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第一章
7.チキンハートは恋より食い気(1)
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「君とは一度、二人っきりで話してみたかったんだ」
ニコッと笑い、ポケットから赤薔薇のタイピンを取り出して付け直しながらそう話す殿下。顔に笑顔が張り付いているみたいで、とても胡散臭いと思うんだけど。おかしいな。お茶会に来て、真っ直ぐお茶請けたちが待つ方へ出向いたはずだ。何故、殿下と二人きりでお茶しているんだろう・・・・・・。
***
襟に淡い黄薔薇のコサージュが咲くミントグリーンのティードレスを纏い、母と共に乗り込んだ馬車は王宮へと走る。
今日は少し肌寒いが、羽織る物があれば春の暖かな陽射しに包まれる晴天。そう、例のお茶会日和。気が気じゃないけど、お茶請けのために早起きしたので頑張ります!
髪は、コサージュと同じ黄色のリボンでツインテール。本当に可愛いんですよ、自分で言うけど。ジゼルと現在見習いとして彼女に付いてるニナの二人で、とっても可愛くしてくれたの!
そこまではよかったんだ・・・・・・そこまでは。完全にお茶請け研究へ、思考が移動していたしね。あのね? 見習いちゃんが言ってくれちゃったのよ、「王子様方もメロメロですね!」って。うん。自分の仕事でレティシアが可愛く仕上がって、嬉しいのはわかるけどさ。こちとら忘れてたのよ、お茶請け以外。
聞いた瞬間の私の顔「お嬢様の魂が抜けた!!」って、ジゼルが慌ててケヴィンとアルマン呼びに行くくらい急激に白くなったらしい。おかげさまで、出発直前までお菓子のカタログや我が家の食材録、果ては厨房からヤンを呼び寄せて食べ物談議に花を咲かせた。
お茶会だから食べれないし、私は白くなっていく一方での苦肉の策でよく持ち直したと思うよ。というか、よく元の気分まで持ち直させたよ。よく出来る使用人に囲まれてるな、ありがたい。大事にしよう・・・・・・って、あれ?アルマンいなかった? あの人、珍しく父まで仕事で王都に来てるから、領地を頼まれてたんじゃなかったっけ? いや、出来る男だから父が忘れた書類を渡しに来ただけかな・・・・・・そういう事にしておこう。彼の謎は解いてはいけない気がするし・・・・・・。うん。きっとそうだ。
そんなこんなで気分の浮き沈みもあったが、時間が迫り、ドレスと同色のボレロを羽織りながら母と共に馬車に揺られている。
あ、今日のドレスコードはね特別でね? 参加者全員、黄色の薔薇飾りを身につける事になってるの。友好色と言われる黄色の国花を身につける事で、お披露目された王族への友好の証を示してるんだって。お披露目会以外のお茶会や夜会は、未成年は白薔薇、成人は紫色の薔薇を王家主催の時のみ必ず身につけるのが我が国の忠誠の証らしい。王家主催じゃなければ、例え王族が参加でもいらないんだって。不思議だよねー。
ちなみに、王族は公式行事に必ず王族の証の赤薔薇を身につける。他国の王族は、自国の国花を身につけるそう。見たことないから薔薇しか知らないけど、国花を身につける風習は西大陸独自なんだって。これは、直前のルブーフ先生の授業で知った。
そういえば、乙女ゲームの夜会の場面は妹に見せてもらったな。確か紫色の薔薇を、レティシアがドリルの上部につけていたような・・・・・・。まあ現在ドリル装備ではないし、成人まであと数年は白薔薇だから気にしない。気にしない。
そんなことを思い返していると、どうやら王宮に着いたようだった。馬車の扉が開き、母と共に降り立ったそこは、まさしく『ザ・王宮』の名にふさわしい王宮のエントランスホール。イメージ的には、地球で言うとエルミタージュ美術館の内装に近いかな? 白亜の階段に映えるレッドカーペット。アルバの神話が描かれる天井絵の下に伸びる廊下を通り抜け、アーチを潜った先が本日のお茶会会場の中央庭園。
王家のお茶会は大体この庭園か、この庭園が望める中央サロンのどちらか。他にも綺麗な庭園やサロン等はいっぱいあるけど、王族や騎士、官吏以外入れないところの方が多い。綺麗な建物だから一般公開もされているけど、王子様にキャッキャする他の子達みたいに近づいたりなんかしません。子供でも罰則はあるし、何より他の子達と違って王族に見つかりたくないからね!
ほぼ顔パスの受付は、建物に魅入っている間に母が済ませていた。建築に詳しくなくても、普通に感嘆ものだしね。
「レティは相変わらずね」
「申し訳ありません、お母様。王宮の建築美に魅入ってしまいました」
「いいのよ? 建築美を学ぶのに、王宮は申し分無い教材ですもの。それよりも受付は終えたから、あちらを見てきてもよくってよ?」
そう母が指さした方には、私の愛しいお茶請けたちが待っていた。
「――っ!! 行ってきます!」
「あらあら」
目を輝かせた私は、一目散に愛しいお茶請けたちが待つ方へ足を向けた。母が後ろで笑っているのは分かったが、この時反対方向から私に向かってくる人影に気づかなかった。だって、子女たちで溢れてたし。大人は大人で大勢お披露目会に来てて、人・人・人だらけだったし。
「レティシア嬢」
呼ばれると同時に腕を掴まれた。こんな呼び方するのは、あの人しかいない。他の人だと「ペッシャール嬢」か「レティシア様」だ。だけど、それならキャーキャー聞こえないのはおかしい。何故?
振り返ると、掴まれた腕の先に居たのは案の定第二王子様。そう、いつもならキャーキャーされているはずの王子殿下。誰も王子殿下が地味な色合いで、変装して紛れてるなんて思わないでしょ? だからか・・・・・・このヤロー。ひょっとして、認識阻害までかけてる? ていうか、赤薔薇どうしたよ。
「君はこっちね? 許可は取ってあるから、ついてきて。あ、見つかると困るから、挨拶は無しね?」
返事も何も言う前に、静かにするよう人差し指を唇に当てられた。人混みの中、誰も見てないのをいい事に何してくれてんだ。こちとら中身は、恋愛し損ねたアラサーなんだ。不覚にも十歳相手にドキッとしたじゃないか・・・・・・レティシアは七歳だからいいのか? ていうか、許可って何?
いやいや、そうじゃなくて! 引っ張られるまま付いて行ってるけど、奥すぎない!? 中央庭園奥って、王族専用温室しかなくない!?
焦る私だけど、手は一向に離してもらえず。ついてこいと言われたから、黙ってついていくしかなく・・・・・・。薄紅の小薔薇が咲き誇る温室まで、のこのこと着いてきてしまった。この状況でなければ、早咲きのアルバにしかない小薔薇が観れるのは嬉しいけども! この状況でなければね!!
そして、冒頭に戻ると。
「・・・・・・左様でございますか」
「あれ? やっぱり嬉しくないみたいだね。とりあえず、お茶飲む? いや、君はお茶菓子の方がいいのかな?」
側から見ると驚いているように見えますが、目が怖いです。勿論、お茶とお菓子はいただきますけど。というより、よくご存知ですね。私がお茶菓子の方がいいって。
「いただきます」とお茶を一口いただいて、深呼吸してから殿下の方へ向き直る。お茶会毎にビビってたのに、私って案外図太いんだなぁ。流石に、お茶菓子にはまだ手はつけないけど。
「嬉しいか――と聞かれましたら、畏れ多いとしか・・・・・・」
「以前の君とは違うよね、最近の君」
「・・・・・・以前は幼きこともあり、殿下には大変申し訳なく」
「いや、謝ってほしいわけじゃないんだ。なぜ君が変わったのかと思ってね?」
レティシアが変わったのは殿下にとって予想外だったのか、普通に疑問に感じているような話し方だ・・・・・・というか興味津々? 直球に聞きすぎじゃない? 目が怖い笑顔のままだけど。
「と、言われましても。五歳を過ぎ、勉学に力を入れようと試みただけですが・・・・・・」
「王子妃になる為に?」
「いえ! あ、えっと、その・・・・・・」
目の前に座る殿下は、ほぼ反射で応えた私に驚いていた。笑顔が怖いけど、勢いで否定してしまった・・・・・・いや、私ですら驚いたわ。
「へえ。初めて聞いたよ、君の本音」
「ぅ・・・・・・この際言ってしまいますが。殿下、私は私のような者が王子妃にとは考えていません。私に殿下のお相手など、勿体のうございます」
斜め下からケーキ達の甘ったるい匂いが鼻をくすぐる。手をかけたいが、前から徐々に伝わってくる黒いオーラ。だめだ、数分前の私を呪いたい。何も言わずにお茶とお茶菓子だけ頂いとけばよかった・・・・・・。ほんと、チキンハートはどこへ逃げたんだ?
ニコッと笑い、ポケットから赤薔薇のタイピンを取り出して付け直しながらそう話す殿下。顔に笑顔が張り付いているみたいで、とても胡散臭いと思うんだけど。おかしいな。お茶会に来て、真っ直ぐお茶請けたちが待つ方へ出向いたはずだ。何故、殿下と二人きりでお茶しているんだろう・・・・・・。
***
襟に淡い黄薔薇のコサージュが咲くミントグリーンのティードレスを纏い、母と共に乗り込んだ馬車は王宮へと走る。
今日は少し肌寒いが、羽織る物があれば春の暖かな陽射しに包まれる晴天。そう、例のお茶会日和。気が気じゃないけど、お茶請けのために早起きしたので頑張ります!
髪は、コサージュと同じ黄色のリボンでツインテール。本当に可愛いんですよ、自分で言うけど。ジゼルと現在見習いとして彼女に付いてるニナの二人で、とっても可愛くしてくれたの!
そこまではよかったんだ・・・・・・そこまでは。完全にお茶請け研究へ、思考が移動していたしね。あのね? 見習いちゃんが言ってくれちゃったのよ、「王子様方もメロメロですね!」って。うん。自分の仕事でレティシアが可愛く仕上がって、嬉しいのはわかるけどさ。こちとら忘れてたのよ、お茶請け以外。
聞いた瞬間の私の顔「お嬢様の魂が抜けた!!」って、ジゼルが慌ててケヴィンとアルマン呼びに行くくらい急激に白くなったらしい。おかげさまで、出発直前までお菓子のカタログや我が家の食材録、果ては厨房からヤンを呼び寄せて食べ物談議に花を咲かせた。
お茶会だから食べれないし、私は白くなっていく一方での苦肉の策でよく持ち直したと思うよ。というか、よく元の気分まで持ち直させたよ。よく出来る使用人に囲まれてるな、ありがたい。大事にしよう・・・・・・って、あれ?アルマンいなかった? あの人、珍しく父まで仕事で王都に来てるから、領地を頼まれてたんじゃなかったっけ? いや、出来る男だから父が忘れた書類を渡しに来ただけかな・・・・・・そういう事にしておこう。彼の謎は解いてはいけない気がするし・・・・・・。うん。きっとそうだ。
そんなこんなで気分の浮き沈みもあったが、時間が迫り、ドレスと同色のボレロを羽織りながら母と共に馬車に揺られている。
あ、今日のドレスコードはね特別でね? 参加者全員、黄色の薔薇飾りを身につける事になってるの。友好色と言われる黄色の国花を身につける事で、お披露目された王族への友好の証を示してるんだって。お披露目会以外のお茶会や夜会は、未成年は白薔薇、成人は紫色の薔薇を王家主催の時のみ必ず身につけるのが我が国の忠誠の証らしい。王家主催じゃなければ、例え王族が参加でもいらないんだって。不思議だよねー。
ちなみに、王族は公式行事に必ず王族の証の赤薔薇を身につける。他国の王族は、自国の国花を身につけるそう。見たことないから薔薇しか知らないけど、国花を身につける風習は西大陸独自なんだって。これは、直前のルブーフ先生の授業で知った。
そういえば、乙女ゲームの夜会の場面は妹に見せてもらったな。確か紫色の薔薇を、レティシアがドリルの上部につけていたような・・・・・・。まあ現在ドリル装備ではないし、成人まであと数年は白薔薇だから気にしない。気にしない。
そんなことを思い返していると、どうやら王宮に着いたようだった。馬車の扉が開き、母と共に降り立ったそこは、まさしく『ザ・王宮』の名にふさわしい王宮のエントランスホール。イメージ的には、地球で言うとエルミタージュ美術館の内装に近いかな? 白亜の階段に映えるレッドカーペット。アルバの神話が描かれる天井絵の下に伸びる廊下を通り抜け、アーチを潜った先が本日のお茶会会場の中央庭園。
王家のお茶会は大体この庭園か、この庭園が望める中央サロンのどちらか。他にも綺麗な庭園やサロン等はいっぱいあるけど、王族や騎士、官吏以外入れないところの方が多い。綺麗な建物だから一般公開もされているけど、王子様にキャッキャする他の子達みたいに近づいたりなんかしません。子供でも罰則はあるし、何より他の子達と違って王族に見つかりたくないからね!
