何の価値も無かった私の人生

藍田ひびき

文字の大きさ
5 / 5

番外編 side.テオフィル

 彼女と初めて出会ったのは、とある社交倶楽部だった。

「あの、お仕事中ですので……」
「仕事は何時に終わるんだ?その後にお茶でも」

 ヘンリエッテの顔は見知っていた。何人かいる受付嬢の中でも、特に美人だと噂になっていたから。
 取り立てて彼女に興味があったわけではないが、しつこく言い寄られ困っている女性を見過ごすことはできない。
 
「やめろ。嫌がっているじゃないか」
「ああ?部外者は引っ込んでろ」
「ここは紳士が社交を楽しむ場所だ。それ以上下種な真似をするようなら、アードラー侯爵に報告を入れるぞ」

 アードラー侯爵はこの倶楽部の主要メンバーであり、数ある邸宅のうちの一つを倶楽部に提供している人だ。侯爵に睨まれたら出禁になるだけでは済まないだろう。
 舌打ちをして男が去っていった後、震えているヘンリエッテへ「大丈夫かい?」と声を掛けた。

「はい……。あの、ありがとうございました」
「紳士として当然のことをしたまでだ。いつもあの男に絡まれてるのか?もし困ったことがあるなら、相談に乗ろう」

 美しい彼女を口説こうとする男は多かった。本気で彼女を愛しているのならまだ許せる。しかしほとんどは妻や婚約者のいる者ばかりだ。
 貴族ならば浮気くらい容認するべきかもしれないが……俺は、ああいう軽薄な輩が大嫌いだ。亡くなった父親を思い出すから。
 
 俺の父、リューデル前子爵はロクでもない男だった。浮気を繰り返して何度も母ビアンカを泣かせた。その上、執務は母と執事に押しつけて放蕩三昧だったらしい。そんな中でリューデル家を支え、俺を育ててくれたのは母だ。
 
 それから俺は、度々ヘンリエッテから相談を受けるようになった。彼女は気が弱く、相手に強く出られると断れない。それを良いことに付きまとう男たちを何度撃退したか覚えていないくらいだ。


「この仕事は辞めた方がいいんじゃないか?言いにくいが、向いてないと思う」
「私に出来る仕事はこのくらいしか無くて……」
 
 ヘンリエッテの実家であるドナート男爵家は事業に失敗し借金を抱え、爵位を返上して平民となったそうだ。両親はもちろん、彼女や弟も働いて借金を返しているらしい。

「侍女やメイドの仕事はどうだ?知り合いに当たってみてもいい」
「私なんかにそこまで心を砕いて下さるなんて……。テオフィル様のようなお優しい方は初めてです。貴方の奥様となられる方は、お幸せでしょうね」
 
 頬を染め大きな瞳を潤ませる彼女に、胸がそわそわする。最初は純粋な道義心だった。しかし今は……彼女と一緒にいたいから、頼って欲しいから手を差し伸べている。

 俺にとって最高の女性とは、母のようにしっかりと自分を持っている人だと思っていたのに。今の俺は目の前の華奢で弱々しい女性がとても愛おしくて、彼女を守りたいと心の底から思っている。

「ヘンリエッテ。結婚してくれ」
「でも……今の私は平民です。子爵家には嫁げません」
「俺が何とかする。君を一生、守りたいんだ。」
「テオフィル様……嬉しい……」

 涙を流して喜ぶヘンリエッテを抱きしめた。俺は父とは違う。この女性一人を生涯愛する。父の浮気に悩まされてきた母なら、きっと俺の選択を認めてくれるだろう。

 
「テオフィル、私は反対よ」

 予想に反して母は強硬に反対した。しかも言い争いを繰り返すうち、ヘンリエッテが父の愛人だったなどと言い出す始末だ。息子の妻となる相手へ嫉妬したにしても、言っていいことと悪いことがあるだろう。
 
 何度も話し合ったが平行線だった。俺は今までずっと良い息子だったと思う。母のいう事には何でも従ってきた。だけど今回ばかりは、ヘンリエッテの為に折れるわけにはいかない。
 ついに母は出て行くとまで言い出した。そう言えば俺が折れると思っているのだろう。そう考えて放置していていたら、母は本当に離籍届けを出してしまった。
 当てつけにしても程がある、と腹が立つ。母のことは放っておいて、俺はヘンリエッテを妻に迎えた。
 
 母は実家にいるらしい。出戻りの中年女に押しかけられた祖父母や叔父夫婦もいい迷惑だろう。どうせそのうち、戻りたいと言ってくるに違いない。俺とヘンリエッテに誠心誠意謝るなら、許してやろう。そして三人で仲良く暮らすのだ。
 

「何だ、この貧相な食事は?」
 
 結婚して数か月、出される食事のレベルが段々落ちていることに気付いてはいた。だがその日の夕食は特に酷かった。固いパンに野菜のスープと、クズ肉のステーキが二、三切れ。
 呼び出した料理長によれば、食材が切れかかっているとのこと。必要な食材のリストは毎月初めに当主夫人へ提出することになっている。先月までは母が対応したものが届いていたが、今月は全く届かない。料理長はヘンリエッテに何度も訴えたが対応して貰えない為、残り物を使うしかなかったとのこと。

「どういうことだ。仕入れの指示は当主夫人の役目だろう!」
「怒鳴らなくたっていいじゃない。私、良く分からないんだもの……」

 しくしくと泣き出す妻に慌てて「怒鳴って悪かった。これから覚えてくれればいい」と謝り彼女の頭を撫で続けると、ようやく泣き止んでくれた。

 しかしその後も妻は何もしなかった。やることと言えば日がな一日お茶を飲んだり本を読んでいるだけ。
 俺が怒ると泣き出してしまう。仕方ないので、家の管理も俺がやることにした。執務に加えて家政までやらねばならなくなり、睡眠時間は削られていく一方だ。
 
 何かがおかしい……。そう感じ始めていたが、俺はその不安を必死に頭から排除していた。
 
 
「妻を見なかったでしょうか?」

 その日はバッヘム伯爵家の夜会に夫婦で出席していた。知り合いに挨拶をしているうちに、妻の姿が見えなくなってしまったのだ。あそこにいるよ、と指さされた方には……見知らぬ紳士に腰を抱かれて歩いていく妻の姿があった。

「ヘンリエッテ!何をしているんだ」
「あら、旦那様」
「君の夫かい?それじゃあ、俺は失礼するよ」

 そそくさと立ち去っていく男を尻目に俺は「あの男は誰だ!?」とヘンリエッテを問い詰めた。

「えーと、イグナーツ様だったかしら?あちらでお話ししようと誘われたの」
「君は結婚しているんだぞ。他の男に誘われてホイホイついていくなんて」
「ここは社交の場でしょう?話し掛けられたから、お応えしただけよ。何が悪いの?」
 
 不思議そうに首を傾げる妻を、酷く不気味に感じる。何だ、これは。この女は本当に、あの弱弱しく嫋やかなヘンリエッテなのか?
 ずっと追いやっていた不安が頭から離れず、眠れなくなった。ただでさえ睡眠時間が短いのにこれでは身体が参ってしまう。俺は長く務めている使用人に、父の愛人について聞いてみることにした。


「私は存じません。大旦那様は、愛人を家へ連れてくることはありませんでしたから……。フランツさんなら何か知っていたかもしれませんが」

 フランツは以前我が家に勤めていた執事だ。有能だったと聞くが、ある日突然辞めてしまった。その理由を聞いても母は口を閉ざしていた覚えがある。

「お久しぶりです。テオフィル坊ちゃん……いえ、今はリューデル子爵ですね」

 今は男爵家へ執事として勤めているというフランツを訪ねてみると、彼は懐かしそうに目を細めて俺を出迎えた。挨拶もそこそこにヘンリエッテを知っているかと聞いた俺へ返ってきた答えは「ええ、あの女のことはよく存じておりますよ。私が解雇されたのも彼女が原因ですから」だった。

 ヘンリエッテは本当に父の愛人だった。まだ未成年の彼女を囲う父を、フランツは何度も諫めたらしい。それを厭った父が彼を解雇した。母はせめてもと再就職先にこの男爵家を紹介したそうだ。

「旦那様と別れた後、実家へ戻ったと聞きましたが。あの女性がどうかなさいましたか?」
「いや、その……」
「その後、貴族が出入りする酒場や社交倶楽部に勤めてはトラブルを起こしていたようです。失礼ながら、あのような女性とは関わるべきではないと存じます」

 母が正しかった。俺は、騙されていたんだ。

 挨拶もそこそこに男爵家を後にした俺は、すぐに妻へ離縁状を叩きつけた。「どうして?一生守るって言ってくれたじゃない!」と泣きわめく彼女を追い出し、すったもんだの後にようやく離縁が成った頃には、半年近くが過ぎていた。

 リューデル子爵は股の緩い女に騙されたバカな男。そんな噂はあっという間に社交界に広まった。しかも我が家の財政は傾いている。ヘンリエッテの無駄遣いもあるが、あの悪妻の対応で執務がおろそかになっていたせいだ。

 頭を抱えた俺が頼る相手は――母しかいなかった。今は祖父の商会を手伝っておりなかなか羽振りがいいらしい。母は優秀で心優しい女性だ。息子が困っていると知れば、きっと手を差し伸べてくれる。
 
