10 / 10
クズ令嬢・チェムリー
しおりを挟む
今日は、ずっと眠いから、王城についても直ぐに眠りについてしまったのです。
*夢の中
「チェムリーねえねえ起きて!」
「んん...どうしたの?もう一人のわたし.....」
夢の中なんだろうかな?
それはわたしの自室だった。
変だよね、王城で寝てるのに自室でもう一人のチェムリーと出会うなんて。
「そろそろね、お別れをしようと思うんだよ!」
「え?どうしたのいきなり...嘘だよね?」
「うんうん、嘘をつくほど私は賢くは無いんだよ!」
「けど、まだ会ってそんなに...どうして行っちゃうの?」
「それは、あれだよ。もう既に君には勇気があるからなんだよ」
「そんな...まだ勇気なんてわたしには...」
無いよ...
「うんうん...もう大丈夫だよ。だから自分を信じて」
「え?でもわたし...」
「ちょっとだけでいいだよ、別に私のようなチェムリーになろうとしなくてもいいの。ただ、なろうとする事に意味があるんだよ!だから君は君らしくいて欲しいなって思うんだ」
「あの、さっきからもう一人のチェムリーの話口調じゃないよね?それはどうしてかな?」
「それはね、全部、私の演技だったんだよ。やはり私はわたしなんだよね」
そんな...あれが全部演技だったなんて.....
「もう会えないの?」
「いや、また、会えると思うよ」
「どうやって...だってわたしなんでしょ?貴女も...」
「だからこそだよ!わたしは誰よりも貴女の近くにいて、誰よりも貴女を知っている。愛らしい愛らしいチェムリーだよ。だからいつでも側にいるよ」
「じゃあ、どうしてお別れなんて悲しい事を言うの?」
「それはだよ。いきなり消えたらできないでしょう?私だってどうなるか分からない、けど、私はチェムリーだから、きっと帰る場所は君の心の中と思っているよ」
「最後にいいかな?」
「うん?」
「貴女はどうしてわたしの別人格として現れたのかな?」
「おほ、最後に意味ありありな事情の真相を聞いちゃうか」
「うん。それは知りたい」
「そうか、なら......」
私は、チェムリー。
君がなりたかった存在で、願う少女にしか姿を現さないもう一人の私。
それは願いを叶えたら見えなくなる存在でもあって、一つに戻る存在であった。
それが一つになって、やっと、本当の私になるんだよ。
だから、そろそろ目を開けてごらん?
ここからがチェムリー・ルメールの始まりだよ。
うん。
そうだったんだね......
じゃあ.........
*
ここは、王国と帝国、そして公国のあるファンタジーな世界。
ちょっとクズな令嬢と、
無愛想で優しい兄と、
悪女で乙女な義妹と、
勇敢で恋にはからっきしな義兄と、
清楚で悪魔な猫耳娘の
恋愛物語である。
*夢の中
「チェムリーねえねえ起きて!」
「んん...どうしたの?もう一人のわたし.....」
夢の中なんだろうかな?
それはわたしの自室だった。
変だよね、王城で寝てるのに自室でもう一人のチェムリーと出会うなんて。
「そろそろね、お別れをしようと思うんだよ!」
「え?どうしたのいきなり...嘘だよね?」
「うんうん、嘘をつくほど私は賢くは無いんだよ!」
「けど、まだ会ってそんなに...どうして行っちゃうの?」
「それは、あれだよ。もう既に君には勇気があるからなんだよ」
「そんな...まだ勇気なんてわたしには...」
無いよ...
「うんうん...もう大丈夫だよ。だから自分を信じて」
「え?でもわたし...」
「ちょっとだけでいいだよ、別に私のようなチェムリーになろうとしなくてもいいの。ただ、なろうとする事に意味があるんだよ!だから君は君らしくいて欲しいなって思うんだ」
「あの、さっきからもう一人のチェムリーの話口調じゃないよね?それはどうしてかな?」
「それはね、全部、私の演技だったんだよ。やはり私はわたしなんだよね」
そんな...あれが全部演技だったなんて.....
「もう会えないの?」
「いや、また、会えると思うよ」
「どうやって...だってわたしなんでしょ?貴女も...」
「だからこそだよ!わたしは誰よりも貴女の近くにいて、誰よりも貴女を知っている。愛らしい愛らしいチェムリーだよ。だからいつでも側にいるよ」
「じゃあ、どうしてお別れなんて悲しい事を言うの?」
「それはだよ。いきなり消えたらできないでしょう?私だってどうなるか分からない、けど、私はチェムリーだから、きっと帰る場所は君の心の中と思っているよ」
「最後にいいかな?」
「うん?」
「貴女はどうしてわたしの別人格として現れたのかな?」
「おほ、最後に意味ありありな事情の真相を聞いちゃうか」
「うん。それは知りたい」
「そうか、なら......」
私は、チェムリー。
君がなりたかった存在で、願う少女にしか姿を現さないもう一人の私。
それは願いを叶えたら見えなくなる存在でもあって、一つに戻る存在であった。
それが一つになって、やっと、本当の私になるんだよ。
だから、そろそろ目を開けてごらん?
ここからがチェムリー・ルメールの始まりだよ。
うん。
そうだったんだね......
じゃあ.........
*
ここは、王国と帝国、そして公国のあるファンタジーな世界。
ちょっとクズな令嬢と、
無愛想で優しい兄と、
悪女で乙女な義妹と、
勇敢で恋にはからっきしな義兄と、
清楚で悪魔な猫耳娘の
恋愛物語である。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる