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ジル サイド
しおりを挟む今年で10歳になるジルにしては久しぶりの公の場だった。
12歳になったら通うことになる魔法学園の前の交流会のようなお茶会である。魔法学園は貴族が多いが平民出身の者も最近は少なくない。そのため毎年皇后主催で行われているらしいこのお茶会は身分関係なく無礼講である。
だが、このような交流の場はハイエナのような令嬢の視線に未だに慣れておらず現在進行形で憂鬱なのだ。
そもそも、嫌でも学園で会うのにわざわざこんな場を開く意味が分からない。
そう思いながら母である皇后に挨拶に来る人達にただ無心に促されるまま挨拶をする。
すると、皇后への挨拶待ちの列がモーゼのように避け一組の親子が来た。皇后に対しても特に畏まらずズケズケした態度はこの帝国の騎士団長である。騎士団長って確か独身じゃなかったっけ?子ども居たんだ?と思いながら少し気になり話を聞く。
「久しいな。子どものだめに一応挨拶をと思ってな。」
「挨拶をと思っているならちゃんと挨拶したらどうなの。まぁ、あなたに何か言ったところで意味なわよね。それで?今日こそあの騎士団の天使と名高いあなたの息子を紹介してくれるのよね。」
「あぁ、不本意だがな。非常に不本意だが仕方がない。息子のナオだ。」
そう言って団長の陰から出てきた綺麗な男の子に驚いた。と言うか、男の子でいいんだよな?
この国には珍しい銀髪は太陽の光で照らされ輝いており、紫暗の瞳は宝石のように輝いている。日焼けとは縁のなさそうな陶器のような滑らかな白い肌に、小さいながらに赤く濡れたように潤っている唇は存在感があり、蠱惑的な雰囲気を醸し出している。ガッチリではないが鍛えられているであろう身体は均等がとられており、綺麗な顔と相まって中性的でなおかつミステリアスな雰囲気がありジルはさっきから目が離せなくなっている。
「お初にお目にかかります。ナオ=デシャンです。」
ナオと名乗った団長の息子は洗礼された無駄のない礼は周囲の視線を集め、誰もがボーっと見惚れてしまっていた。
「まぁ、可愛らしい。しっかりとした子ね。私はミュリエル・デ=ガバリアよ。会えて嬉しいわ。いつもお父さんにはお世話になっているの。ぜひこれからもよろしくね。」
「これからもそんなによろしくすることはないでしょう。では、これにて失礼します。」
周囲が見惚れている間にも母と団長の話は進んでいく。
「あら、お待ちになって。折角だからうちの息子も紹介させてちょうだい。ジルいらっしゃい。」
「あ、おい。皇子に紹介するなんて言ってないぞ。」
母に挨拶を促され、今まで通りの挨拶を行う。
「はい、ジル・アンドレ=ガバリアです。以後お見知りおきを。」
「んふふ、クレマいつまでも閉じ込めておくことは不可能なのですよ。さぁ、ジル、ナオちゃん子どもの集まりに行ってらっしゃい。」
「おい、ちょっと待て。なんでナオまで…おい!!」
母に促されここはチャンスと思い、そそくさとその場から離れる。団長さんが何か言っているが母が何とかしてくれるだろう。
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