21 / 39
第二章
8.ビバ!青春!
しおりを挟む
夏の花祭りである成願祭が終わると共に急激に気温が上昇し、外の日差しでより一層背中に流れる汗が増える午後。夏季休暇に入り、領地へ帰る準備をしていたところに――彼女はやってきた。
「レティ! 準備できたよー!」
バンッと開いた扉から、勢いよく私にダイブしてきたアリス。抱きとめたけど、首に体重がかかっているせいか、おっ重たい。これでも西公爵家だからマシな方。
「アーリースーさーん。重たい! 苦しい!! 首、キツイ!!」
「あ、ごめん」
パッと離してくれたけど、「やっちゃった! てへ」って顔しないで! めっちゃ可愛いけど! そのまま抱きしめるな!? 後ろのニナもスルーしないで!! ニナも最近アリスの扱いに慣れてきたわね・・・・・・。
「あれ? 彼女も行くのかい?」
そう。この部屋には、もう一人いるんです! 無視しちゃいけない人が!! というか、この人の所為で私の準備は中断してるんだけど・・・・・・。何故いるかって? 臣籍降下後の勉強のために、毎週末西公爵家に来ては公爵家の執務を始めてるんですよ、この人。早くない?
この人が西公爵家で執務を始めるためだけに、私の妃教育は急ピッチに進められ、学院入学前に修了した。殿下が臣籍降下予定なので、妃教育自体が少なかったのもあるかもしれないけど――何故、巻き込まれた? 私が西公爵家に居なくてもできるじゃないの? まあ、早く終わって良かったと言えば、良かった・・・・・・のかな。その分、料理できるし。
殿下を認識した瞬間に「げ!?」っと口から漏れたアリスは、ロボットのようにぎこちない動きで振り返った。可愛いし、面白いっていいなぁ。抱きついたままだけど。
「あわっ、はわわわ!?」
「アリス、言葉になってないよ」
「ななななんで、いっいらっしゃるんですかあぁぁー!?」
「居たら、まずいことでもあるのかい?」
おっと、黒いオーラが見えるのは気のせいかな!? いつも思うけど、ゲームなら攻略対象なのにヒロインと本当に仲良くは無いよね。悪いわけでもなさそうだけど・・・・・・。
「いーえ。強いて言えば、レティシア様とのイチャイチャする時間が減るくらいです!!」
「それは――お互い様じゃないかな?」
本当に、この人たち何やってんだろう・・・・・・。アリスの態度も不敬罪になると思うのに、殿下も殿下でその態度を遊んでる感があるんだよね。仲良いんだか、悪いんだか。
いい笑顔なのに黒い二人は、バチバチと火花が散っているように見えるのは――気のせいということにしておく。放っておけばずっとこのままなのもいつも通りなので、先ほど出来上がった琥珀糖をお茶と一緒にニナに出してもらった。今日の琥珀糖はアールグレイを煮詰めた物なので、水を入れずにミルクで煮出したミルクティーを頼んだ。口に含んだアールグレイの琥珀糖が、ミルクティーと合わさって濃厚なミルクの甘さが引き立つし、後味が柑橘系紅茶であるアールグレイのおかげで爽やかでサラッとしてる。あ、暑くなってはきてるけど、まだまだ風が冷たいからホットミルクティーだよ!
