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私たちの春~白石櫻子編~
5 夏休み、櫻子のファーストキスが碧に奪われる
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夏休みの直前、私は暑さが身にこたえ、生徒会室で机にうつぶせてうとうとしていた。この時期は特に用事もないため、会長の杏も姿を見せなかったし誰もいなかった。すると、胸の辺りがムズムズしているのに気が付いて目が覚めた。誰かが脇の下から手を伸ばして、私の小さな胸を触っていた。碧君だとすぐ分かったので、しばらく寝たふりをして様子をうかがっていると、彼の手は段々と大胆になってきた。ここまでだと思い顔を上げると、いきなり彼がキスをしてきた。とっさに両手で突き飛ばすと、彼は椅子からころげ落ちていた。
「何するのよ!寝ている所にするなんて、男らしくないわね!」
「ごめんなさい!つい見てたら、櫻子さんが可愛くて、それで思わず…。」
「キスしたいなら言いなさいよ!しかも胸に触ったでしょ!」
私はそう言いながら、彼に手を差し伸べて引き起こした。彼の口は私の鎖骨当たりにあったが、私からキスのお返しをした。こんな形で、ファーストキスをしてしまった事を後悔した。その内に仕返しをしてやろうと考えていた。
夏休み中の部活動は自由参加だった。ある日、3人の部員の中に碧君が来ていたので、イーゼルの陰に呼んだ。
「碧君は子供だと思っていたけど、あんな事をするなんて、やっぱり男なんだね。この前のキスはどうだった?胸に触って気持ちが良かった?」
「ほんとにごめんなさい。あんな事をして、反省してます。」
「いいけどさ、質問に答えてよ!後で、生徒会室で待ってるからね!」
誰もいない生徒会室で待っていると、碧君がしょんぼりして入って来た。
「さっきの返事はどうなの?」と言ったが、彼は黙ったままだった。
「答えられないんだね!だったら、もう1回してみるというのはどう?」
私はいらいらして、思ってもいない事を口にしていた。彼はその言葉に、笑顔で答えていた。やっぱり男は皆その事ばかりを考えている。碧君も幼い振りをして、同じ男なんだとがっかりした。という私も女なので、したかったのかもしれない。男子の性態を知る良い機会だと思い、彼の反応を見る事にした。
碧君はそばに近付いてきて、生意気にも私の背中に手を廻し抱きしめてきた。そして、唇を求めてきたので、私はそれに応えていた。ついばむようにしていたキスは、次第に濃厚なキスに代わっていった。彼が興奮しているのが分かり、私は彼の手を封じた。
「ここまでにしよ!碧君の反応で、良く分かったよ。帰ろう!」
私も興奮状態で、これ以上は無理だと承知して部屋を出た。十分に学習できた事だし、もう彼とは距離を置こうと思っていた。
二学期が始まり、生徒会の仕事も部活動も引退して、私は看護学校を目指して勉強に打ち込んだ。碧君とはあれから顔を合わせても、それ以上の事はなかった。看護学校にも合格し、卒業式の日に碧君に彼女ができたと聞いた。
これが私の春だったのかな。
「何するのよ!寝ている所にするなんて、男らしくないわね!」
「ごめんなさい!つい見てたら、櫻子さんが可愛くて、それで思わず…。」
「キスしたいなら言いなさいよ!しかも胸に触ったでしょ!」
私はそう言いながら、彼に手を差し伸べて引き起こした。彼の口は私の鎖骨当たりにあったが、私からキスのお返しをした。こんな形で、ファーストキスをしてしまった事を後悔した。その内に仕返しをしてやろうと考えていた。
夏休み中の部活動は自由参加だった。ある日、3人の部員の中に碧君が来ていたので、イーゼルの陰に呼んだ。
「碧君は子供だと思っていたけど、あんな事をするなんて、やっぱり男なんだね。この前のキスはどうだった?胸に触って気持ちが良かった?」
「ほんとにごめんなさい。あんな事をして、反省してます。」
「いいけどさ、質問に答えてよ!後で、生徒会室で待ってるからね!」
誰もいない生徒会室で待っていると、碧君がしょんぼりして入って来た。
「さっきの返事はどうなの?」と言ったが、彼は黙ったままだった。
「答えられないんだね!だったら、もう1回してみるというのはどう?」
私はいらいらして、思ってもいない事を口にしていた。彼はその言葉に、笑顔で答えていた。やっぱり男は皆その事ばかりを考えている。碧君も幼い振りをして、同じ男なんだとがっかりした。という私も女なので、したかったのかもしれない。男子の性態を知る良い機会だと思い、彼の反応を見る事にした。
碧君はそばに近付いてきて、生意気にも私の背中に手を廻し抱きしめてきた。そして、唇を求めてきたので、私はそれに応えていた。ついばむようにしていたキスは、次第に濃厚なキスに代わっていった。彼が興奮しているのが分かり、私は彼の手を封じた。
「ここまでにしよ!碧君の反応で、良く分かったよ。帰ろう!」
私も興奮状態で、これ以上は無理だと承知して部屋を出た。十分に学習できた事だし、もう彼とは距離を置こうと思っていた。
二学期が始まり、生徒会の仕事も部活動も引退して、私は看護学校を目指して勉強に打ち込んだ。碧君とはあれから顔を合わせても、それ以上の事はなかった。看護学校にも合格し、卒業式の日に碧君に彼女ができたと聞いた。
これが私の春だったのかな。
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