ほぼ顔パスの受付は、建物に魅入っている間に母が済ませていた。建築に詳しくなくても、普通に感嘆ものだしね。
「レティは相変わらずね」
「申し訳ありません、お母様。王宮の建築美に魅入ってしまいました」
「いいのよ? 建築美を学ぶのに、王宮は申し分無い教材ですもの。それよりも受付は終えたから、あちらを見てきてもよくってよ?」
そう母が指さした方には、私の愛しいお茶請けたちが待っていた。
「――っ!! 行ってきます!」
「あらあら」
目を輝かせた私は、一目散に愛しいお茶請けたちが待つ方へ足を向けた。母が後ろで笑っているのは分かったが、この時反対方向から私に向かってくる人影に気づかなかった。だって、子女たちで溢れてたし。大人は大人で大勢お披露目会に来てて、人・人・人だらけだったし。
「レティシア嬢」
呼ばれると同時に腕を掴まれた。こんな呼び方するのは、あの人しかいない。他の人だと「ペッシャール嬢」か「レティシア様」だ。だけど、それならキャーキャー聞こえないのはおかしい。何故?
振り返ると、掴まれた腕の先に居たのは案の定第二王子様。そう、いつもならキャーキャーされているはずの王子殿下。誰も王子殿下が地味な色合いで、変装して紛れてるなんて思わないでしょ? だからか・・・・・・このヤロー。ひょっとして、認識阻害までかけてる? ていうか、赤薔薇どうしたよ。
「君はこっちね? 許可は取ってあるから、ついてきて。あ、見つかると困るから、挨拶は無しね?」
返事も何も言う前に、静かにするよう人差し指を唇に当てられた。人混みの中、誰も見てないのをいい事に何してくれてんだ。こちとら中身は、恋愛し損ねたアラサーなんだ。不覚にも十歳相手にドキッとしたじゃないか・・・・・・レティシアは七歳だからいいのか? ていうか、許可って何?
いやいや、そうじゃなくて! 引っ張られるまま付いて行ってるけど、奥すぎない!? 中央庭園奥って、王族専用温室しかなくない!?
焦る私だけど、手は一向に離してもらえず。ついてこいと言われたから、黙ってついていくしかなく・・・・・・。薄紅の小薔薇が咲き誇る温室まで、のこのこと着いてきてしまった。この状況でなければ、早咲きのアルバにしかない小薔薇が観れるのは嬉しいけども! この状況でなければね!!
そして、冒頭に戻ると。
「・・・・・・左様でございますか」
「あれ? やっぱり嬉しくないみたいだね。とりあえず、お茶飲む? いや、君はお茶菓子の方がいいのかな?」
側から見ると驚いているように見えますが、目が怖いです。勿論、お茶とお菓子はいただきますけど。というより、よくご存知ですね。私がお茶菓子の方がいいって。
「いただきます」とお茶を一口いただいて、深呼吸してから殿下の方へ向き直る。お茶会毎にビビってたのに、私って案外図太いんだなぁ。流石に、お茶菓子にはまだ手はつけないけど。
「嬉しいか――と聞かれましたら、畏れ多いとしか・・・・・・」
「以前の君とは違うよね、最近の君」
「・・・・・・以前は幼きこともあり、殿下には大変申し訳なく」
「いや、謝ってほしいわけじゃないんだ。なぜ君が変わったのかと思ってね?」
レティシアが変わったのは殿下にとって予想外だったのか、普通に疑問に感じているような話し方だ・・・・・・というか興味津々? 直球に聞きすぎじゃない? 目が怖い笑顔のままだけど。
「と、言われましても。五歳を過ぎ、勉学に力を入れようと試みただけですが・・・・・・」
「王子妃になる為に?」
「いえ! あ、えっと、その・・・・・・」
目の前に座る殿下は、ほぼ反射で応えた私に驚いていた。笑顔が怖いけど、勢いで否定してしまった・・・・・・いや、私ですら驚いたわ。
「へえ。初めて聞いたよ、君の本音」
「ぅ・・・・・・この際言ってしまいますが。殿下、私は私のような者が王子妃にとは考えていません。私に殿下のお相手など、勿体のうございます」
斜め下からケーキ達の甘ったるい匂いが鼻をくすぐる。手をかけたいが、前から徐々に伝わってくる黒いオーラ。だめだ、数分前の私を呪いたい。何も言わずにお茶とお茶菓子だけ頂いとけばよかった・・・・・・。ほんと、チキンハートはどこへ逃げたんだ?
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