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最終章(クロノス視点)
●おまけ⑩物語を彩った想い出目録
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●おまけ⑩物語を彩った想い出目録
●オリムの初恋の子。
紫色の瞳の美しい子供。
2、3言、言葉を交わしただけ。
爵位の高い貴族の令息。
ウブそうで、可愛くて、思わず無条件で守ってあげたくなるようなタイプ。
クロノスに出会うまでは、密かに思い続けていた相手。
クロノスと付き合ったことで、思い出に昇華した。
●初恋の相手からオリムがもらったハンカチ
淡い初恋の想い出の象徴。
クロノスとの婚約を機に過去と決別するため、オリムが消した。
●クロノスがオリムに贈った婚約指輪。
最高級の素材だが装飾控えめのペアリング。
GPS機能がついて実用重視。
GPSと言っているが、実際はオリムの魔力と完璧にリンクしているため精度が高く、オリムの居場所がすぐわかる。
クロノスは普段から頻繁にこの機能を使用している。
●オリムがクロノスに贈った結婚指輪。
たったの一夜で強烈に惹かれた傷物の男娼を、金の力で束縛しようとして作らせた指輪。
オリム(高給取り)の給料3ヶ月分。
繊細な細工、普段使いにはむかない豪華な宝石がついている。
ペアではなく、クロノスのぶんだけ。
派手すぎるため、クロノスはチェーンに通して首から下げていることが多い。
●クロノスの義眼
ガラス玉のような、魔術製の義眼。
左の本来の瞳より、ほんのわずかに薄い紫色をしている。
自然に馴染んでおり、よほど近づかなければ本物と区別がつかないほど精巧。
右目の視力は完全に失われている。
オリムは無意識にクロノスの右側へ立つことが多い。欠けた部分をさりげなく守ろうとするように。
●『中身は変わらないだろ。変えたらダメだ』
顔面に傷ができて失意の底にいたクロノスを救ったオリムの言葉。
そののちの彼の生き方を支える信条となった。
●認識疎外魔法
ヴァイオレットがオリムにかけた魔法。
「相手がそこにいることは理解できるのに、視界の焦点が自然と逸れてしまう」
という、極めて悪質で静かな呪い。
姿も声も記憶できるのに、
関心だけがどこか滑り落ちていく。「特別」という感覚にだけ薄い膜が張られる。
オリムがヴァイオレットに対する信頼を失った時に解けた。
●いちご
あざと可愛い赤い果実。
クロノスの大好物。
ヴァイオレットもオリムに良く思われたくて、いちごを好きだと嘘をついていた。
●オリムそっくりのダッチワイフ
微妙に年齢の違う3体の人形。オリムの姿を模している。すべて王子からのプレゼント。
オリムへの片想い時代のクロノスを精神的、物理的に支えた。
オリムに見つかり、抵抗虚しく消滅。
●クロノスそっくりのダッチワイフ
「ルキウス王子が持っているのを見たやつがいるらしい」とオリム談。
オリム、クロノスともに実物を見たことはない。
●紙の花飾り
郊外の小さな家の棚に、長い年月そっとしまわれていた紙花。
銀のリボンが添えられ、持ち主に大切に手入れされている気配がある。
「特別な日」にだけそっと飾られて、朝にはまた誰にも気づかれぬようしまわれていた。
祝福のための小さな儀式。
誰のために飾られているのかは明かされていない。
●未来の歴史書に残る名前と、残らない名前
『武力を用いず国を治めた黄金期』のページには、ルキウス王の肖像が大きく掲載されている。
その治世は、賢王としての才覚とともに、"平和と繁栄をもたらした時代"として記されている。
魔術師長オリム・ファウルの名は『王を支えた有能な魔術師』として部下たちの列に一度だけ登場する。
だがその影で政務を操り、国を平和へと導いた側近──クロノス・ファウルの名は、どこにも残っていない。
●オリムの初恋の子。
紫色の瞳の美しい子供。
2、3言、言葉を交わしただけ。
爵位の高い貴族の令息。
ウブそうで、可愛くて、思わず無条件で守ってあげたくなるようなタイプ。
クロノスに出会うまでは、密かに思い続けていた相手。
クロノスと付き合ったことで、思い出に昇華した。
●初恋の相手からオリムがもらったハンカチ
淡い初恋の想い出の象徴。
クロノスとの婚約を機に過去と決別するため、オリムが消した。
●クロノスがオリムに贈った婚約指輪。
最高級の素材だが装飾控えめのペアリング。
GPS機能がついて実用重視。
GPSと言っているが、実際はオリムの魔力と完璧にリンクしているため精度が高く、オリムの居場所がすぐわかる。
クロノスは普段から頻繁にこの機能を使用している。
●オリムがクロノスに贈った結婚指輪。
たったの一夜で強烈に惹かれた傷物の男娼を、金の力で束縛しようとして作らせた指輪。
オリム(高給取り)の給料3ヶ月分。
繊細な細工、普段使いにはむかない豪華な宝石がついている。
ペアではなく、クロノスのぶんだけ。
派手すぎるため、クロノスはチェーンに通して首から下げていることが多い。
●クロノスの義眼
ガラス玉のような、魔術製の義眼。
左の本来の瞳より、ほんのわずかに薄い紫色をしている。
自然に馴染んでおり、よほど近づかなければ本物と区別がつかないほど精巧。
右目の視力は完全に失われている。
オリムは無意識にクロノスの右側へ立つことが多い。欠けた部分をさりげなく守ろうとするように。
●『中身は変わらないだろ。変えたらダメだ』
顔面に傷ができて失意の底にいたクロノスを救ったオリムの言葉。
そののちの彼の生き方を支える信条となった。
●認識疎外魔法
ヴァイオレットがオリムにかけた魔法。
「相手がそこにいることは理解できるのに、視界の焦点が自然と逸れてしまう」
という、極めて悪質で静かな呪い。
姿も声も記憶できるのに、
関心だけがどこか滑り落ちていく。「特別」という感覚にだけ薄い膜が張られる。
オリムがヴァイオレットに対する信頼を失った時に解けた。
●いちご
あざと可愛い赤い果実。
クロノスの大好物。
ヴァイオレットもオリムに良く思われたくて、いちごを好きだと嘘をついていた。
●オリムそっくりのダッチワイフ
微妙に年齢の違う3体の人形。オリムの姿を模している。すべて王子からのプレゼント。
オリムへの片想い時代のクロノスを精神的、物理的に支えた。
オリムに見つかり、抵抗虚しく消滅。
●クロノスそっくりのダッチワイフ
「ルキウス王子が持っているのを見たやつがいるらしい」とオリム談。
オリム、クロノスともに実物を見たことはない。
●紙の花飾り
郊外の小さな家の棚に、長い年月そっとしまわれていた紙花。
銀のリボンが添えられ、持ち主に大切に手入れされている気配がある。
「特別な日」にだけそっと飾られて、朝にはまた誰にも気づかれぬようしまわれていた。
祝福のための小さな儀式。
誰のために飾られているのかは明かされていない。
●未来の歴史書に残る名前と、残らない名前
『武力を用いず国を治めた黄金期』のページには、ルキウス王の肖像が大きく掲載されている。
その治世は、賢王としての才覚とともに、"平和と繁栄をもたらした時代"として記されている。
魔術師長オリム・ファウルの名は『王を支えた有能な魔術師』として部下たちの列に一度だけ登場する。
だがその影で政務を操り、国を平和へと導いた側近──クロノス・ファウルの名は、どこにも残っていない。
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