「だめよ。私には商会の仕事があるもの。新しい妻を迎えればいいでしょう?」

 こんなぼろぼろの状態で、新しい妻が来るわけが無いだろう。しかも息子よりも商会の方を優先するのか?と内心憤った。だがここで母を怒鳴りつけるのは得策じゃない。
 本当に困っているんだ、と母へ懇願した。我が家を立て直してから商会へ戻ればいい、と下手に出たつもりだった。それなのに返ってきた答えは否だった。

「貴方はもう、一人前の大人でしょう。私に頼るべきではないわ」
「そんなに金儲けが大事なのか?自分の血の分けた息子が困っているというのに!」
「私はね、もう貴方たち親子に愛想が尽きたの。あれだけエックハルトのようになるなと言い聞かせたのに……結局、どこまでいっても親子なのね」
「俺は父上みたいに浮気したり、執務を他人に押し付けたりしていない!」
「でも結局、同じ女性に引っ掛かったでしょう。それに理由は違えど、彼女にかまけて執務をおろそかにしたことに変わりはないわ」

 どれだけ頼んでも母は折れなかった。ついには警備員に放り出され、俺はとぼとぼと家路についた。


 それから数年後、俺は再婚した。妻のロスヴィータはアルント子爵家の令嬢で、夫の浮気相手に子供ができたために離縁されてしまった曰く付きの女性だ。
 彼女には悪いが、浮気された理由は分かる。ずんぐりした身体つきに大きい鼻、細い目の彼女はどう取り繕っても美人ではない。流行のドレスを着てもパッとしないどころか、ドレスだけが浮いているようで夜会に同伴するのも恥ずかしい。

「旦那様、私を愛してくださる必要はないですよ。出戻りを引き取って頂けただけでも有難いと思っております」

 ロスヴィータはそう言っていつも朗らかに笑う。彼女は精力的に家政や社交をこなし、執務も手伝ってくれる。おかげでどん底だったリューデル子爵家は徐々に立ち直りつつある。明るく優しい彼女は使用人からも人気だ。
 妻には本当に感謝している。大切な家族だ。……なのにどうしても、女性としては愛せない。申し訳ないとは思う。女性として扱うのが、夫としての礼儀だと分かっているのに。

 ヘンリエッテのように美しく、ロスヴィータのように献身的な妻と愛らしい息子に囲まれる生活……俺は今日も、そんな夢想に浸る。胸を吹き抜ける、空虚な風と共に。
 
感想 4

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(4件)

さごはちジュレ
2026.03.22 さごはちジュレ

「氏より育ち」
という言葉が虚しいです。
真面目に生ききった彼女の最後の(死んどらんけど)言葉に救われました。
が、やはり生涯の伴侶選びは、見る目の確かな親御さんに素直に従わなかったから、クズ息子も貴女の望みを通した結果だと思います。

2026.03.24 藍田ひびき

お読み頂き、ありがとうございます。
伴侶選びは若気の至りもあったと思います。人生の選択を間違えずにいられる人間なんていないですし、終盤のビアンカの言葉はここまで苦い経験を積んだからこそ言えるものでしょう。
若気の至りはテオフィルにも当てはまるのですが、反省せず妄想に浸ってる辺りはダメ父似ですね…。

解除
kei-no
2025.06.01 kei-no

家族だろうが何だろうが、確かめもせずに人を疑って一方的に責めるような恩知らずを助けてやる義理はないですよね。
しかし能力もあって性格もいい新しい奥さんが不美人というだけで浮気されて捨てられた上にこんなクズから罰ゲーム扱いされて一生内心で蔑まれていくのか、ちょっと後味悪いなあと思ってしまいました。
こいつには勿体無いのに内心女としてばかにしつつ結局献身してもらってる訳でなんだかなぁ、と。

2025.06.01 藍田ひびき

仰る通り、ロスヴィータには気の毒かもしれませんね。
彼女自身は政略結婚だしこんなもんか~と割り切ってます。テオフィルもロスヴィータに感謝しているので表面上は大切に扱っており、傍から見れば仲の良い夫婦です。
(彼も妻を愛したいけど愛せない…と苦しんでいるのです。まあクズには違いないですが)

お読み頂き、ありがとうございました!

解除
猫屋敷 六太
2025.05.01 猫屋敷 六太

甘えたなとこは父親似、家族の反対を押し切ってクズと結婚するとこは母親似かァ……
楽しく読ませて頂きました!ありがとうございます^^

2025.05.02 藍田ひびき

こちらこそ、お読み頂きありがとうございます!

テオフィルは自分ではマトモな人間だと思っているのですが、中身はクズ父そっくりでした。
ビアンカが「もういいや」となってしまったのも仕方ない…😞

解除

あなたにおすすめの小説

もう、愛はいりませんから

さくたろう
恋愛
 ローザリア王国公爵令嬢ルクレティア・フォルセティに、ある日突然、未来の記憶が蘇った。  王子リーヴァイの愛する人を殺害しようとした罪により投獄され、兄に差し出された毒を煽り死んだ記憶だ。それが未来の出来事だと確信したルクレティアは、そんな未来に怯えるが、その記憶のおかしさに気がつき、謎を探ることにする。そうしてやがて、ある人のひたむきな愛を知ることになる。

冷徹公に嫁いだ可哀想なお姫様

さくたろう
恋愛
 役立たずだと家族から虐げられている半身不随の姫アンジェリカ。味方になってくれるのは従兄弟のノースだけだった。  ある日、姉のジュリエッタの代わりに大陸の覇者、冷徹公の異名を持つ王マイロ・カースに嫁ぐことになる。  恐ろしくて震えるアンジェリカだが、マイロは想像よりもはるかに優しい人だった。アンジェリカはマイロに心を開いていき、マイロもまた、心が美しいアンジェリカに癒されていく。 ※小説家になろう様にも掲載しています いつか設定を少し変えて、長編にしたいなぁと思っているお話ですが、ひとまず短編のまま投稿しました。

報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を

さくたろう
恋愛
 その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。  少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。 20話です。小説家になろう様でも公開中です。

婚約破棄を、あなたのために

月山 歩
恋愛
私はあなたが好きだけど、あなたは彼女が好きなのね。だから、婚約破棄してあげる。そうして、別れたはずが、彼は騎士となり、領主になると、褒章は私を妻にと望んだ。どうして私?彼女のことはもういいの?それともこれは、あなたの人生を台無しにした私への復讐なの? こちらは恋愛ファンタジーです。 貴族の設定など気になる方は、お避けください。

王太子殿下との思い出は、泡雪のように消えていく

木風
恋愛
王太子殿下の生誕を祝う夜会。 侯爵令嬢にとって、それは一生に一度の夢。 震える手で差し出された御手を取り、ほんの数分だけ踊った奇跡。 二度目に誘われたとき、心は淡い期待に揺れる。 けれど、その瞳は一度も自分を映さなかった。 殿下の視線の先にいるのは誰よりも美しい、公爵令嬢。 「ご一緒いただき感謝します。この後も楽しんで」 優しくも残酷なその言葉に、胸の奥で夢が泡雪のように消えていくのを感じた。 ※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」「エブリスタ」にて同時掲載しております。 表紙イラストは、雪乃さんに描いていただきました。 ※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。 ©︎泡雪 / 木風 雪乃

あなたが幸せになるために

月山 歩
恋愛
幼い頃から共に育った二人は、互いに想い合いながらも、王子と平民という越えられない身分の壁に阻まれ、結ばれることは叶わない。 やがて王子の婚姻が目前に迫ると、オーレリアは決意する。 自分の存在が、最愛の人を不貞へと追い込む姿だけは、どうしても見たくなかったから。 彼女は最後に、二人きりで静かな食事の時間を過ごし、王子の前から姿を消した。

【完結】ハーレム構成員とその婚約者

里音
恋愛
わたくしには見目麗しい人気者の婚約者がいます。 彼は婚約者のわたくしに素っ気ない態度です。 そんな彼が途中編入の令嬢を生徒会としてお世話することになりました。 異例の事でその彼女のお世話をしている生徒会は彼女の美貌もあいまって見るからに彼女のハーレム構成員のようだと噂されています。 わたくしの婚約者様も彼女に惹かれているのかもしれません。最近お二人で行動する事も多いのですから。 婚約者が彼女のハーレム構成員だと言われたり、彼は彼女に夢中だと噂されたり、2人っきりなのを遠くから見て嫉妬はするし傷つきはします。でもわたくしは彼が大好きなのです。彼をこんな醜い感情で煩わせたくありません。 なのでわたくしはいつものように笑顔で「お会いできて嬉しいです。」と伝えています。 周りには憐れな、ハーレム構成員の婚約者だと思われていようとも。 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 話の一コマを切り取るような形にしたかったのですが、終わりがモヤモヤと…力不足です。 コメントは賛否両論受け付けますがメンタル弱いのでお返事はできないかもしれません。

元婚約者が愛おしい

碧井 汐桜香
恋愛
いつも笑顔で支えてくれた婚約者アマリルがいるのに、相談もなく海外留学を決めたフラン王子。 留学先の隣国で、平民リーシャに惹かれていく。 フラン王子の親友であり、大国の王子であるステファン王子が止めるも、アマリルを捨て、リーシャと婚約する。 リーシャの本性や様々な者の策略を知ったフラン王子。アマリルのことを思い出して後悔するが、もう遅かったのだった。 フラン王子目線の物語です。