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私の気持ち
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あれから、なんとなくぎこちないまま、1週間が過ぎた。
最近、
千秋くんの笑顔が硬い。
あの男の事も聞いて来ないから、私から話をするつもりもなく…そのタイミングも失ってしまった。
喧嘩をしてるわけじゃないから、仲直りするって事も出来ない。
なんとなく、千秋くんに避けられてる気もする。
今日は私の仕事が休みだったし、千秋くんを職場に送るつもりだったけど、断られた。
仕事に行く千秋くんを見送った後、掃除と洗濯をする。
今日の夕飯は何にしようかな?
時間もあるし、千秋くんが好きなちらし寿司を作ろう!
そう思って私は買い物に行く事にした。
スーパーで買い物をしていると、ふと、前から歩いてくる2人が目に入る…
不倫野郎の長野さんと、女性が2人仲良く買い物をしていた。
私は咄嗟に商品の棚で向こうから見えない場所へ移動する。
……あの女性が誰なのか、1ミクロンも興味はない。
別居中だと噂の奥様なのか、はたまた別の女性なのか。
ただ、どちらにしろ私にやり直したいと言った言葉は嘘だということがはっきりした。
やっぱり、クソはクソだ。
あいつのせいで、こっちは千秋くんとギクシャクしてるんだ!
なんか、猛烈に腹が立ってきた。
文句の1つも言ってやりたいが、嫉妬してるとか、未練があるとか勘違いされるのも面倒なので、私はその場をそっと離れた。
3年前の私に聞きたい。どうしてあんな男が良いと思ったのか。
冷静になれば、あの男が口先だけだと気付けただろうに。
恋は盲目とは良く言ったものだ。
私はそのまま買い物を済ませ、スーパーを出る。
家について、夕飯の準備の前に、洗濯物を取り込んで畳む。
もちろん、そこには千秋くんの服も下着もある。
ふと気がついて、部屋を見回すと、千秋くんの物が増えている事に気がついた。
千秋くんの洋服。
千秋くんのお茶碗。
千秋くんのマグカップ。
千秋くんのスリッパ。
千秋くんが使う、筋トレグッズ。
こうやって、いつの間にか私の日常に千秋くんが、がっつり入り込んでいる。
きっと、この部分を含めて、今の私の生活なんだろう。
これを私は手放せる?
千秋くんが居ない生活、考えられる?
千秋くんに出会う前の独りの生活に戻れる?
答えはNOだ。
だって、私はもう千秋くんが好きだから。
こうやって、ギクシャクしてると、気疲れもするし、独りの方が楽かな?って思う事もある。
でも、それは誰しもあるだろう。
毎日、なんの問題もなくhappyなんて事は有り得ない。
私はもう一緒に居る幸せを知ってしまった。
千秋くんと離れる事はもう無理だ。
今日は、きちんと話そう。
千秋くんの気持ちを、そして私の気持ちを。
曖昧な関係は曖昧でしかなくて、やっぱり不安だ。
そう決めたら、心が軽くなった。
どんな結末になるかわからないが、自分に正直になろう。
私は夕飯の準備に取りかかる。
千秋くん、喜んでくれるかな?そう思うとちょっとニヤける。
時計を見ると、就業時間を少し過ぎてるようだ。
残業かな?って思っていたら、『帰るね』のメールが届く。
私は夕飯を食卓に準備する。
きっと、あと10分もすれば帰ってくるだろうから、お吸い物を温めるのは、もう少し後でいいかな?なんて考える。
そんな瞬間も、幸せだなって思えた。
千秋くんに、自分の気持ちを伝えたい。
そう思うと、帰りが待ち遠しい。
20分経っても、まだ帰って来ない。
コンビニでも寄ってるのかな?
でも、それなら連絡くれるだろうし。
自転車に乗ってるだろうから、電話するのも気が引ける。
…何かあったのかな?心配になってきた時に、私のスマホに知らない番号から着信が入る。
…事故?誰が?千秋くんが?病院?何で?どうして?
