4 / 19
第一章 悪役令嬢の成り上がり
私、こう見えて顔にはうるさいの
しおりを挟む推しの兄弟カプで興奮してまった私は、我を忘れてアラン王子とカデル王子の二人を無理やり絡めようとして、しくじってしまった。
勝手にカップルというレッテルを貼られたアランは、怒りのあまり私に処刑を言い渡す。
「王族をそのような、いやらしいものにするとは万死に値するっ!」と。
アラン王子の一言で、あれよあれよとたくさんの兵士たちが、舞踏会の会場に入り込んで来た。
そして私の両腕を荒縄で縛り上げ、会場から連れ出される。
転生して数分で、処刑されるの?
まだ何もしてないわ……。
~翌日~
私は宮殿の地下にある、暗い牢屋にぶち込まれた。
処刑方法はギロチンで首から……バッツンらしい。あぁ、考えただけでも怖い。
なんで転生したばかりの私が死刑なのよ?
はぁ、アラン王子のバカッ!
ちょっと絡めたぐらい、良いじゃない。
あなただって私の同人誌を読んだら、沼にずっぽりかもよ。
「でも、オリヴィアも可愛かったな……」
現物もあんなに小さな顔で、目も大きいし。
アイドルより可愛いかも?
大人しい性格がまた良いのよね。
そう言えば、オリヴィアでも同人誌を作ったけ。
相手は確か……。
「おい! ユリ! 一人でぶつぶつとうるさいぞ。お前は大罪を犯した奴なんだから、静かにしていろ」
「チッ……岩みたいな顔した奴に言われたくないのだけど」
「な、なんだと!? 貴様!」
私、こう見えて顔にはうるさいの。
こんなモブ兵士は、素材として失格ね。
そんなことを考えながら、モブ兵士と柵越しに睨めっこをしていると、誰かが地下に降りて来た。
「あの~ お取込み中、失礼します。オリヴィア様から頼まれて、ユリ様にお届けものがあるのですが……」
地下牢に入ってきたのは背の高い女性だった。
黒いメイド服を着ていて、首元から白いフリルのエプロンをかけている。
頭にも同系色のカチューシャ。手にはレースの手袋。
現実世界のコスプレとは違い、本格的なメイドって感じ。
スカートの丈もかなり長い。
その姿を見て、私はピンときた。
「あ、あなたは!? ザリナちゃんっ!」
そう、私は彼女を誰よりも知っている。
だって……もう一つの推しカプだから。
「え? ユリ様は私のような、ただの使用人の名前をご存知なのですか?」
「もちろんよ! あなたはオリヴィアと”姉妹”なんだからっ!」
「はい? 一体なにを仰っているのですか? オリヴィア様と血は繋がっておりませんが……」
「もうザリナちゃんたら……そっちの繋がりじゃなくて、身体の方に決まってるでしょ!」
「?」
3
あなたにおすすめの小説
ヒロイン? 玉の輿? 興味ありませんわ! お嬢様はお仕事がしたい様です。
彩世幻夜
ファンタジー
「働きもせずぐうたら三昧なんてつまんないわ!」
お嬢様はご不満の様です。
海に面した豊かな国。その港から船で一泊二日の距離にある少々大きな離島を領地に持つとある伯爵家。
名前こそ辺境伯だが、両親も現当主の祖父母夫妻も王都から戻って来ない。
使用人と領民しか居ない田舎の島ですくすく育った精霊姫に、『玉の輿』と羨まれる様な縁談が持ち込まれるが……。
王道中の王道の俺様王子様と地元民のイケメンと。そして隠された王子と。
乙女ゲームのヒロインとして生まれながら、その役を拒否するお嬢様が選ぶのは果たして誰だ?
※5/4完結しました。
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました
死に戻りぽっちゃり双子、悪役お姉様を味方につける。
清澄 セイ
ファンタジー
エトワナ公爵家に生を受けたぽっちゃり双子のケイティベルとルシフォードは、八つ歳の離れた姉・リリアンナのことが大嫌い、というよりも怖くて仕方がなかった。悪役令嬢と言われ、両親からも周囲からも愛情をもらえず、彼女は常にひとりぼっち。溢れんばかりの愛情に包まれて育った双子とは、天と地の差があった。
たった十歳でその生を終えることとなった二人は、死の直前リリアンナが自分達を助けようと命を投げ出した瞬間を目にする。
神の気まぐれにより時を逆行した二人は、今度は姉を好きになり協力して三人で生き残ろうと決意する。
悪役令嬢で嫌われ者のリリアンナを人気者にすべく、愛らしいぽっちゃりボディを武器に、二人で力を合わせて暗躍するのだった。
虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました
オオノギ
ファンタジー
【虐殺者《スレイヤー》】の汚名を着せられた王国戦士エリクと、
【才姫《プリンセス》】と帝国内で謳われる公爵令嬢アリア。
互いに理由は違いながらも国から追われた先で出会い、
戦士エリクはアリアの護衛として雇われる事となった。
そして安寧の地を求めて二人で旅を繰り広げる。
暴走気味の前向き美少女アリアに振り回される戦士エリクと、
不器用で愚直なエリクに呆れながらも付き合う元公爵令嬢アリア。
凸凹コンビが織り成し紡ぐ異世界を巡るファンタジー作品です。
ヒロインだと言われましたが、人違いです!
みおな
恋愛
目が覚めたら、そこは乙女ゲームの世界でした。
って、ベタすぎなので勘弁してください。
しかも悪役令嬢にざまあされる運命のヒロインとかって、冗談じゃありません。
私はヒロインでも悪役令嬢でもありません。ですから、関わらないで下さい。
痩せすぎ貧乳令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます
ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。
そして前世の私は…
ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。
とあるお屋敷へ呼ばれて行くと、そこには細い細い風に飛ばされそうなお嬢様がいた。
お嬢様の悩みは…。。。
さぁ、お嬢様。
私のゴッドハンドで世界を変えますよ?
**********************
転生侍女シリーズ第三弾。
『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』
『醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』
の続編です。
続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。
前作も読んでいただけるともっと嬉しいです!
ライバル悪役令嬢に転生したハズがどうしてこうなった!?
だましだまし
ファンタジー
長編サイズだけど文字数的には短編の範囲です。
七歳の誕生日、ロウソクをふうっと吹き消した瞬間私の中に走馬灯が流れた。
え?何これ?私?!
どうやら私、ゲームの中に転生しちゃったっぽい!?
しかも悪役令嬢として出て来た伯爵令嬢じゃないの?
しかし流石伯爵家!使用人にかしずかれ美味しいご馳走に可愛いケーキ…ああ!最高!
ヒロインが出てくるまでまだ時間もあるし令嬢生活を満喫しよう…って毎日過ごしてたら鏡に写るこの巨体はなに!?
悪役とはいえ美少女スチルどこ行った!?
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる