明るいパーティー(家族)計画!勇者になれなかった僕は…

にゃも

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マイオ村 第二の能力と計画された英雄偶像

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  (これは夢だろうか?身体が暖かく気持ちがいい。)

 レイランは今まで体験した事の無い温もりを感じていた。

 体内に出された熱い塊が身体の中に入り込むとその形を変え溶け込むようにその地点から四方に向けて何かを拡散させていく。

 激しい痛みが気絶するまであったような気がするのだが今ではその痛みを感じる事はなく、暖かい気持ち良さだけが身体に広がっていた。

 しかし、こちらの気持ち良さとは違い、ユウキの表情は苦悶の表情でしかない。

 普段のレイランなら汗をかきながら自身の上で動いているその様子を見たなら私を抱いておいてそんな顔をするなんてと頭にきてひっぱたいているだろう。

 見知らぬ男に抱かれる行為が嫌で過去に娼婦を辞めたとはいえ、最近は色々と溜まっていたしユウキならいいかという気持ちがあったので抱かれいる事そのものに関しては戸惑いはあるものの…段階を踏めばと思わないでもなかった。

 ただそんなこちらの気持ちをすっ飛ばして私を抱いているのなら、出そうとする直前に苦虫を噛み潰したような出すのが嫌そうな顔をするのはあまりにも酷いと思う。

 そんな時にふと視界にユウキを心配そうな顔をしてみるフレミア様の表情を見て息を呑み込む。

 なんで私ではなくユウキを心配して見ているのだろうか?そしてまた暖かい何かいつもとは違う塊のようなものが中に落ちてくるとユウキは苦しそうに呻く。不思議に感じていると体内から広がるその暖かい何かが微かに赤い傷の見える腕の方に広がっていったように感じた瞬間、驚くことにその傷を塞いでしまった。
 これが必要な行為(治療)なのだという事を理解してしまった瞬間、その表情をさせてしまっている事への申し訳なさが膨らんでいく。

 ドクンッ…ドクンッ…と液体と言うよりも固体を出される度にレイランに痛みがなくなり、代わりにユウキが苦悶の表情をする。

 「もう大丈夫そうよ…次は……大丈夫?」

 「…大丈夫だ。こんなのは…二人の痛みに比べたら!!」

 「しかし物凄い能力だけれども誰にも見せられない治療行為ね。完全完治の魔法の元の塊が丸い石の塊のような物なんてね…明らかに出口とサイズ違うわよね。…相当な激痛みたいだけど大丈夫?異常なほどの汗をかいているわよ?」

 レイランは二人の会話から出される体液が完治魔法の玉として放出されているのを理解する。しかし、それがどれだけ激しく痛いかというのを誰かが言っていたのを思い出す。きっとそれは石を身体から出すのと同じ痛みかそれ以上の激痛がユウキの放出口に負担としてかかっているに違いない。

 涙を流しながらティナを抱いているユウキを微かに見ながら、逆らえない眠気が襲ってくるのに負けレイランは目を閉じていく。瞼を閉じる瞬間に見た挿入しているユウキの顔はあの部屋の隙間から見ていたものとは大きく違い酷く歪んだ苦し気な物であった。

 「あと、1回持たせてよね!気絶しそうになったら私が刺して覚ましてあげるから!でもユウキが死んだら意味ないんだからね!激痛だろうけど助けるなら耐えるのよ!!」

 (ああ、フレミア様…これはユウキのもう一つの…もしユウキに私への気持ちが微かにでもあったら今度は…)

 レイランは涙を一筋流しながら静かに目を閉じたのだった。

****************

 翌朝、街は大騒ぎになっていた。

 二つの出来事によるものであるがいずれも一つだけで大騒ぎどころではない出来事である。

 一つ、村長の息子が殺害されていたのだ。
 しかし、村長は自身の息子の顔を見ても身に覚えがなかったのだ。それはそうであろう、その服装は村長の息子の物だったとはいえ、その姿は人には見えぬ魔族だったのだ。

 「こいつはユウキさんが倒した魔族の仲間だろうさね。村長の息子に幻術でばけていたのだろうさ。そして殺したのは同じ魔族かもしれないね。流石にそいつはもう村にはいないだろうけれどもね…やれやれだよまったく。」

 村長は落ち込んでいたが、村が魔族の手から救われたという事で個人の感情と村全体とを天秤にかけ精一杯の笑顔でダーニャや村人達と喜びを分かち合った。

 「あいつも馬鹿だね…息子に化けていたという事はそういう事だろうに…」

 ダーニャだけは村長の気持ちを正しく理解していたが村長として振る舞っている限りはこちらも何も言うまいと決め村人たちに今回の件を公表した。

 複数の魔族が村に忍び込んでいた。その結果を知った皆は何故村を出た人間が戻ってこなかったのかを悟る。二人以上の魔族が居たのだ。情報を送る魔族と実行する魔族に監視する魔族と少なくとも三体以上がこの村にいた事になるのだ。

 二つ、それはこの流れからすると当然ではあるのだが、魔族を二体倒しこの村に平和が戻ったという事だ。
 度重なる不慮の事故の原因が消えた事により道中に魔族や魔物に襲われなくなるのではと予想がされ、流通が回復していく事で経済や食料などが発展…完全に戻るまでには時間はかかるだろうが温泉を観光地の強みにしていけばいずれはきっと外からの客足も元に戻るだろうと期待できる望みができた事だ。

 そしてそれは、ダーニャとアルテミアの中でねつ造されていた。アルテミアとダーニャはお互いの『理由』の為にユウキを英雄として祭り上げる事にした。

 「皆!よく聞いてくれ。この後に顔を出される冒険者のユウキ様がこの村を救ってくださった!ユウキ様はアタシらが殺される寸前に現れて見事に酒場に居た魔族を倒し、村長宅で村長の息子に化けていた魔族を倒してくださった!彼は我々の救いの英雄だ!!今日この日をこの村の救われた日として本日夜よりユウキ様に感謝し宴を開きたいと思う!そして、尊い犠牲者を弔う為にも今日より三日間を村が救われた事を感謝する祭りの日としたいと思う!!毎年、ユウキ様への感謝と新たにこの村で祭りを作る事で外から人を呼び集め昔の活気を取り戻そうではないか!このアタシ、領主代行アルテミアがここに救村の祭日を制定する!」

 村の人々は過去全ての悪い出来事は魔族のせいにした。
 事実としてはそれだけではないのだが、自分たちにとっては都合のいい理由に皆大きな拍手をしユウキの名前を呼び英雄の誕生を祝い感謝する。

 アルテミアは村長とダーニャを見て二人が頷くのを確認すると悪い笑みを浮かべる。

 事故だろうと魔物に襲われたのであろうと村を捨てた人間がいたのも冒険者がよらなくなったのも不能になったのもただの村内での事故や病死であっても何もかもを『魔族のせい』で片づけ『ユウキという村の外から来た英雄』によりすべてが救われた事にしその噂を他の近隣の街や村に村人を向かわせ情報を流させる。アルテミア自身も久しぶりに実家に戻り今回の件を領主である父に言い共に利用しようと考えていたのだ。

 村から動けないダーニャとは違いユウキは冒険者だ。村から出ていく者を英雄にする事で村が苦肉の策ででっちあげた人寄せの為のデマであるという可能性を下げさせる。既に出て行った冒険者たちが冒険者は外に出ても不能になるが死にはしないと言い出すよりも早く、ユウキを三日間村に引き留めている間に村人達を数人村の外へ出し他の村や町で噂を広めさせるのだ。冒険者たちは村人が出ると死ぬことや、冒険者と共に村人が外へ行っても共に殺されてしまっていた事を冒険者ギルドの情報で知っている。

 村を救った英雄の話を例の出られない村から来た村人が話せばより効果があるのではないか?数年ぶりにあの村から人が現れたと知れば本当に安全が確保されたのだと信用できるのではないか?とダーニャと村長が考えたのだ。

 村長はユウキがようやく救ってくれた村を次にどうやって昔のように活気を戻すかと考えていた時にダーニャからこの策を持ちかけられたのだ。それを二人で昨夜寝ずに計画建て宴と祭りと情報戦を同時に行う事を考えたのだ。

 アルテミアとしては呪われた地として解放後も民の活気がない事は領主代行とはいえ見過ごせない事であったし、大きな収益を上げていた税を取れる村が復活するのであれば領主である父への大きな土産となり次期領主への階段がよりはっきりと見えてくるわけだ。

 ユウキが次に向かうのもアルテミアの一族が管理する別の村か街だろう。ユウキの次に向かった所でも何か適当に逸話をでっち上げれば英雄に真実味が増す。ここだけでなく別の村・町でも救ったらしいとなれば英雄が現れた村としてこのマイオ村は栄えるだろう。また今後立ち寄るであろう村や街もユウキが去った後に噂を広げれば本人が知らない間に情報を広く浸透させる事ができ立ち寄った後の村や街が英雄の通った道として有名になり観光客が増えて税収を増やせればという生きた英雄をこの時代にこのまま作り上げてはと考えていた。似たように国王が異世界から勇者が降臨するとして勇者の為にと金を集める為に王都で祭りを開催したりと荒稼ぎをしていたという話は領主であれば誰もが知っている事実である。

 数か月後、ユウキが異世界から来た勇者の仲間という情報がアルテミアやマイオ村に伝わる事となる。

そして祭りの日の夜にユウキが匂いのする湯に入るという事を村人が見た事で、英雄が入った湯という事で温泉を目玉とすることで観光地として成功させ、同時に勇者と共に現れた異世界の賢者の誕生した村としての聖地として成功を収める事になるのだが…。

 ユウキを利用しその仲間をぞんざいに扱ったのは画策したダーニャとアルテミアなのだが本来その能力により救われる事も出来た村の男達は子供数人を除き代わりに死ぬまで呪いを受け続ける事になる。

 そんな事とはしらず予定と違う一つの事実が一人の村人の男の叫びにより知られる事となる。

 三つ、不能は治らないのではないか?
 またしても上の流れから予想されるのだが、魔物が全ての原因と聞いた村人(男性)は果敢にもその情報を聞くや否や昨夜のうちに妻であり、恋人の所へ盛った獣のように攻めよった。もしかしたらこれで勃つのではないかと考えたのだ。
 そして、思い立った数秒後には白い灰となるほどに絶望を味わったというわけだ。

 しかし、村人たちは浮かれていた。徐々に治るだろうというダーニャやアルテミアに言われすんなりと納得する。

 村の住人に全てを伝え終えた時の事である。
 監視役に任命していたミーナが慌てて皆の前に現れたのだ。

 「たたったた、大変だ!ユウキが一人でじゃなくなった!!」

 会場が?クエスチョンマークで埋め尽くされた。ミーナは相当驚いて焦っているせいか言っている言葉を村人たちは理解できなかった。
 アルテミアの冒険者仲間であるミーナを知っている村の人々はどうせいつもの事だろうと思って適当に流していた。そしてその直後に三人が姿を現した事で主役たちが到着したので慌てていたのだろうと何も気にせず騒ぎたてた。

 アルテミアとダーニャは声も出せない程の驚きをしていたのだが誰も英雄を見ていて気付かなかった。もし、そのままアルテミアとダーニャを見ていたらその隠せない表情を見てどう思っただろうか。

 事実を知っていたのなばそれは仕方のない表情だったであろう。過去の村の犠牲者と合わせて皆に尊い犠牲者として、二人の生存にあえて触れていなかったのが救いだった。

 だがそんな事はありえない。あの状態を目にしていたアルテミアは信じられないとユウキ達を見ていた。
 ダーニャは驚いた表情をしたが、一つ咳をすつと何もなかったかのように表情を戻す。

 三人、正しくは四人なのだがユウキ達はこの村人たちの騒ぎについていけていなかった。

 魔族たちにいいようにやられ、何もできなかった三人。

 しかし、これはどういう事だろうか。

 「ユウキ様!!」

   「村の救世主様!!」 

 などと様々な声が色んな所から聞こえてくるのだ。

 魔族とまともに戦えていた二人とは違い、いいように遊ばれ何もできなかったユウキを…。

 「これはどういう…。」

 「皆の者!!宴の準備を始めるのだ!解散!話は後だ!!」

 アルテミアが叫ぶと祭りの準備へと皆動く。

 「ユウキさん…今から村長の家でお話を…。」

 「あ、ああ。」
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