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21 [閑話] 渡り人 本物の転生者と操作された転生者
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時に世界は多種多様である。
ある世界では預言者と語られある世界では悪魔と称された女がいた。
彼女は預言者でも無ければ当然悪魔でもなんでもない渡り人と呼ばれる存在だった。
ただ、ただの渡り人ではないし本人が望んだ事でもない。
いつからそうだったのか、なぜそうなのか本意は勿論、誰も知らない。
本人の意思に反して勝手にいろんな世界に飛ばされる、1つの世界にと止まることができるのは1年だったり10年だったり
数日だったりする事もある。
なぜ1つの世界に留まることができないのかわからない。
なぜ自分だけがこんなことを繰り返すのか、いつになったら、この生き地獄にような孤独からいつかは解放される日が来るのか?
自分が何者なのか?もう長い年月異界を渡り歩いている。
そんな孤独な日々を過ごすうちに女はあることに気がついた。
時々同じ世界の過去に飛ばされることがある事に……、そこで女は物語のようにその世界の出来事を書き記し時に預言書として王族の禁書庫のこっそり残したり、全く違う世界の架空物語として残したりした。
すると面白いことに時々女の書いた物語を読んだ記憶を持つ魂が界渡りし、女が記憶した未来とは違う未来になっている事に、
“面白い“
総じて転生者は善人だった。悪人は記憶を持って転生しなかった、稀に改心して魂が洗われた者が転生することがあるがその場合もいい意味で未来が書き換えられる。
ならば、欲深い人間に転生者だと、特別な存在だと思わせてみたらどうなる?その者の未来は変化するのだろうか?
本物の転生者と転生者と思い込んでいるものが同じ世界で交わる時どんなことが起こるのだろう?
ちょっとした好奇心だった。
そして女は見つけた。
あれは、欲深さ故に身を滅ぼした人間だ!あれに本物の未来と登場人物(主役ヒロイン)の名前をほんの少し変えて物語を書いて枕元に置いたらどうなるか試した。
『神に選ばれし転生者へ』と題した一冊の物語と物語の舞台である学園でのみ発動する魔道具を置いた。
さて、この人間はただの物語としてそのままにするか、預言書として私欲の為に利用するか、久しぶりに高揚する。
この世界の女神が魅了魔法に呪いをかけていることは当然知っていた。
魅了魔法が禁忌である事をこの世界の誰もが知っている事だが、それでもあえてそれを物語の中に組み込んだ。
『魅了の宝石』で皆があなたの虜になるだろうとあくまでもだろうと書いたが、この物語の冒頭で、この物語は必ず最後まで読むことを勧めると記載してある。
但し書きとしてあくまでも魅了は魅了で所有者と使用者は一連托生であると最後のページに小さいながらも警告しているのだが、……。
どう解釈しどう使うかは…、もちろん本人次第だった。
「ふふふふ、あはははは!欲深いほど簡単に踊ってくれる。どちらにせよこの親子は前回の生でも……、欲深さで身を滅ぼしているから過程は違っても結果は同じってことか!
予想より早く身を滅ぼす事になったのか……今回の方が女にとってある意味残酷ではあるが。
身の程を弁え慎ましく生きる道を選ぶこともできたのだが……致し方ない、本人たちが選んだ結果だ!」
_やはり自身の未来を変えることは出来ない偽物は所詮偽物ということか!_
面白いのはやはり本物の転生者か……面白い勘違いのおかげで分岐点である茶会で未来が変わった。
前回は皇太子の婚約者を選定する事を本人は望んではいなかったが、どの令嬢にも興味も恋情も抱けない皇太子は誰でもいいから勝手に決めてくれと母に言ったことであの茶会に参加していたローズという令嬢に決まった。
そして学園入学後に皇太子はルナティアラに一目惚れした。
そのせいでローズにいじめられる事になり、のちにローズは断罪され修道院行きとなり、その家族も不幸になるはずだった…。
そして皇太子と同じくルナティアラに一目惚れした第2皇子、兄に酷くコンプレックスを持ち正攻法では兄に敵わずルナティアラを手にする事が出来ないと、闇に手を染め強引に自分のものにしようとしてルナティアラを傷つけた事により、ヴィヴォワール伯爵の逆鱗に触れ身分剥奪され生涯幽閉となるはずだった。
それが、今回はお茶会でルナティアラに出会い一目惚れし、婚約者を持たないまま皇太子は入学しローズは第2皇子と婚約し仲睦まじいようだ。
皇太子はどのみちルナティアラに惚れる事になる。そのタイミングが変わっただけで、周りの人間の未来が大きく変わる事になった。
本物の転生者と本物のヒロインの斜め上残念思考により、幸せな未来に変わった第2皇子とグラス公爵家そして第2皇子の両親である皇帝夫妻
この国の安寧を作ったのは他でもない本物の転生者なのだが、それを知る者はいないだろう。
そして、私の存在を知る者もどの世界にもいないだろう。
この結末を見ることができるのか、見る前に次に飛ばされるのか。
できればあと数年この世界を見たいものだ。
ある世界では預言者と語られある世界では悪魔と称された女がいた。
彼女は預言者でも無ければ当然悪魔でもなんでもない渡り人と呼ばれる存在だった。
ただ、ただの渡り人ではないし本人が望んだ事でもない。
いつからそうだったのか、なぜそうなのか本意は勿論、誰も知らない。
本人の意思に反して勝手にいろんな世界に飛ばされる、1つの世界にと止まることができるのは1年だったり10年だったり
数日だったりする事もある。
なぜ1つの世界に留まることができないのかわからない。
なぜ自分だけがこんなことを繰り返すのか、いつになったら、この生き地獄にような孤独からいつかは解放される日が来るのか?
