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31 伴侶は自分で選びます。(前)
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愛してるその言葉は私の心に暖かい灯火となり抵抗なく受け入れる事ができた。
顔をあげ彼を見つめ返し、改めて自身に問う。
彼はいつも冷えた私の心を暖かくしてくれた、そっと手を差し伸べ抱きしめてくれた。いつでもありのままの私を見ていてくれた。
そして、私もふと浮かぶのは彼の笑顔、しょうがないと言いながら笑って助けてくれた彼の顔。
そういえば、随分わがまま言ったなぁ、この想いは明らかに今までと違う、そうか、これが…私の心の奥底にあった気持ちにルビーは気づいていたのね。
彼らを愛さなくては愛に応えなくてはと思い込んでいた。自分の事なのにを気持ちをはき違えてしまっていた事に気づかずにいた。
好きと愛してるの違いに、
ここに来て、“番“という事をとっぱうことができた時、浮かんだのはいつも彼の優しい笑顔だった。
「私も愛してる……多分…」
「おい!ここは愛してるだけでいいだろ!なんだよ多分って、そんで普通は抱き合ってブチューってするだろ~全く相変わらず残念美少女、少女じゃねぇな、美女か!」
「もう、そっちこそ相変わらずじゃない!だって自覚したの最近だし、ちょっと2年ほど前は他の人好き?だったわけだし、」
「うわ!ここで他の男が好き?の話とか酷くないか?それに好きと愛してるは違うだろ!」
確かにそうだけど、
「リリィ、もう一度言う、いや、何度でも言うよ。俺はリリィを愛してる俺と結婚してくれ」
「……、はい、私も愛してます…トーヤのお嫁さんにしてください!」
言い終わった途端に私の唇に優しい彼の唇が重なった。
『ねぇ、2人とも続きは家に帰ってからしなよー、僕のこと忘れてたでしょ!それに今回は僕のおかげで2人は無事結ばれたんだろー、』
『あ!悪りぃ、そうだな、ルビー様様だよ!』
『ありがとう、ルビーのおかげね!ほんとルビーと出会わせてくれた国王に感謝ね、』
『確かにそうだけど、それ言うとあの国王は調子に乗るから黙っとけ!』
『『そうね、』だねー』
「所で、トーヤはどうしてここが….…もしかしてルビーと時々会っていたの?」
「ん?あーリリィがここに来てすぐルビーから連絡きたぞ!そんで、定期的に様子見にきてたんだよ。まぁ、いつもリリィが寝てる時だったけどな。」
嘘!全然気が付かなかった。トーヤはルビーのお気に入りだったからねぇ、なんて思っていたら、
『違うよ、リリィ、』
『え?何が?』
『トーヤは僕のお気に入りじゃなくて、リリィにとって特別な相手だったから、トーヤとも繋がったんだよ!』
『『特別?』』
『そう、特別、番みたいなものだよ。リリィの心はリリィ以上によくわかるからねー、最初から、リリィの心はトーヤのものだったんだよ、鈍い主を持つと苦労するよ、トーヤ、頑張れよ!』
『『………つ、が、い…って』』
ルビー、なんかキャラ変わってませんか?それより、私の事私より分かるって……まぁ、いっか、ルビーだから。
私達は、家に帰り今後を話し合った。
住処はここにして、移動はいつも通り、天馬で緊急時は転移という事にした。
そして、報告はお父様の所に関係者を集めて皆さんに伝える事にした。
と、その前にレイ王国に行って彼らに話さなきゃならない。番の問題もあるしこれが1番重要だとトーヤとあーでもないこーでもないと話していたら、番の問題に関してはルビーが彼らを納得させることができるから任せて欲しいと言っていたので、ここは神獣様にお願いしよう。
善は急げということで、私達は現在レイ王国サロンで国王、王弟殿下、グラシオス、アイルス、と対峙している。
き、緊張する。
ありがたくも軽い口調で口火を切ってくれたのは王弟殿下だった。
「リリアンナ嬢、トーヤ君おめでとう!やはり君が息子たちの最大の恋敵だったんだね!君が相手ではたとえ番といえど敵わないから覚悟するようにこの2人に言っていたから、この2人は気にせず幸せになってくれ」
「「ありがとうございます」」
「我からもお祝いする。おめでとう」
「「ありがとうございます」」
「アルスト殿下はなぜ?……おれ、私が相手だと…その…」
「ああ、そのこと?簡単だよ!神獣に選ばれるということは主人であるリリアンナ嬢にとって特別な存在を意味するんだ!私達竜族や狼族の番よりも大きな存在になるんだ。君が心に蓋をしていた頃はまだ息子たちにも望みはあったんだけどね!一応正式な番だったからね。だが、結局、自らチャンスを棒に振ってしまったから、諦めてもらうよ。」
「あの、その番についてなんですけどルビーから2人に話があるそうです。私たちのように会話はできませんが意思を伝えることは一時的にできるそうで、2人にルビーの頭に手を置いて、精神を集中して欲しいと言っています。」
ルビーは2人の前に立ち意思を伝えていた。何を伝えているのかはわからないが、何やら表情を見ると驚き?納得?喜び?兎に角さっきまでの暗い表情とは打って変わって明るくなったようで、…よかった?
