【完結】総受け主人公のはずの推しに外堀を埋められた!?

抹茶らて

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殿下は友達初心者で不思議っ子?⑴

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「やっと終わったぁ~ベル!待ちくたびれたよね?帰ろっか!」



授業が終わる頃――――


教室の近くまで足を運んで待っていると、一番乗りでドアから姿を見せたシガンたんが足早にこちらに駆けよる。

「シガン様を待つ時間など苦ではありません。むしろどんな顔で来られるかなと思うと…いえ、何もありません。忘れてください。」

思わず、いつも考えている変態チックなことを口走りそうになり、慌てて止める。

「んふふ、忘れないもん。ベルがそんなに僕のこと好きだなんて思わなかった!」

気持悪いことを口走りそうになったけど、喜んでいるシガンたんが見れたから…まぁ恥ずかしいけど、結果的にはいいか。

「そうですよ。私の大切なご主人様ですから。好きじゃない人に命を捧げることなんて出来ませんよ。」

「そうだね。でも命まで捧げて欲しくないけどね…ベルの命は大切にしてほしい。」

真剣な顔でそう言われると了承せずには居られず、

「分かりました…」

従者にここまで言ってくれる貴族はほとんどいないだろう。俺は言い主人を持って幸せ者だ。

「なんだ、それがお前の言っていた従者か。えらく整った顔してるな。」

シガンたんの後ろから偉そうな口調のちっちゃい男の子が顔を出す。

整った顔してるって言う割に、自分も中々イケメンな顔をしているんだけど。如何にもな王子って感じの容姿をしているのはこの国の皇子だろう。俺は考えるのが面倒…じゃなくて、皇子はやっぱり金髪碧眼だろうっていう俺の勝手な偏見。






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