣で、願うような目だった。
「……ああ、わかった」
見るからに甘そうなケーキをぱくぱくと口に運びながらベネディクトが問う。
甘いものが苦手な俺は思わずうげぇ、と顔が強張ってしまう。あんな甘そうなものよく食えるよ……。
対するハルイチさんも甘いものが得意ではないのか、小さく眉を顰めた。
が、それに関しては何も言わずに返す。
「一晩かけて兄上を説得した後、変に目が冴えてな。お前たちの元に帰るのも面倒だったから、たまたま目についたこの店に入ったのだ」
そこまで言うと彼はそれにしても、と俺を見やった。
あれ、なんか知らないうちに気に障るようなことをしてしまったか? え、心当たりないんだけどどうしよう。
自分の彼に対する行動を瞬時に回想してやっぱり心当たりはないな、ならどうしたのだろうかと思っていると、ふ、とその唇が緩んだのを見て思い違いであることに気づく。
「舞刀術使いなど、よく捕まえたものだな、ベネット?」
言われたベネディクトを見ると、別に、と口を尖らせていた。そんな仕草をしている彼は、少し幼く見える。……けど美青年なのには変わりないんですけどね羨ましいなちくしょう‼
「たまたま見つけただけだし、戦力になると思ったから捕まえた。俺だって本の知識でしか知らないし。お前のがこういうの詳しいだろ」
「違いない」
「…………?」
話についていけない。
そっと手を挙げて控えめに聞いてみる。ランも同じ様に手を挙げていた。
「あの、話に付いていけないんだけど……」
「右に等しく……」
するとハルイチさんが片眉を上げる。その様は驚いているようだった。余裕綽々、といった様子が少し乱れる。
あれ、コレ俺、変なこと言ってしまった系?
「ほう、自覚が無いのか。……もしやその様子だと、自身の扱う霊術にもあまり詳しくはないな?」
「え、刀を触媒とした攻撃に特化した霊術ってのは知ってるけど……」
他に何かあるのか?
そう言うと彼ははぁぁぁ、と大きくため息をついた。嘘だろ、という呟きも聞こえる。
あれ、これは本気で俺、やらかした?
嫌な汗がたらりと背中を流れたのを感じた。
いやぁ、昨日の海竜種と対峙した時も思ったけど血の気が引く音って本当に聞こえるんですね知りたくなかった‼
ハルイチさんは頭が痛いと言う様に額を軽く抑えながら話す。
「効力ではなくその術の素性だ。アカリ、お前は失われた霊術を知らないのか」
失われた霊術?
知らない。
師匠は失われたのうの字も言ってなかったのだから。そんな師匠にこの術を教えられた俺が知るはずもなかった。俺に学があれば分かっただろうが、生憎と勉強は苦手である。
黙って首を降ると、ハルイチさんはもっと大きなため息をついて、講義が必要だな、と言った。
「今日、霊術は現代霊術と古代霊術に分けられているのは流石に知っているな」
説明を始めたハルイチさんの言葉にこくりと頷く。彼はよし、と言うと、どこから取り出したのか小さな筆で何か文字を机にあった紙ナプキンに書いた。
するとそこから水が飛び出し、空のグラスに一滴残さず入る。おお、と声を上げると、彼は続けた。
「今見せたような文字や言霊を使うのが現代霊術の特徴だ。簡単なものだから霊術を使う者ならば誰でも出来るだろう。これに対し古代霊術は」
黒の瞳が俺、正確には俺が携えている”雪華”を映す。
なんだか、品定めされているみたいだ。
感情が読み取りにくいその瞳に、姿勢を正した。
「お前の使う舞刀術のように、モノを触媒として発動する。だがしかし、こちらはモノが必要と言ったがそれはただのモノでは駄目だ。
そういう技術を持った職人が丹精込めて創り上げたモノでなくてはならない。
……これが、古代霊術が廃れ、その多くが失われた霊術となってしまった要因だ。
形ある物はみな壊れる。
しかし、時の流れと共にそれを修理したり、新たに創り出す職人の数がどんどん減っていった。モノも当然少なくなり、その術を発動させるモノが無くなったら、その術は“失われた”ことになる。
舞刀術もその一つで、三百年程前にあった世界戦争で最後の一振___たしか、“螢”と言ったか。それが折れ、“失われた”筈だ」
その言葉にランが目を見開く。俺も思わず息を飲んだ。
舞刀術が____確かに強力な霊術なのは分かっていたが____そんな大層なものだとは思っていなかったからだ。
ならあんだけポンポン術を出す刀を俺にくれた以外に二振も持っていた師匠は何なんだ。改めて師匠の凄さというか、常識離れの甚だしさが身に沁みる。
俺がぐるぐると考え込んでいると、なあ、とハルイチさんに声を掛けられた。
「何だ?」
「その刀、少し見せてはくれないか。我の霊術なら、その刀に宿る霊力を察知して、創られた年代とこれまで刀がどれ程の人間に使われてきたのかぐらいは分かるだろう」
そういう事なら、と“雪華”を手渡す。
彼は受け取るとそれを両手でしっかりと握ってら何かをぶつぶつと呟く。すると驚くことに、“雪華”がぼんやりとした光を放ち始めた。
いや“雪華”は元々白い霊力を刀身に纏っているのが特徴の刀だが、それも使っていない時は暗いところでなんとなく霊力を纏っていると分かる程度。使っている時はダイナミックに光るのでこんなふうな光り方は初めて見た。なんだか幽玄な感じがして、綺麗だ。
ばっとベネディクトの方に顔を向ける。が、彼は黙って見とけと言う様に肩を竦めた。
その通りに黙って見守っていると、光がだんだんと収まり、ハルイチさんが閉じていた瞳を静かに開ける。
その黒には、驚愕の色が混じっていた。
「…………千年前。かなり上質な年代物だ。これまでに使った人間は……二人」
「千年も前に創られたものなんですか⁉ しかもこれまでに使ったのは二人って‼」
驚きの声を上げたレヴィさんがハルイチさんに他に分かった事は、と詰め寄る。
迫力がすごい。小さい身体でもあそこまで迫力が出せるものなんて初めて知った。
メイが落ち着いて下さい、となだめる。
「和ノ国じゃ千年前の物がひょっこり出てくるのなんてよくある事ですよ。山の奥とか蔵とかにずっと置かれていたのかもしれません」
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そう考えて頭の中でダブルピースをする師匠をかき消し、一人納得する。
するとハルイチさんに問いかけられた。
「アカリ、この刀をどうやって?」
「師匠について修行してた時に貰ったんだ。これまでに使った二人ってのは俺と師匠だな。
多分、たまたま拾ったー、ラッキー、とかその程度だろう」
貰った時のぶん殴りたい笑顔が再び脳裏に浮かぶ。そのまま脳内で全力でぶん殴ろうとしたら避けられた。ちくしょう、脳内のくせに腹立つ‼
彼は俺の答えを聞くと、そうか、と頷いて俺に刀を返す。
そして俺に問いかけた。
「ところで、その師匠殿は今どのようにしているか思い当たりはあるか?」
「うーん……。もう一年くらい会ってないし、旅してる以上、文通もしてないから、今どうしてるかは分からない。けど、きっと元気してると思う」
「そうか……」
ていうかまずあの師匠が元気してない姿なんて想像もつかない。
彼は少し残念そうに眉を下げたが、すぐに元に戻って、俺の目を真っ直ぐに見て言う。
「何はともあれ、その刀はこの上なく上等なものだ。 使い方次第では大きな支えにもなるし、お前を殺すこともあろう。
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