自分が何者なのか?もう長い年月異界を渡り歩いている。
そんな孤独な日々を過ごすうちに女はあることに気がついた。
時々同じ世界の過去に飛ばされることがある事に……、そこで女は物語のようにその世界の出来事を書き記し時に預言書として王族の禁書庫のこっそり残したり、全く違う世界の架空物語として残したりした。
すると面白いことに時々女の書いた物語を読んだ記憶を持つ魂が界渡りし、女が記憶した未来とは違う未来になっている事に、
“面白い“
総じて転生者は善人だった。悪人は記憶を持って転生しなかった、稀に改心して魂が洗われた者が転生することがあるがその場合もいい意味で未来が書き換えられる。
ならば、欲深い人間に転生者だと、特別な存在だと思わせてみたらどうなる?その者の未来は変化するのだろうか?
本物の転生者と転生者と思い込んでいるものが同じ世界で交わる時どんなことが起こるのだろう?
ちょっとした好奇心だった。
そして女は見つけた。
あれは、欲深さ故に身を滅ぼした人間だ!あれに本物の未来と登場人物(主役ヒロイン)の名前をほんの少し変えて物語を書いて枕元に置いたらどうなるか試した。
『神に選ばれし転生者へ』と題した一冊の物語と物語の舞台である学園でのみ発動する魔道具を置いた。
さて、この人間はただの物語としてそのままにするか、預言書として私欲の為に利用するか、久しぶりに高揚する。
この世界の女神が魅了魔法に呪いをかけていることは当然知っていた。
魅了魔法が禁忌である事をこの世界の誰もが知っている事だが、それでもあえてそれを物語の中に組み込んだ。
『魅了の宝石』で皆があなたの虜になるだろうとあくまでもだろうと書いたが、この物語の冒頭で、この物語は必ず最後まで読むことを勧めると記載してある。
但し書きとしてあくまでも魅了は魅了で所有者と使用者は一連托生であると最後のページに小さいながらも警告しているのだが、……。
どう解釈しどう使うかは…、もちろん本人次第だった。
「ふふふふ、あはははは!欲深いほど簡単に踊ってくれる。どちらにせよこの親子は前回の生でも……、欲深さで身を滅ぼしているから過程は違っても結果は同じってことか!
予想より早く身を滅ぼす事になったのか……今回の方が女にとってある意味残酷ではあるが。
身の程を弁え慎ましく生きる道を選ぶこともできたのだが……致し方ない、本人たちが選んだ結果だ!」
_やはり自身の未来を変えることは出来ない偽物は所詮偽物ということか!_
面白いのはやはり本物の転生者か……面白い勘違いのおかげで分岐点である茶会で未来が変わった。
前回は皇太子の婚約者を選定する事を本人は望んではいなかったが、どの令嬢にも興味も恋情も抱けない皇太子は誰でもいいから勝手に決めてくれと母に言ったことであの茶会に参加していたローズという令嬢に決まった。
そして学園入学後に皇太子はルナティアラに一目惚れした。
そのせいでローズにいじめられる事になり、のちにローズは断罪され修道院行きとなり、その家族も不幸になるはずだった…。
そして皇太子と同じくルナティアラに一目惚れした第2皇子、兄に酷くコンプレックスを持ち正攻法では兄に敵わずルナティアラを手にする事が出来ないと、闇に手を染め強引に自分のものにしようとしてルナティアラを傷つけた事により、ヴィヴォワール伯爵の逆鱗に触れ身分剥奪され生涯幽閉となるはずだった。
それが、今回はお茶会でルナティアラに出会い一目惚れし、婚約者を持たないまま皇太子は入学しローズは第2皇子と婚約し仲睦まじいようだ。
皇太子はどのみちルナティアラに惚れる事になる。そのタイミングが変わっただけで、周りの人間の未来が大きく変わる事になった。
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