たっくんと赤いランドセル

しきみらい

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たっくんと赤いランドセル 後半

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お家に帰ったたっくんはお母さんに、みーちゃんに言われたことを話しました。

「そっか。確かに赤は女の子の色って思う人も多いね。でもね、色って沢山あって、それぞれ思うことは皆違うんだよ」

そう言ってお母さんは教えてくれました。

「信号機の赤は危ないでしょう。
だけど、救急車や消防車の赤は心強い、みんなの味方。
パプリカの赤は苦い。
だけど、いちごの赤は甘い。
クリスマスの赤は、プレゼントを届けてくれるサンタクロースの赤。

ほら、たくさんの赤があるけど、イメージできることは全然違うよね。
みーちゃんはきっと女の子の赤がすぐに思い浮かぶんじゃないかな。たっくんがレッドって思うように」

確かに、いろいろなモノがあって、いろいろな赤があります。

「それに、この赤は?」

お母さんがたっくんに聞きました。

「それは……トマトの赤! ぼく、きらーい」

「ふふ、そうね。たっくんはトマトきらいだよね。でも、スープにしたら好きでしょう?」

「すーぷ……」

ウィンナーやじゃがいも、玉ねぎなどの野菜が赤いスープに沈んでいるのを想像したたっくん。

思わず、お腹がぐるる~と鳴りました。

「生のトマトとスープのトマト。どちらも同じ赤いトマト。
だけど、片方はきらいで片方は好き。
同じモノでも、気持ちは変わるの。
それは、成長したりすると変わってしまうの。
今は、たっくんはレッドの赤が好きかもしれないけど……
もしかしたら、きらいな色になることもあるの」

「ぼく、レッドのこときらいにならないよ!」


「そうだね。好きでいることも大事。
でも変わっていくことは悪いことじゃないの。
きらいって言うのは悪いことではないの。
その時にね、きらいってことを否定するのだめ」

「ひてい?」

「否定。みーちゃんに、赤は女の子みたいって言われたでしょう。赤は女の子って思うのはみーちゃんの思い。赤はレッドって思うのはたっくんの思い。お互いの気持ちも大事にするの。馬鹿にしたり、間違ってるって言っちゃだめ」

「でも、みーちゃん……。レッドの赤じゃないって!
間違ってるって! 女の子の赤だよって言ってた」

「その時、悲しかった? 悔しかった? 否定されるってそういうことなの。でも、その後にレッドの色だってたっくんが言ってたら、みーちゃんも同じ気持ちになるの」

みーちゃんも、レッドの赤って言われていやだったのかな……






次の日、幼稚園に行ったたっくんはみーちゃんと会いました。

「あ、みーちゃん……おはよう」

「おはよう、たっくん。昨日はごめんなさい。
たっくんにとって赤はレッドで、女の子だけの赤じゃないのにごめんね」

そう言ってみーちゃんは謝りました。

「今度ランドセル買いに行くの。そしたら、見せ合いっこしない?
たっくんの赤いランドセル見たい!」

たっくんはみーちゃんから、見たい!と言われて嬉しなりました。そして、今度ランドセルの見せ合いっこをしようと約束しました。











「赤はレッドの色!そして、仲直りの色!」

2人で赤いランドセルを背負ったたっくんとみーちゃんは、今日も仲良く遊んでいます。
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