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第1章 梅枝七海(14歳)=立松千宙(14歳)
§2アンケート調査
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その日、二人は遅くまで教室に残り、アンケートの内容を考えた。
男女交際について答えて下さい
①異性と交際した事がありますか? (ある・ない)
どのような交際でしたか?
【例】一緒に(登下校・勉強・ゲーム・電話・ライン)するなど
(外でデート・家に行く・手をつなぐ・キスをする)など
②異性と交際したいと思いますか? (思う・思わない・わからない)
③異性とキスしたいと思いますか? (思う・思わない・わからない)
④中学生がキスする事について
(してもよい・すべきでない・どちらとも言えない)
⑤好きな人に求める事は何ですか?
外は暗くなり掛けていて、二人は一緒に校門を出た。帰る方向が同じだと分かって、七海は嬉しく思っていた。帰り道の会話ははずんで、橋を境に別の地区に住んでおり、通っていた小学校が違うと分かった。
「ここで、さよならだね。」と私が名残惜しく言うと、
「坂道を上がって行くんだね。一人で大丈夫?」と立松君が、言葉を掛けてきた。
「それは大丈夫だけど、折角だから、明日から一緒に登校しない?」
「折角の意味が分からないけど、別にいいよ!ここで待ち合わせ?」
私はどうしたのだろう。考えてもいなかった言葉が出て、自分でもびっくりした。これって告白になるのか、随分積極的な子だと思ったに違いない。すぐにOKしてくれたから良かったが、もし断られていたらどうなったか、明日から顔を合わせられなくなる所だった。
翌朝、梅枝はいつもより早目に家を出て、待ち合わせ場所で立松を待っていた。
「おはよ!もう来てたんだ。待たせてごめん!」
「おはよう!全然遅くないよ、時間通りだね。」と私は、嬉しさを押し殺して答えた。当たりさわりのない話をしながら学校に向かい、昇降口からはお互いに知らん顔をして教室に入った。自分の席に着いて、朝の事を思い出してにやけていると、親友の紅林初絵が声を掛けてきた。
「おはよう、七海。どうしたの?何かうれしそうだね!何かあった?」
「そう?何でもないよ!」と言う顔には、微笑みがもれていた。立松君はというと、男子の輪の中で会話に加わり、いつもと変わらない様子だった。
放課後、片平先生の所に、アンケートの案を持って保健室に行った。
「すごい!もうできたの?二人は最強のペアだね。」とほめられ、私たちはハイタッチをして喜んだ。しかし、キス以上の事に関する質問は、中学生には刺激が強過ぎるといって削除された。二人で考えた時にも、意見が分かれた所だった。
「キス以上のことも聞いてみる?」と立松君が言うのに対して、
「いきなり何?キス以上って?セ…セの付くこと?」と驚いて、口走っていた。
「いや、その前にあるけどね。」
私は何となく分かっていたが、それ以上は追及しなかった。
「立松って、意外だな。男子は幼稚だと思っていたけど、そういうことには関心が強いんだね。女子の方が遅れてるのかも。」
キス以上の事についての質問は、結局、先生に相談しようという事になったけれど、いきなりあんな事を言い出してきて驚いた。立松君にはそういう経験があるのか、それともませているだけなのか、私には彼の事がまだよく分からない。
男女交際について答えて下さい
①異性と交際した事がありますか? (ある・ない)
どのような交際でしたか?
【例】一緒に(登下校・勉強・ゲーム・電話・ライン)するなど
(外でデート・家に行く・手をつなぐ・キスをする)など
②異性と交際したいと思いますか? (思う・思わない・わからない)
③異性とキスしたいと思いますか? (思う・思わない・わからない)
④中学生がキスする事について
(してもよい・すべきでない・どちらとも言えない)
⑤好きな人に求める事は何ですか?
外は暗くなり掛けていて、二人は一緒に校門を出た。帰る方向が同じだと分かって、七海は嬉しく思っていた。帰り道の会話ははずんで、橋を境に別の地区に住んでおり、通っていた小学校が違うと分かった。
「ここで、さよならだね。」と私が名残惜しく言うと、
「坂道を上がって行くんだね。一人で大丈夫?」と立松君が、言葉を掛けてきた。
「それは大丈夫だけど、折角だから、明日から一緒に登校しない?」
「折角の意味が分からないけど、別にいいよ!ここで待ち合わせ?」
私はどうしたのだろう。考えてもいなかった言葉が出て、自分でもびっくりした。これって告白になるのか、随分積極的な子だと思ったに違いない。すぐにOKしてくれたから良かったが、もし断られていたらどうなったか、明日から顔を合わせられなくなる所だった。
翌朝、梅枝はいつもより早目に家を出て、待ち合わせ場所で立松を待っていた。
「おはよ!もう来てたんだ。待たせてごめん!」
「おはよう!全然遅くないよ、時間通りだね。」と私は、嬉しさを押し殺して答えた。当たりさわりのない話をしながら学校に向かい、昇降口からはお互いに知らん顔をして教室に入った。自分の席に着いて、朝の事を思い出してにやけていると、親友の紅林初絵が声を掛けてきた。
「おはよう、七海。どうしたの?何かうれしそうだね!何かあった?」
「そう?何でもないよ!」と言う顔には、微笑みがもれていた。立松君はというと、男子の輪の中で会話に加わり、いつもと変わらない様子だった。
放課後、片平先生の所に、アンケートの案を持って保健室に行った。
「すごい!もうできたの?二人は最強のペアだね。」とほめられ、私たちはハイタッチをして喜んだ。しかし、キス以上の事に関する質問は、中学生には刺激が強過ぎるといって削除された。二人で考えた時にも、意見が分かれた所だった。
「キス以上のことも聞いてみる?」と立松君が言うのに対して、
「いきなり何?キス以上って?セ…セの付くこと?」と驚いて、口走っていた。
「いや、その前にあるけどね。」
私は何となく分かっていたが、それ以上は追及しなかった。
「立松って、意外だな。男子は幼稚だと思っていたけど、そういうことには関心が強いんだね。女子の方が遅れてるのかも。」
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