恋人に浮気された腹いせに男娼を買ったら人生狂った。(完全版)

まりあ

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第一部。オリム、恋人に浮気された腹いせに男娼を買う(前編)

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オリムは恋人の浮気を知った。



オリムにはもったいない恋人だとはわかっていたが、恋人からの熱烈な大好きアピールで付き合いだして、

将来も約束している相手だった。



「オリムは顔もいいし、優しくて、金も稼ぐし、将来有望。

めちゃくちゃ好き!もちろん愛してるさ。

…不満はセックスだけなんだよ。」

寝室から同棲している恋人の声が聞こえてきた。









※※※



オリムは基本定時上がりだ。

でもその日は、王子の気まぐれで、「今日はもう帰っていいよ」と言われた。



いつも時間的にクローズしているケーキ屋が開いていたので、恋人にお土産を買った。恋人の喜ぶ顔が目に浮かぶ。

鼻歌まじりに歩いて、いつもよりずっと早く帰宅した。





玄関に見知らぬ靴が置いてあった。来客か??嫌な予感がした。足音を忍ばせて恋人を探す。

高鳴る鼓動。

冷静になれ、と自分に言い聞かせ、歩みを進めた。



少し開いたふたりの寝室のドアから、そっと覗くと、ふとんに隠れている部分は不明だが、

少なくとも上半身は裸の二人。

ひとりは同棲している恋人。もうひとりは知らない男だ。



恋人のビビこと、ヴァイオレット。イケメンで可愛くて、放っておけなくて、いつもオリムの好きなラベンダーの香りがする金髪を持つ男、ビビ。

オリムの理想が具現化したような、砂糖菓子のような、みんなから羨ましがられるような、そんな恋人だった。



恋人は男に寄り添いながら、先ほどのセリフを吐いた。

そして続いた言葉は、オリムが今まで聞いたことのない、冷たいビビの声だった。



「セックス中だけは、心を無にして耐えてる」





「夜だけ俺と代われたらいいのにね」

オリムにはないがっしりした身体を持った男が、ビビを抱き寄せて笑う。





トサッと、手に持っていたケーキの箱が控えめに音をたてて落ちた。

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