ルビーは2人に話した内容は私にも教えられないと言っていた。
「リリィ、不甲斐ない番で迷惑かけた。トーヤと幸せになってくれ!」
「リリィ姉様、幸せになってくださいね。」
スッキリした顔になってる2人を見て素直にいえた。
「ええ、もちろん、幸せになるに決まってます。私が選んだ旦那様ですから。」
笑顔で送り出され、私はたくさんの出会いに感謝していた。
顔をあげ彼を見つめ返し、改めて自身に問う。
彼はいつも冷えた私の心を暖かくしてくれた、そっと手を差し伸べ抱きしめてくれた。いつでもありのままの私を見ていてくれた。
そして、私もふと浮かぶのは彼の笑顔、しょうがないと言いながら笑って助けてくれた彼の顔。
そういえば、随分わがまま言ったなぁ、この想いは明らかに今までと違う、そうか、これが…私の心の奥底にあった気持ちにルビーは気づいていたのね。
彼らを愛さなくては愛に応えなくてはと思い込んでいた。自分の事なのにを気持ちをはき違えてしまっていた事に気づかずにいた。
好きと愛してるの違いに、
ここに来て、“番“という事をとっぱうことができた時、浮かんだのはいつも彼の優しい笑顔だった。
「私も愛してる……多分…」
「おい!ここは愛してるだけでいいだろ!なんだよ多分って、そんで普通は抱き合ってブチューってするだろ~全く相変わらず残念美少女、少女じゃねぇな、美女か!」
「もう、そっちこそ相変わらずじゃない!だって自覚したの最近だし、ちょっと2年ほど前は他の人好き?だったわけだし、」
「うわ!ここで他の男が好き?の話とか酷くないか?それに好きと愛してるは違うだろ!」
確かにそうだけど、
「リリィ、もう一度言う、いや、何度でも言うよ。俺はリリィを愛してる俺と結婚してくれ」
「……、はい、私も愛してます…トーヤのお嫁さんにしてください!」
言い終わった途端に私の唇に優しい彼の唇が重なった。
『ねぇ、2人とも続きは家に帰ってからしなよー、僕のこと忘れてたでしょ!それに今回は僕のおかげで2人は無事結ばれたんだろー、』
『あ!悪りぃ、そうだな、ルビー様様だよ!』
『ありがとう、ルビーのおかげね!ほんとルビーと出会わせてくれた国王に感謝ね、』
『確かにそうだけど、それ言うとあの国王は調子に乗るから黙っとけ!』
『『そうね、』だねー』
「所で、トーヤはどうしてここが….…もしかしてルビーと時々会っていたの?」
「ん?あーリリィがここに来てすぐルビーから連絡きたぞ!そんで、定期的に様子見にきてたんだよ。まぁ、いつもリリィが寝てる時だったけどな。」
嘘!全然気が付かなかった。トーヤはルビーのお気に入りだったからねぇ、なんて思っていたら、
『違うよ、リリィ、』
『え?何が?』
『トーヤは僕のお気に入りじゃなくて、リリィにとって特別な相手だったから、トーヤとも繋がったんだよ!』
『『特別?』』
『そう、特別、番みたいなものだよ。リリィの心はリリィ以上によくわかるからねー、最初から、リリィの心はトーヤのものだったんだよ、鈍い主を持つと苦労するよ、トーヤ、頑張れよ!』
『『………つ、が、い…って』』
ルビー、なんかキャラ変わってませんか?それより、私の事私より分かるって……まぁ、いっか、ルビーだから。
私達は、家に帰り今後を話し合った。
住処はここにして、移動はいつも通り、天馬で緊急時は転移という事にした。
そして、報告はお父様の所に関係者を集めて皆さんに伝える事にした。
と、その前にレイ王国に行って彼らに話さなきゃならない。番の問題もあるしこれが1番重要だとトーヤとあーでもないこーでもないと話していたら、番の問題に関してはルビーが彼らを納得させることができるから任せて欲しいと言っていたので、ここは神獣様にお願いしよう。
善は急げということで、私達は現在レイ王国サロンで国王、王弟殿下、グラシオス、アイルス、と対峙している。
き、緊張する。
ありがたくも軽い口調で口火を切ってくれたのは王弟殿下だった。
「リリアンナ嬢、トーヤ君おめでとう!やはり君が息子たちの最大の恋敵だったんだね!君が相手ではたとえ番といえど敵わないから覚悟するようにこの2人に言っていたから、この2人は気にせず幸せになってくれ」
「「ありがとうございます」」
「我からもお祝いする。おめでとう」
「「ありがとうございます」」
「アルスト殿下はなぜ?……おれ、私が相手だと…その…」
「ああ、そのこと?簡単だよ!神獣に選ばれるということは主人であるリリアンナ嬢にとって特別な存在を意味するんだ!私達竜族や狼族の番よりも大きな存在になるんだ。君が心に蓋をしていた頃はまだ息子たちにも望みはあったんだけどね!一応正式な番だったからね。だが、結局、自らチャンスを棒に振ってしまったから、諦めてもらうよ。」
「あの、その番についてなんですけどルビーから2人に話があるそうです。私たちのように会話はできませんが意思を伝えることは一時的にできるそうで、2人にルビーの頭に手を置いて、精神を集中して欲しいと言っています。」
ルビーは2人の前に立ち意思を伝えていた。何を伝えているのかはわからないが、何やら表情を見ると驚き?納得?喜び?兎に角さっきまでの暗い表情とは打って変わって明るくなったようで、…よかった?
ルビーは2人に話した内容は私にも教えられないと言っていた。
「リリィ、不甲斐ない番で迷惑かけた。トーヤと幸せになってくれ!」
「リリィ姉様、幸せになってくださいね。」
スッキリした顔になってる2人を見て素直にいえた。
「ええ、もちろん、幸せになるに決まってます。私が選んだ旦那様ですから。」
笑顔で送り出され、私はたくさんの出会いに感謝していた。
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