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第一章 大いなる海竜種
27 落ちて流されて
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目を瞑って数瞬した後、ばしゃんという音がして水に落ちたのが分かった。思わず目を開けて辺りを確認するも流れが速くて何がどうなっているのかわからないままに流されてしまう。
離れ離れにならないようにランの手を俺の服まで導いて握らせ、片手に子竜を抱えて水面を目指すが、流されてうまく泳げない。
落ちた瞬間に手が離れてしまったようで、ベネディクトもどこにいるのか分からない。
やばい、控えめに言ってやばい。師匠はこんな時の泳ぎ方なんて教えてくれなかったぞ。
酸素が足りなくなって頭がぼぅっとしだした時、ぐいと何かに引っ張られる。そしてそのまま力強く引き寄せられて、
ばしゃっ
岸に揚げられた。あわてて息を吸おうとして咳き込む。隣ではランも揚げられて俺と同じ様に咳き込んでいた。
「っ、げほっ、ごほっ」
「げほ、げほ。うえぇ、塩水」
ランがべっと舌を出して眉を顰める。確かに口の中がとてもしょっぱくて喉が痛い。少ししか飲んではいなかったが痛いもんは痛い。
すると横からス、と水筒が差し出された。
「どうぞ、飲んでください」
見ると、ワーナーさんだった。隣にはベネディクトもいる。礼を言って受け取りつつ、彼に聞いた。
「ワーナーさんが俺たちを? ありがとうございます」
するとはぁ、とそっぽを向かれてしまう。
「目の前で溺れ死なれたら目覚めが悪いでしょォ。まったく、ちゃんとしてくださいよ」
言葉はトゲトゲしいがその耳は少し赤い。ベネディクトがまあまあと笑った。
「これだけ流れが速かったら訓練してないと普通無理だからな。むしろよく保ってくれた方」
「藻掻いてただけだけどな」
それに苦笑いして、上流の方を眺める。闇に包まれて、何も見えない。
「にしても随分と流されたな……。お前は大丈夫か?」
腕の中の子竜を見るとキュイ‼ と元気よく鳴く。うん、元気だな、よかった。そしてはっとしてランを見た。
「そういえばラン、ルリは⁉」
「ん、ああ、ルリなら……」
彼は抱えた鞄についているたくさんのポケットのうち、一つを開ける。するとそこからルリがひょっこりと顔を出して、キュイと鳴いた。
「ルリは水の竜だけど、淡水の竜だからね。鞄に入らせて、これごと保護魔術で防水したんだ」
『キュ‼』
「そうか、よかった……」
ほっと胸を撫で下ろすが、しかしランは何やら不安そうな顔をしている。
「どうしたんだ? そんな顔して」
「あー……いや、この水瘴気が凄いから……。けっこう飲んじゃったし、ちょっとまずいなぁって……」
「そ、それを早く言えよ⁉」
さあ、と血の気が引いた気がして声が大きくなってしまった。
どうしよう、いくら耐性あるっつってもこれはまずい。非常にまずい。
「安心してください」
「安心って……。できるわけないじゃないですかっ」
なぜか落ち着き払っているワーナーさんが言う。思わずそれに噛み付くと彼は大丈夫ですって、と手をヒラヒラとさせた。それどころじゃないんですけど!?
「引き揚げる時に一緒に浄化もしときましたから」
「……え、」
何ですかそれは。ワーナーさんちょっとハイスペック過ぎやしませんかねぇ。
そのスペックの高さに唖然としているとベネディクトがパンパンと手を叩いた。
「とにかく、この流れじゃ戻るのも無理そうだし、別の道を探すしかないな」
ごもっともなその言葉にこくりと頷いてランが服ごと魔術で乾かしてくれている時、胸ポケットから魔力を感じた。そこに手を入れると指先に当たったのはブレスレットで、数日前メイとふざけてランをつけたあの時使ったものだった。
たしかこの魔力の感じは着信、だったはず。それに応答するにはどうしたっけ……。
取り敢えずいじくっていると上手くいったようでブレスレットからメイの声がした。
《兄ちゃん‼ 無事⁉ 生きてる⁉》
______________________
どうも皆さんこんにちは、メイです。今日はマリテ王国南の果て、海竜種の巣からお伝えします。
……って何がお伝えしますよ何が。ただ浄化しながら歩くのが暇すぎてちょっとふざけちゃった。よし真面目にやろう、真面目に。ふざけていいところじゃないんだからここは。そうよ駄目だからねメイ、ボケは兄ちゃんの役割なんだから奪っちゃ駄目。
巣に入ってから言われた通りに浄化をしながらそんなことを考えて暫くした時、後ろの方で何かが崩れる大きな音と、たくさんの人の怒声や悲鳴が聞こえた。こんな爆音、聞いたことない‼
「な、なにっ⁉」
「危ない‼」
思わず振り向いて何があったのか見ようとすると、隣を歩いていたお姉さんに抱き抱えられるようにして身体が伏せられた。さっきまで頭があった辺りを何かが飛んでいく。
「きゃっ」
「非戦闘員は身を隠せ‼ 戦闘員、応戦せよ‼」
隊長さんが声を荒げて、爆発音や金属音が聞こえる。連れてこられた岩陰で身を縮こまらせながらお姉さんに聞くと、その人は険しい顔をして教えてくれた。
「よく見えなかったけど、狂化された竜が壁を破ってこの通路まで入ってきたみたい。場所は多分、列の後方。医務班や王子がいた辺りだと思う」
息を飲んだ。だってそこには、兄ちゃんが。
立ち上がろうとするとがしりを腕を掴まれてしゃがみ直される。
「何してるの‼ 危ないわよ‼」
「だって、兄ちゃんが」
「ここにいるぐらいならそう簡単にはどうこうならないでしょうよ‼ 今貴女は自分の身を守りなさい‼」
もっともなその言葉にしゃがみこんで、膝を抱えた。
暫く轟音が続いた後、最後に大きな地響きがして、ふと静かになる。
「終わ……った……?」
一瞬後の歓声に危険は無くなったことを知って、岩陰から出た。
「うわぁ……」
見ると地面や壁は所々抉れ、竜の吐いたブレスのせいか水溜まりもたくさんある。横たわっている息絶えた竜は巨大で、激しい戦闘を物語るように傷だらけ。
その痛々しさにそっと目を逸らして他の所を見ると、地面が崩れて大きな穴が空いている場所があった。
「医務班は負傷者の手当‼ その他報告すべきことがある者は私の元へ来ること‼」
隊長さんが素早く指示を飛ばし、各自動き始める。すると彼女の元に顔を青くして走ってくる人影があった。
レヴィさんだ。何かあったのかもしれない。
「サマウィング大佐‼」
「どうした、レヴィ」
彼は隊長さんの前で立ち止まると、息も切れ切れに言った。
「竜の出現によって空いた大穴に王子及び戦闘員一名、医師一名が落下しました。ワーナーが後を追いましたが階下には水が流れていて……流れが速い上瘴気が強く、姿を確認することができませんでした」
それに血の気が引く。彼に駆け寄って、自分とそう変わらない位置にある肩を掴んだ。
「れ、レヴィさんっ、その落ちた戦闘員って……」
「っ、メイさん」
この時初めて私が近くにいたことに気付いたらしい彼は言いづらそうに目を伏せた。それが示す意味は一つしか思いつかなくてら目の前が真っ暗になる。膝から力が抜けて、倒れそうになったのを彼に支えられた。
