【完結】どんな君でも君が好き~最強魔術師溺愛に溺れる∼

抹茶らて

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第4章

婚約から

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いつもの護衛の仕事にフランツが加わり、若干騒がしくなった今日この頃。

ある日の午後、陛下に呼ばれてお馴染みの謁見の間に行く。今日はロイやフランツなども一緒だから面倒なことにはならないだろうと思っておく。え、これってフラグ?やっちまった感じ?

「よく来てくれた。今日は愚息のことについて話しておきたくてな。愚息とシャミリア嬢の結婚を進めようと思ってな。結婚式自体は貴族や役職付き者達だけでと思っているがパレードなども上げないとだろう。その時は其方らに護衛や警備をお願いすることになる。先に言っておこうと思ってな。」

謁見の間に着くなり早速話始めた陛下の口から出た内容はサーシスの結婚の話だった。

そうか、私達って結婚できる年齢なんだ。今までそんなこと考えたこともなかった。結婚とか恋愛とかとは無縁の生活してたもんなぁ。
そうしみじみと今までを振り返る。でも、今は…と隣を見上げるとちょうど同じ様にロイもこちらを見ておりドキッとする。私の気持ち、バレてないよね…?

「分かりました。日にちや招待客などが決まり次第、詳しい警護体制や護衛を考えていきましょう。」

私が仕事とは関係のないことを考えていても話は進む。団長が陛下に向かってそう返事をするといったんは解散となる。

「結婚かぁ…いいなぁ、僕もナーシィと結婚したい!そうしたら毎日今以上に幸せだろうなぁ…」

フランツが何か言っているが今の私には聞こえない。
そうだ、結婚!私達も結婚できるんだよ!でも……ロイが私とは結婚したくないって思ってたらどうしよう…

だって、キスはしてくれるけどそれ以上のことは何も…
私知ってるんだけどな、子どもを作るにはエ、エッチ…をしないといけないって。それに好きな人とはするものだってことも!でも、でも私達一度もしたことないの!
それって私に魅力がないから、とか?結婚考えてないからもし子供出来たら困るから?
考えても仕方ないけど、考えだしたら負のループが止まらない。

「ね、ナーシィ!……ナーシィ?ナーシィ!ナーシィ!」

「え、はい!…え?」

いきなり名前を呼ばれたかと思うと皆がこちらを向いていた。何ごと!?

「え、あの~何でございましょうか?」

 シ―――――ン

え、なんで私がスベッたみたいになってるの?なんで誰も話さないの?私なんかした?

「大丈夫か?」

ロイから心配そうに問い掛けられる。え、それって私の頭がってこと?

「う、うん?大丈夫だけど…?」


変な空気を残したまま各々仕事に戻る。
この変な空気は何だろうと思いつつも私の頭の中にはロイとの結婚のことが占めていた。




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