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第60話
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隠しても仕方ないけど……と考えながら私は自分の気持ちに改めて向き合ってみる。
私は公爵様を愛していたのか?
……よーく考えてみても答えは『NO』だ。
私の心のどこを探してみても、公爵様を愛していた気持ちなど見付からない。
では……嫌いだったのか?
実はその答えも『NO』だ。
これは最近気づいた自分の気持ち。
もちろん最初は大嫌いだった。これは胸を張って言える。
しかしさすがに8年も人を嫌い続けるのも、それはそれで労力がいるのだと私は最近気づいた。
私がそれなりの情を公爵様に感じていた事は確かだ。しかし、それを『家族の情』だと言ってしまうには、私達の関係はあまりにも希薄過ぎるだろう。
そう……例えるならば『仕事仲間』だ。
正直、細かい事に難癖をつける嫌な上司ではあったが。
黙りこんだ私の耳に
「すみません。俺の方こそ無神経でした」
とテオの声が聞こえて、私はふと我にかえった。
「え?なに?どうして謝るの?」
と目を丸くする私に、
「……だって。ステラ様にとっては俺も……俺の母親も……憎らしい存在じゃないですか」
と申し訳なさそうにするテオ。
あらら。黙り込んだ私はどうもテオに勘違いをさせてしまったようだ。
「ふふっ。違うのよ。私はテオの事もアイリスさんの事も、憎んだり恨んだりしてないわ。
……そうねぇ。私は公爵様を愛してはいなかったし嫌ってもいなかった。
普通の政略結婚とも少し違うし……私達の関係を言葉にするのは少し難しいかもしれないわね。出会いは最悪だったし」
と私は言って、また『ふふふ』と笑った。
我が家で初めて公爵様と出会った時を思い出して。
そんな私にテオはまた複雑そうな顔をした。
「そんな顔をしないで。私は私でここに嫁いで良かったって思ってるの。
じゃなきゃ、実家で肩身の狭い思いをしていたに違いないわ。
例えお飾りであったとしても、私、後悔した事はないもの」
と言った私に、テオは
「……お飾り?」
と目を丸くした。
あれ?知らなかった?
私は公爵様を愛していたのか?
……よーく考えてみても答えは『NO』だ。
私の心のどこを探してみても、公爵様を愛していた気持ちなど見付からない。
では……嫌いだったのか?
実はその答えも『NO』だ。
これは最近気づいた自分の気持ち。
もちろん最初は大嫌いだった。これは胸を張って言える。
しかしさすがに8年も人を嫌い続けるのも、それはそれで労力がいるのだと私は最近気づいた。
私がそれなりの情を公爵様に感じていた事は確かだ。しかし、それを『家族の情』だと言ってしまうには、私達の関係はあまりにも希薄過ぎるだろう。
そう……例えるならば『仕事仲間』だ。
正直、細かい事に難癖をつける嫌な上司ではあったが。
黙りこんだ私の耳に
「すみません。俺の方こそ無神経でした」
とテオの声が聞こえて、私はふと我にかえった。
「え?なに?どうして謝るの?」
と目を丸くする私に、
「……だって。ステラ様にとっては俺も……俺の母親も……憎らしい存在じゃないですか」
と申し訳なさそうにするテオ。
あらら。黙り込んだ私はどうもテオに勘違いをさせてしまったようだ。
「ふふっ。違うのよ。私はテオの事もアイリスさんの事も、憎んだり恨んだりしてないわ。
……そうねぇ。私は公爵様を愛してはいなかったし嫌ってもいなかった。
普通の政略結婚とも少し違うし……私達の関係を言葉にするのは少し難しいかもしれないわね。出会いは最悪だったし」
と私は言って、また『ふふふ』と笑った。
我が家で初めて公爵様と出会った時を思い出して。
そんな私にテオはまた複雑そうな顔をした。
「そんな顔をしないで。私は私でここに嫁いで良かったって思ってるの。
じゃなきゃ、実家で肩身の狭い思いをしていたに違いないわ。
例えお飾りであったとしても、私、後悔した事はないもの」
と言った私に、テオは
「……お飾り?」
と目を丸くした。
あれ?知らなかった?
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