隊長さんが一瞬ふらつくがそれでも踏ん張って、はぁぁぁぁ……と長いため息をつきながら天を仰ぐ。
「やはり私が側に居るべきだったか……。王子の行動なんて簡単に予想がつくというのに私の大馬鹿者め……。秤が狂ってんだから……」
そんなことをぶつぶつと言うとワーナーはすぐに追いかけたんだな? とレヴィさんに確認するように言った。
「はい。王子の足が地面から離れた瞬間にはワーナーも地を蹴っていました」
そう返されて彼女は苦しそうにならまだマシか……と呟く。そして私を見るとぽす、頭に手を載せた。
「ワーナーは水のプロだ。……きっと、兄上も無事だろう」
「……どうして、」
どうしてそんなに落ち着いているの。
言葉にしようとしても出来なくて、ただその意志の強そうな瞳を見つめることしか出来ない。
すると、呆れ返ったようなため息が聞こえて、低い声がする。
「そんなに案ぜずとも、我がいれば居場所も生き死にも分かるだろう」
見ると落ち着き払った顔で大きな旗を担いだハルイチさんが仁王立ちをしていた。
離れ離れにならないようにランの手を俺の服まで導いて握らせ、片手に子竜を抱えて水面を目指すが、流されてうまく泳げない。
落ちた瞬間に手が離れてしまったようで、ベネディクトもどこにいるのか分からない。
やばい、控えめに言ってやばい。師匠はこんな時の泳ぎ方なんて教えてくれなかったぞ。
酸素が足りなくなって頭がぼぅっとしだした時、ぐいと何かに引っ張られる。そしてそのまま力強く引き寄せられて、
ばしゃっ
岸に揚げられた。あわてて息を吸おうとして咳き込む。隣ではランも揚げられて俺と同じ様に咳き込んでいた。
「っ、げほっ、ごほっ」
「げほ、げほ。うえぇ、塩水」
ランがべっと舌を出して眉を顰める。確かに口の中がとてもしょっぱくて喉が痛い。少ししか飲んではいなかったが痛いもんは痛い。
すると横からス、と水筒が差し出された。
「どうぞ、飲んでください」
見ると、ワーナーさんだった。隣にはベネディクトもいる。礼を言って受け取りつつ、彼に聞いた。
「ワーナーさんが俺たちを? ありがとうございます」
するとはぁ、とそっぽを向かれてしまう。
「目の前で溺れ死なれたら目覚めが悪いでしょォ。まったく、ちゃんとしてくださいよ」
言葉はトゲトゲしいがその耳は少し赤い。ベネディクトがまあまあと笑った。
「これだけ流れが速かったら訓練してないと普通無理だからな。むしろよく保ってくれた方」
「藻掻いてただけだけどな」
それに苦笑いして、上流の方を眺める。闇に包まれて、何も見えない。
「にしても随分と流されたな……。お前は大丈夫か?」
腕の中の子竜を見るとキュイ‼ と元気よく鳴く。うん、元気だな、よかった。そしてはっとしてランを見た。
「そういえばラン、ルリは⁉」
「ん、ああ、ルリなら……」
彼は抱えた鞄についているたくさんのポケットのうち、一つを開ける。するとそこからルリがひょっこりと顔を出して、キュイと鳴いた。
「ルリは水の竜だけど、淡水の竜だからね。鞄に入らせて、これごと保護魔術で防水したんだ」
『キュ‼』
「そうか、よかった……」
ほっと胸を撫で下ろすが、しかしランは何やら不安そうな顔をしている。
「どうしたんだ? そんな顔して」
「あー……いや、この水瘴気が凄いから……。けっこう飲んじゃったし、ちょっとまずいなぁって……」
「そ、それを早く言えよ⁉」
さあ、と血の気が引いた気がして声が大きくなってしまった。
どうしよう、いくら耐性あるっつってもこれはまずい。非常にまずい。
「安心してください」
「安心って……。できるわけないじゃないですかっ」
なぜか落ち着き払っているワーナーさんが言う。思わずそれに噛み付くと彼は大丈夫ですって、と手をヒラヒラとさせた。それどころじゃないんですけど!?
「引き揚げる時に一緒に浄化もしときましたから」
「……え、」
何ですかそれは。ワーナーさんちょっとハイスペック過ぎやしませんかねぇ。
そのスペックの高さに唖然としているとベネディクトがパンパンと手を叩いた。
「とにかく、この流れじゃ戻るのも無理そうだし、別の道を探すしかないな」
ごもっともなその言葉にこくりと頷いてランが服ごと魔術で乾かしてくれている時、胸ポケットから魔力を感じた。そこに手を入れると指先に当たったのはブレスレットで、数日前メイとふざけてランをつけたあの時使ったものだった。
たしかこの魔力の感じは着信、だったはず。それに応答するにはどうしたっけ……。
取り敢えずいじくっていると上手くいったようでブレスレットからメイの声がした。
《兄ちゃん‼ 無事⁉ 生きてる⁉》
______________________
どうも皆さんこんにちは、メイです。今日はマリテ王国南の果て、海竜種の巣からお伝えします。
……って何がお伝えしますよ何が。ただ浄化しながら歩くのが暇すぎてちょっとふざけちゃった。よし真面目にやろう、真面目に。ふざけていいところじゃないんだからここは。そうよ駄目だからねメイ、ボケは兄ちゃんの役割なんだから奪っちゃ駄目。
巣に入ってから言われた通りに浄化をしながらそんなことを考えて暫くした時、後ろの方で何かが崩れる大きな音と、たくさんの人の怒声や悲鳴が聞こえた。こんな爆音、聞いたことない‼
「な、なにっ⁉」
「危ない‼」
思わず振り向いて何があったのか見ようとすると、隣を歩いていたお姉さんに抱き抱えられるようにして身体が伏せられた。さっきまで頭があった辺りを何かが飛んでいく。
「きゃっ」
「非戦闘員は身を隠せ‼ 戦闘員、応戦せよ‼」
隊長さんが声を荒げて、爆発音や金属音が聞こえる。連れてこられた岩陰で身を縮こまらせながらお姉さんに聞くと、その人は険しい顔をして教えてくれた。
「よく見えなかったけど、狂化された竜が壁を破ってこの通路まで入ってきたみたい。場所は多分、列の後方。医務班や王子がいた辺りだと思う」
息を飲んだ。だってそこには、兄ちゃんが。
立ち上がろうとするとがしりを腕を掴まれてしゃがみ直される。
「何してるの‼ 危ないわよ‼」
「だって、兄ちゃんが」
「ここにいるぐらいならそう簡単にはどうこうならないでしょうよ‼ 今貴女は自分の身を守りなさい‼」
もっともなその言葉にしゃがみこんで、膝を抱えた。
暫く轟音が続いた後、最後に大きな地響きがして、ふと静かになる。
「終わ……った……?」
一瞬後の歓声に危険は無くなったことを知って、岩陰から出た。
「うわぁ……」
見ると地面や壁は所々抉れ、竜の吐いたブレスのせいか水溜まりもたくさんある。横たわっている息絶えた竜は巨大で、激しい戦闘を物語るように傷だらけ。
その痛々しさにそっと目を逸らして他の所を見ると、地面が崩れて大きな穴が空いている場所があった。
「医務班は負傷者の手当‼ その他報告すべきことがある者は私の元へ来ること‼」
隊長さんが素早く指示を飛ばし、各自動き始める。すると彼女の元に顔を青くして走ってくる人影があった。
レヴィさんだ。何かあったのかもしれない。
「サマウィング大佐‼」
「どうした、レヴィ」
彼は隊長さんの前で立ち止まると、息も切れ切れに言った。
「竜の出現によって空いた大穴に王子及び戦闘員一名、医師一名が落下しました。ワーナーが後を追いましたが階下には水が流れていて……流れが速い上瘴気が強く、姿を確認することができませんでした」
それに血の気が引く。彼に駆け寄って、自分とそう変わらない位置にある肩を掴んだ。
「れ、レヴィさんっ、その落ちた戦闘員って……」
「っ、メイさん」
この時初めて私が近くにいたことに気付いたらしい彼は言いづらそうに目を伏せた。それが示す意味は一つしか思いつかなくてら目の前が真っ暗になる。膝から力が抜けて、倒れそうになったのを彼に支えられた。
隊長さんが一瞬ふらつくがそれでも踏ん張って、はぁぁぁぁ……と長いため息をつきながら天を仰ぐ。
「やはり私が側に居るべきだったか……。王子の行動なんて簡単に予想がつくというのに私の大馬鹿者め……。秤が狂ってんだから……」
そんなことをぶつぶつと言うとワーナーはすぐに追いかけたんだな? とレヴィさんに確認するように言った。
「はい。王子の足が地面から離れた瞬間にはワーナーも地を蹴っていました」
そう返されて彼女は苦しそうにならまだマシか……と呟く。そして私を見るとぽす、頭に手を載せた。
「ワーナーは水のプロだ。……きっと、兄上も無事だろう」
「……どうして、」
どうしてそんなに落ち着いているの。
言葉にしようとしても出来なくて、ただその意志の強そうな瞳を見つめることしか出来ない。
すると、呆れ返ったようなため息が聞こえて、低い声がする。
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