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一人よりも二人
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アナベルとまったりと二人で食事していたのに、いらない邪魔が入った。
あの後、なぜかこいつも同席して食事になり、賑やかすぎるほどで……帰りも二人で城のメイド用の宿舎まで送るということになった。
なぜだ!?
女顔をした小柄な騎士が俺の顔を見てニンマリと笑う。
「珍しいなー。おまえが他の人といるなんてな」
三騎士と呼ばれウィルバート様の剣や盾となって動く3人のうちの1人、エリックだった。
「別にいいだろ。たまに一人で食事するより二人でしたいと思ったんだ」
「おまえが!?そう思ったのか!?」
指を刺される。
「悪いか?」
「悪くはない……へぇー……ふーん……そうかーー……ほーーー………」
なんだ?その伸ばした語尾は!?
「邪魔したかなぁ?気まずい雰囲気なのかな?と思ったから助けたつもりだったのに、余計なお世話だったかな」
ヘヘッと悪びれないエリック。こいつはいつも軽いノリだ。しかし人付き合いがうまくて嫌われることはない。
周囲からアナベルと俺を見た感じ、気まずい雰囲気だったのだろうか?顎に手をやって考える。普通に食事してたんだけどな?
まあ、それはもう良い。終わったことだ。
「で、何か俺に話したいことがあるんだろ?」
「あ、わかるか?実はおまえを探してた。今、ユクドール王国の王子が来てるだろ?」
「ああ……来ている」
エリックがスッと目を細める。嫌な予感がする。その目がワクワクしていて、好戦的で……いつものふざけてるエリックとは正反対の顔をしていた。
「久しぶりに戦の空気が漂ってないか?」
「……俺の口からは言えない」
「ちぇっ……つまんないな。ユクドールは最近、どの国にもあの馬鹿な王が手を出している。自国の国土で我慢してりゃーいいのにさ。ユクドールの王子が火消しに来て、あっちの国の王女をウィルバート様に嫁入りさせようとしてる」
「無理だな。陛下はリアン様しか娶らない」
「だろ!?……ってことは、交渉決裂!ワクワクするよなぁ?」
エリックは剣を奮う真似をしてみせた。
「戦になったら、出番だ!腕の見せ所だぞーっ!」
はりきってるな………。
「大国ユクドール相手に勝てるだろうか?」
戦をしないですむならそっちの方が良い。そして勝算はあるのか?
「さぁね。ウィルバート様ならやってのけそうな予感はする。我らが王は今までも不利な場面から勝ち続けてきてる」
確かに……はっきりと負けた戦はない。だけどウィルバート様は以前のウィルバート様ではない。リアン様を娶って少し変わられた。それが戦となったときに、どう出るのか?
それが胸の中に不安となってよぎる。
負けたとき……アナベルは王妃様にきっとついていく。負けるわけにはいかない。敗戦した時にはリアン様は王宮にはいられないだろう。俺はあの王妃様が嫌いじゃない。そしてそのそばにいるアナベルも……。
戦の足音は近づいている。それは間違いないと陛下の傍にいる俺は知っている。エリックには言えないが、皆がその空気を感じているといこか。
最後にポンッとエリックは俺の肩を叩いて言った。
「とりあえず一言だけおまえに、言っておきたいことがある。あの店を普段の食事にどうか?と思ってセオドアに教えたんだ。二人で一緒にいたいと思う女を連れて行くには居酒屋じゃなくて、レストランにしておいたほうが良かったと思う」
え!?美味くて安い店じゃだめだったのか!?人を誘うとは難しいものなんだな……。
あの後、なぜかこいつも同席して食事になり、賑やかすぎるほどで……帰りも二人で城のメイド用の宿舎まで送るということになった。
なぜだ!?
女顔をした小柄な騎士が俺の顔を見てニンマリと笑う。
「珍しいなー。おまえが他の人といるなんてな」
三騎士と呼ばれウィルバート様の剣や盾となって動く3人のうちの1人、エリックだった。
「別にいいだろ。たまに一人で食事するより二人でしたいと思ったんだ」
「おまえが!?そう思ったのか!?」
指を刺される。
「悪いか?」
「悪くはない……へぇー……ふーん……そうかーー……ほーーー………」
なんだ?その伸ばした語尾は!?
「邪魔したかなぁ?気まずい雰囲気なのかな?と思ったから助けたつもりだったのに、余計なお世話だったかな」
ヘヘッと悪びれないエリック。こいつはいつも軽いノリだ。しかし人付き合いがうまくて嫌われることはない。
周囲からアナベルと俺を見た感じ、気まずい雰囲気だったのだろうか?顎に手をやって考える。普通に食事してたんだけどな?
まあ、それはもう良い。終わったことだ。
「で、何か俺に話したいことがあるんだろ?」
「あ、わかるか?実はおまえを探してた。今、ユクドール王国の王子が来てるだろ?」
「ああ……来ている」
エリックがスッと目を細める。嫌な予感がする。その目がワクワクしていて、好戦的で……いつものふざけてるエリックとは正反対の顔をしていた。
「久しぶりに戦の空気が漂ってないか?」
「……俺の口からは言えない」
「ちぇっ……つまんないな。ユクドールは最近、どの国にもあの馬鹿な王が手を出している。自国の国土で我慢してりゃーいいのにさ。ユクドールの王子が火消しに来て、あっちの国の王女をウィルバート様に嫁入りさせようとしてる」
「無理だな。陛下はリアン様しか娶らない」
「だろ!?……ってことは、交渉決裂!ワクワクするよなぁ?」
エリックは剣を奮う真似をしてみせた。
「戦になったら、出番だ!腕の見せ所だぞーっ!」
はりきってるな………。
「大国ユクドール相手に勝てるだろうか?」
戦をしないですむならそっちの方が良い。そして勝算はあるのか?
「さぁね。ウィルバート様ならやってのけそうな予感はする。我らが王は今までも不利な場面から勝ち続けてきてる」
確かに……はっきりと負けた戦はない。だけどウィルバート様は以前のウィルバート様ではない。リアン様を娶って少し変わられた。それが戦となったときに、どう出るのか?
それが胸の中に不安となってよぎる。
負けたとき……アナベルは王妃様にきっとついていく。負けるわけにはいかない。敗戦した時にはリアン様は王宮にはいられないだろう。俺はあの王妃様が嫌いじゃない。そしてそのそばにいるアナベルも……。
戦の足音は近づいている。それは間違いないと陛下の傍にいる俺は知っている。エリックには言えないが、皆がその空気を感じているといこか。
最後にポンッとエリックは俺の肩を叩いて言った。
「とりあえず一言だけおまえに、言っておきたいことがある。あの店を普段の食事にどうか?と思ってセオドアに教えたんだ。二人で一緒にいたいと思う女を連れて行くには居酒屋じゃなくて、レストランにしておいたほうが良かったと思う」
え!?美味くて安い店じゃだめだったのか!?人を誘うとは難しいものなんだな……。
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******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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