乙女ゲームに転生しましたが、パラ上げで心が折れそうです。

秋になりました

もう季節は秋。

夏休みは最低だった。まず本郷先輩に会えない。

先輩が住む七瀬まで行ってみたりしたが、偶然会うなんて事もなく、時間だけが過ぎていく。

生徒会に入れていれば、もう少し接点が持てたのだろう。
今更ながらにパラ上げ失敗が悔やまれる。

一方で、『AKARI』との交流はなかなか順調だ。
少しずつではあるが、プライベートの事を教えあうようにはなってきた。
お互いの年齢とか。
何故か性別については聞けないが、これがゲームの強制力というものだろう。

『AKARI』の素性を知ろうとすると、文字が打てなくなる。
なので、こちらはプライベートを晒すが、あちらは表面的な事しか教えてくれない。

現実世界なら、こんな相手に自分の悩みを打ち明けるだろうか？
私ならしない。ゲームって矛盾の塊だな。

そろそろ私の方も、両親が亡くなった事などを打ち明けてみても良いかもしれない。最初から、ヘビーな感じはよろしくないだろうから、軽い感じで。

ゲームの中での『AKARI』との交流は、特に選択肢もなく、ゲームの大筋で流れも決まっていたから、そこまで失敗はしないと思うが、本来の私は特に周りへの配慮で悩んだり、本音が言えなくて苦しくなったりしてるわけじゃない。
なんとなく相談にも身が入らない。


今の私の本当の悩みはパラ上げと寝不足なのだ。
これは誰にも解決出来ない。