琥珀糖が出てくるや否や、アリスの目は輝くほどにキラキラに変わって、周りに花でも咲かんばかりの可愛らしい笑顔で私の横にサッと座った。
「やったぁー! レティシア様の琥珀糖!」
「そういえば、キラキラして綺麗なお茶菓子ではあるけど・・・・・・素は何だい?」
「これは、水と砂糖に寒天を使っています。寒天は西公爵領特産のテン菜と呼ばれる海藻を凍結や分解等の工程を経て抽出された成分を乾燥させ、食品等に使えるようにしております」
「なるほど。先程見ていた資料にあった海藻類か――面白そうだから、一度加工場を覗いてみるよ。その時はレティ、案内をお願いね」
「・・・・・・えぇ、勿論です」
「今の『間』は何かな?」
「いえ!何でもありません! 是非とも、ご一緒させてください!」
「フフッ。いや、無理にとは言わないよ? レティのことだから、料理の時間が無くなると弾いたんだろう」
「うっ・・・・・・そ、うですけど」
「地図にあった通りなら、確か加工場の近くに市場があったんじゃないかい? 時間があるなら、視察の後に市場で何か料理に使える物を探すのはどうだろう?」
「!? ・・・・・・行きたいです」
「じゃあ、案内よろしくね」
「ちょっと!! 難しい話してると思ったら――何、デートの算段つけてるんですか!? 二人っきりの時に誘ってください!!」
「嗚呼、まだ居たのか」
「居ますよ!? 寧ろ、レティシア様独り占めしますよ!!」
遊んでる殿下と遊ばれてるアリスたちは放っておいて、ミルクティーに手をつける。暑くなってきているからか熱々では無く、かと言って冷たすぎるほど温くも無く、程よく冷めたミルクティーは、クリーミーなミルクの甘さが際立つ。その余韻に浸りながら琥珀糖を口に運ぶと、優しい甘さの中からアールグレイ特有のベルガモットの爽やかな香りが鼻からフワッと抜けていく。美味しいわ――自画自賛だけど。
私の行動もいつも通りなので、ニナが何も言わずに空いたカップにおかわりを淹れてくれる。二人とも良くもまあそんなに沢山、色々言いたいことが出てくるのね・・・・・・凄いわ。
お代わりに手をつけ始めようとした時、ふと先週の花祭りのことを思い出した。確か、アリスって誘ってたよね。
「デートといえば、ベルナール様とのデートはどうしたの?」
「それがね! ベルナール様がね!」
「嗚呼、最近はベルナールに付き纏ってるのか」
「付き纏ってません!」
「じゃあ、何かな?」
「猛アタックしてるところです!!」
「・・・・・・世間では、それを付き纏ってると言わないかい?」
「殿下にご迷惑をかけている訳ではないので、いいじゃないですか!」
「まあ、そうだな。おかげで、愛しの婚約者殿との時間を邪魔されないし」
「な!? 私がベルナール様に会いにいってる間に、レティシア様に手出ししてませんよね!?」
「・・・・・・それは、どうかな?」
遊ばれてるわ、アリス。大丈夫よ、アリスが思ってる展開にはなってないから。
結局二人の戯れ合いが再開したので、夏季休暇中にアリスをつつけばいいかと二人そっちのけで再びミルクティーに手をつけた。
戯れ疲れた二人と明日の出発時間を確認をし、それぞれの帰宅を見送ってから部屋に戻る。夕食までまだ時間があるので、二人に邪魔されてできなかった細々した物の荷造りをする。大きい物は大概領地に置いてあるし、ニナが既にし終えてるのよね。いつまでも前世の感覚が抜けない私にとっては、一人でしなくていいからありがたいわ。
当初の予想に反して、乙女ゲーム的展開はなかった。お腹黒目な婚約者さんをゲットし――いや、ゲットされちゃった?のかな・・・・・・。ゲームヒロインは、まさかの従姉。クロエやアメリーという素敵なお姉さま方に可愛がっていただいて、何故か実習後からやたらと騎士科生達や飯盒先生に追い回され――懐かれたのかな。思いの外、楽しく学生生活が送れてると思う。青春って感じ? 中身は、永遠のアラサーだけど。最近は、レティシアの実年齢に引っ張られているかな。
せっかくなので、このまま乙女ゲームは忘れたまま、アリスたちと目一杯学生生活満喫するわ!! カモン!夏休暇!! ビバ!青春! 明日からの領地生活楽しみだわ!
この時、沈み始めた日差しに向かって拳を突き上げている姿を、小休憩用のお茶を淹れにきたニナに見られていたのを知らなかった。ニナは「また始まったか」とでも言いたげな顔のまま素早く茶器をセットし、静かに部屋を出ていった。私がそれに気づいたのは、お茶がすっかり冷めた頃。せっかく温活目的で温かいお茶淹れてもらってたのに! じょ、常温ならまだいいか?
「レティ! 準備できたよー!」
バンッと開いた扉から、勢いよく私にダイブしてきたアリス。抱きとめたけど、首に体重がかかっているせいか、おっ重たい。これでも西公爵家だからマシな方。
「アーリースーさーん。重たい! 苦しい!! 首、キツイ!!」
「あ、ごめん」
パッと離してくれたけど、「やっちゃった! てへ」って顔しないで! めっちゃ可愛いけど! そのまま抱きしめるな!? 後ろのニナもスルーしないで!! ニナも最近アリスの扱いに慣れてきたわね・・・・・・。
「あれ? 彼女も行くのかい?」
そう。この部屋には、もう一人いるんです! 無視しちゃいけない人が!! というか、この人の所為で私の準備は中断してるんだけど・・・・・・。何故いるかって? 臣籍降下後の勉強のために、毎週末西公爵家に来ては公爵家の執務を始めてるんですよ、この人。早くない?
この人が西公爵家で執務を始めるためだけに、私の妃教育は急ピッチに進められ、学院入学前に修了した。殿下が臣籍降下予定なので、妃教育自体が少なかったのもあるかもしれないけど――何故、巻き込まれた? 私が西公爵家に居なくてもできるじゃないの? まあ、早く終わって良かったと言えば、良かった・・・・・・のかな。その分、料理できるし。
殿下を認識した瞬間に「げ!?」っと口から漏れたアリスは、ロボットのようにぎこちない動きで振り返った。可愛いし、面白いっていいなぁ。抱きついたままだけど。
「あわっ、はわわわ!?」
「アリス、言葉になってないよ」
「ななななんで、いっいらっしゃるんですかあぁぁー!?」
「居たら、まずいことでもあるのかい?」
おっと、黒いオーラが見えるのは気のせいかな!? いつも思うけど、ゲームなら攻略対象なのにヒロインと本当に仲良くは無いよね。悪いわけでもなさそうだけど・・・・・・。
「いーえ。強いて言えば、レティシア様とのイチャイチャする時間が減るくらいです!!」
「それは――お互い様じゃないかな?」
本当に、この人たち何やってんだろう・・・・・・。アリスの態度も不敬罪になると思うのに、殿下も殿下でその態度を遊んでる感があるんだよね。仲良いんだか、悪いんだか。
いい笑顔なのに黒い二人は、バチバチと火花が散っているように見えるのは――気のせいということにしておく。放っておけばずっとこのままなのもいつも通りなので、先ほど出来上がった琥珀糖をお茶と一緒にニナに出してもらった。今日の琥珀糖はアールグレイを煮詰めた物なので、水を入れずにミルクで煮出したミルクティーを頼んだ。口に含んだアールグレイの琥珀糖が、ミルクティーと合わさって濃厚なミルクの甘さが引き立つし、後味が柑橘系紅茶であるアールグレイのおかげで爽やかでサラッとしてる。あ、暑くなってはきてるけど、まだまだ風が冷たいからホットミルクティーだよ!
琥珀糖が出てくるや否や、アリスの目は輝くほどにキラキラに変わって、周りに花でも咲かんばかりの可愛らしい笑顔で私の横にサッと座った。
「やったぁー! レティシア様の琥珀糖!」
「そういえば、キラキラして綺麗なお茶菓子ではあるけど・・・・・・素は何だい?」
「これは、水と砂糖に寒天を使っています。寒天は西公爵領特産のテン菜と呼ばれる海藻を凍結や分解等の工程を経て抽出された成分を乾燥させ、食品等に使えるようにしております」
「なるほど。先程見ていた資料にあった海藻類か――面白そうだから、一度加工場を覗いてみるよ。その時はレティ、案内をお願いね」
「・・・・・・えぇ、勿論です」
「今の『間』は何かな?」
「いえ!何でもありません! 是非とも、ご一緒させてください!」
「フフッ。いや、無理にとは言わないよ? レティのことだから、料理の時間が無くなると弾いたんだろう」
「うっ・・・・・・そ、うですけど」
「地図にあった通りなら、確か加工場の近くに市場があったんじゃないかい? 時間があるなら、視察の後に市場で何か料理に使える物を探すのはどうだろう?」
「!? ・・・・・・行きたいです」
「じゃあ、案内よろしくね」
「ちょっと!! 難しい話してると思ったら――何、デートの算段つけてるんですか!? 二人っきりの時に誘ってください!!」
「嗚呼、まだ居たのか」
「居ますよ!? 寧ろ、レティシア様独り占めしますよ!!」
遊んでる殿下と遊ばれてるアリスたちは放っておいて、ミルクティーに手をつける。暑くなってきているからか熱々では無く、かと言って冷たすぎるほど温くも無く、程よく冷めたミルクティーは、クリーミーなミルクの甘さが際立つ。その余韻に浸りながら琥珀糖を口に運ぶと、優しい甘さの中からアールグレイ特有のベルガモットの爽やかな香りが鼻からフワッと抜けていく。美味しいわ――自画自賛だけど。
