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ナオだったら罰ゲームじゃないよ
しおりを挟む「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!負けたぁぁぁ…」
ジャンケンで負けた団員がそう言いながらなんくるないさー君を担いで保健室へ連れて行く姿に罰ゲーム扱いかよ。と思わずツッコんでしまいたくなる。
その様子を白けた目で見ていると…
「ナオ!大丈夫だった?ケガはない?」
ジルが心配した様子でこちらへ来る。あの私を見て、なんくるないさー君じゃなくて私の心配をするってジルも中々…
「うん!大丈夫!心配してくれてありがとう。」
そこまで考えて、とりあえず笑顔で返しておく。
もちろん背後から抱き着いているクレマさんの鋭い視線付きだけど。
「クレマさん、授業終わりそうだからそろそろ…」
「あぁ、そうだったな。…ナオ今日は一緒に帰ろう、待っている。チュッ」
そう言って私の額に口づけを残してみんなの前に行ってしまう。
「ッはああぁぁぁぁぁぁ~…反則っ///」
惚れてまうやろー!と叫びたくなるぐらいには行動がイケメンすぎた。もちろん顔も。
「今日はここまでにしておく。次からは本格的に始めるから覚悟しておくように。」
私はこんなにアタフタしてるのに、何ともなかったかのように前で挨拶しているクレマさん。ほんとできる男は違うわ。
長く感じた体術の授業が終わり、解散となる。
授業終わりは休み時間と言うこともあり、クレマさんたちの周りには何十にも重なった生徒の集まりが出来ていた。そこに…
「もうすぐ次の授業が始まります。教室へ戻ってください。」
シャーライ先生が生徒たちに声を掛けに来る。
もちろん私は何も感じないが、クレマさんたちの周りにいた生徒たちは皆口をそろえて「はい、シャーライ先生。」
と言いながら教室へ戻って行ってしまう。
「な、なんだなんだ?何事だ?」
ジーリオが異様な光景に口を開くがそこはすでにクラスメイトもシャーライ先生もいなくなっていた。
「なるほど、このことか。だが、俺たちには何も起こってないな。」
クレマさんは感心しながら冷静に分析している。
そう、騎士団に皆はいつも通り。反対にいきなりの展開に首を傾げるほど。
「ナオ、また後で。」
次の授業が始まるためそこでクレマさんたちと別れ、ジルと一緒に教室へ戻る。
「ナオの実力は凄いと聞いていたけどあれほどとは思わなかったよ。」
教室への道すがら、ジルから先ほどの体術についての話を振られる。
「それを言うならジルこそ。僕のこと護衛にって言ってたけど、護衛がなくても十分なぐらいだったし。ビックリしたよ。」
私も素直に感想を述べる。ほんと、正直私いらなくない?って思たよね。
「ありがとう。でも、ナオにいて欲しい。俺にはナオが必要なんだ。」
いきなりそんなことを言われてドキリとする。真剣な表情でそう言われて、違うことを考えてしまうほどには。いや、護衛のことだよ。うんうん、私は何考えてるんだか。ジルも私も男の子なんだから。
ハッ!この国では同性同士の恋愛も普通なんだった。そうだった、そうだった。でも、ジルだしね。ないない。
この時、私は一つややこしいと思っていた問題が解決し、気が緩んでいた。
「調子に乗って……」
憎悪に満ちた瞳で私を見つめる者がいるなんて気づきもしなかった。
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