私はパニックになる。
とりあえず、病院の名前をメモするが手が震えて、上手く書けない。
すぐに行く事を伝え、電話を切る。
私は目の前が真っ暗になった。
最近、
千秋くんの笑顔が硬い。
あの男の事も聞いて来ないから、私から話をするつもりもなく…そのタイミングも失ってしまった。
喧嘩をしてるわけじゃないから、仲直りするって事も出来ない。
なんとなく、千秋くんに避けられてる気もする。
今日は私の仕事が休みだったし、千秋くんを職場に送るつもりだったけど、断られた。
仕事に行く千秋くんを見送った後、掃除と洗濯をする。
今日の夕飯は何にしようかな?
時間もあるし、千秋くんが好きなちらし寿司を作ろう!
そう思って私は買い物に行く事にした。
スーパーで買い物をしていると、ふと、前から歩いてくる2人が目に入る…
不倫野郎の長野さんと、女性が2人仲良く買い物をしていた。
私は咄嗟に商品の棚で向こうから見えない場所へ移動する。
……あの女性が誰なのか、1ミクロンも興味はない。
別居中だと噂の奥様なのか、はたまた別の女性なのか。
ただ、どちらにしろ私にやり直したいと言った言葉は嘘だということがはっきりした。
やっぱり、クソはクソだ。
あいつのせいで、こっちは千秋くんとギクシャクしてるんだ!
なんか、猛烈に腹が立ってきた。
文句の1つも言ってやりたいが、嫉妬してるとか、未練があるとか勘違いされるのも面倒なので、私はその場をそっと離れた。
3年前の私に聞きたい。どうしてあんな男が良いと思ったのか。
冷静になれば、あの男が口先だけだと気付けただろうに。
恋は盲目とは良く言ったものだ。
私はそのまま買い物を済ませ、スーパーを出る。
家について、夕飯の準備の前に、洗濯物を取り込んで畳む。
もちろん、そこには千秋くんの服も下着もある。
ふと気がついて、部屋を見回すと、千秋くんの物が増えている事に気がついた。
千秋くんの洋服。
千秋くんのお茶碗。
千秋くんのマグカップ。
千秋くんのスリッパ。
千秋くんが使う、筋トレグッズ。
こうやって、いつの間にか私の日常に千秋くんが、がっつり入り込んでいる。
きっと、この部分を含めて、今の私の生活なんだろう。
これを私は手放せる?
千秋くんが居ない生活、考えられる?
千秋くんに出会う前の独りの生活に戻れる?
答えはNOだ。
だって、私はもう千秋くんが好きだから。
こうやって、ギクシャクしてると、気疲れもするし、独りの方が楽かな?って思う事もある。
でも、それは誰しもあるだろう。
毎日、なんの問題もなくhappyなんて事は有り得ない。
私はもう一緒に居る幸せを知ってしまった。
千秋くんと離れる事はもう無理だ。
今日は、きちんと話そう。
千秋くんの気持ちを、そして私の気持ちを。
曖昧な関係は曖昧でしかなくて、やっぱり不安だ。
そう決めたら、心が軽くなった。
どんな結末になるかわからないが、自分に正直になろう。
私は夕飯の準備に取りかかる。
千秋くん、喜んでくれるかな?そう思うとちょっとニヤける。
時計を見ると、就業時間を少し過ぎてるようだ。
残業かな?って思っていたら、『帰るね』のメールが届く。
私は夕飯を食卓に準備する。
きっと、あと10分もすれば帰ってくるだろうから、お吸い物を温めるのは、もう少し後でいいかな?なんて考える。
そんな瞬間も、幸せだなって思えた。
千秋くんに、自分の気持ちを伝えたい。
そう思うと、帰りが待ち遠しい。
20分経っても、まだ帰って来ない。
コンビニでも寄ってるのかな?
でも、それなら連絡くれるだろうし。
自転車に乗ってるだろうから、電話するのも気が引ける。
…何かあったのかな?心配になってきた時に、私のスマホに知らない番号から着信が入る。
…事故?誰が?千秋くんが?病院?何で?どうして?
私はパニックになる。
とりあえず、病院の名前をメモするが手が震えて、上手く書けない。
すぐに行く事を伝え、電話を切る。
私は目の前が真っ暗になった。
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