私の行動もいつも通りなので、ニナが何も言わずに空いたカップにおかわりを淹れてくれる。二人とも良くもまあそんなに沢山、色々言いたいことが出てくるのね・・・・・・凄いわ。
お代わりに手をつけ始めようとした時、ふと先週の花祭りのことを思い出した。確か、アリスって誘ってたよね。
「デートといえば、ベルナール様とのデートはどうしたの?」
「それがね! ベルナール様がね!」
「嗚呼、最近はベルナールに付き纏ってるのか」
「付き纏ってません!」
「じゃあ、何かな?」
「猛アタックしてるところです!!」
「・・・・・・世間では、それを付き纏ってると言わないかい?」
「殿下にご迷惑をかけている訳ではないので、いいじゃないですか!」
「まあ、そうだな。おかげで、愛しの婚約者殿との時間を邪魔されないし」
「な!? 私がベルナール様に会いにいってる間に、レティシア様に手出ししてませんよね!?」
「・・・・・・それは、どうかな?」
遊ばれてるわ、アリス。大丈夫よ、アリスが思ってる展開にはなってないから。
結局二人の戯れ合いが再開したので、夏季休暇中にアリスをつつけばいいかと二人そっちのけで再びミルクティーに手をつけた。
戯れ疲れた二人と明日の出発時間を確認をし、それぞれの帰宅を見送ってから部屋に戻る。夕食までまだ時間があるので、二人に邪魔されてできなかった細々した物の荷造りをする。大きい物は大概領地に置いてあるし、ニナが既にし終えてるのよね。いつまでも前世の感覚が抜けない私にとっては、一人でしなくていいからありがたいわ。
当初の予想に反して、乙女ゲーム的展開はなかった。お腹黒目な婚約者さんをゲットし――いや、ゲットされちゃった?のかな・・・・・・。ゲームヒロインは、まさかの従姉。クロエやアメリーという素敵なお姉さま方に可愛がっていただいて、何故か実習後からやたらと騎士科生達や飯盒先生に追い回され――懐かれたのかな。思いの外、楽しく学生生活が送れてると思う。青春って感じ? 中身は、永遠のアラサーだけど。最近は、レティシアの実年齢に引っ張られているかな。
せっかくなので、このまま乙女ゲームは忘れたまま、アリスたちと目一杯学生生活満喫するわ!! カモン!夏休暇!! ビバ!青春! 明日からの領地生活楽しみだわ!
この時、沈み始めた日差しに向かって拳を突き上げている姿を、小休憩用のお茶を淹れにきたニナに見られていたのを知らなかった。ニナは「また始まったか」とでも言いたげな顔のまま素早く茶器をセットし、静かに部屋を出ていった。私がそれに気づいたのは、お茶がすっかり冷めた頃。せっかく温活目的で温かいお茶淹れてもらってたのに! じょ、常温ならまだいいか?
11
あなたにおすすめの小説
<完結>溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
本編完結済み。
続きのお話を、掲載中です。
続きのお話も、完結しました。
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
悪役令嬢に転生したけど、破滅エンドは王子たちに押し付けました
タマ マコト
ファンタジー
27歳の社畜OL・藤咲真帆は、仕事でも恋でも“都合のいい人”として生きてきた。
ある夜、交通事故に遭った瞬間、心の底から叫んだーー「もう我慢なんてしたくない!」
目を覚ますと、乙女ゲームの“悪役令嬢レティシア”に転生していた。
破滅が約束された物語の中で、彼女は決意する。
今度こそ、泣くのは私じゃない。
破滅は“彼ら”に押し付けて、私の人生を取り戻してみせる。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした
珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。
色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。
バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。
※全4話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる