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第三章 巧みな人

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 「ああぁぁ、ンン……ダメッ、ダメぇぇぇ。止めてぇぇ……ンあぁぁ」
 クリトリスに直接当てられた電動マッサージ器が無機質な振動音を響かせている。
「ダメダメダメぇッ、あンッ、あンッ、あンッ……も、もう止めてッ。ンあああ……ダメダメダメッ、ダメぇぇぇぇぇ」
 ローターとは比べものにならない強烈な刺激に、すみれはあっという間にオルガスムスに達した。

 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。両手は拘束テープで足首に固定されて動かないままだ。仰向けだった体勢は、ひっくり返されている。頭をベッドに押し付け、ヒップを高く突き上げる姿勢になっていた。
 拘束された手脚は、電流でも流されたようにピクピク痙攣している。
「すみれ、そんなに気持ちいいのか、これ。これじゃ罰にならないな」
 すっかり気が抜けたように、快感の余韻に浸っていたすみれに、再び電マが当てられた。
「あんッ、あんッ、あんッ、あんッ、く、うあぁぁ……ダメ、ダメぇぇ」
 一度火を着けられた身体は、すぐにまた頂上へといざなわれる。
「ンああぁぁ……こんな、こ、壊れちゃうぅ。ああ……あんッ、ンンああ」
 長門はニヤニヤしながらスッと電マを離した。
「……ンン、あ、あ、あン……」
 寸前で梯子を外されたすみれの口から、安堵と不満とが入り交じった媚声が漏れた。
「なんだ、もっとして欲しかったのか」
 見透かしたように長門は畳みかける。
「気持ち良くなりたいんだろ、すみれ。だったら、もっとして下さいってお願いしてみろ」
「あああ……お、お願い、します……も、もっと、して下さい」
「電マをすみれのクリトリスに押し付けて下さい、さあ」
「うぅぅ……で、電マを、すみれのク、クリトリスに、押し付けて下さい……」
 最後まで言い終わる前に、振動を最強にした淫具が花芯にグッと当てられた。
「はぁッ、ダメダメダメぇぇ……ああぁぁ……強いッ、強いのッ……ダメになっちゃうッ。うぅぅ、もうダメになっちゃ、ンンあぁぁ…」
 顔をベッドに押し付け、すみれは涙を流して絶叫した。

 長門は電マを強くなで付け、剥き出しの花芯を責め立てる。
「そんな気持ちいいのか、すみれ」
「はンッ、う、う、気持ちいいですッ。ンああぁぁ、いい、気持ちいいッ、ダ、メぇぇ」
 すみれの耳元で長門は催眠術でもかけるようにささやく。
「気持ちいい時は、ダメじゃなくてイクって言うんだよ。さあ、言ってごらん」
 電マがグリグリと強く押し当てられた。
「ンああぁ……ダ、ダメぇぇぇ……あぁ、イクぅぅ……イク、イク、イクぅぅ」
 あと少し、というところで不意に電マが外された。
「はあぁ……ど、どうして。どうして外すの……意地悪しないでぇぇ。うぅぅ」
 強烈な振動が、再び花芯を直撃する。
「うあぁぁぁ……いいッ、気持ちいいッ あんッ、あんッ、あッ イクッ、イクッ、イ……あぁぁぁ」

 長門はどうしてもすみれをイカさない。
 とどめを刺さないように、電マはサッと逃げていく。イキそうになるとはぐらかされる。地獄のようなループが延々続くと、すみれはついに絶叫した。
「もぉぉぉ……焦らさないでッ。こんなのイヤッ。どうしてイカせてくれないのッ! も、もうおかしくなっちゃうぅぅ」
「気持ち良くなりたかったら、おねだりするんだ、すみれ。イカせてくださいって」
 耳元で悪魔がまたささやいた。
「はぁ、はぁ、はぁ……イカせて、イカせて下さい」
「誰をイカせればいいんだ」
「す、すみれを、イカせて、く、下さい。お願いします」
「いやらしいすみれを、だろ」
 内ももから恥丘を舐めるように振動が当てられる。
 だが、決して急所には近づかない。
「ンあぁぁ……もう意地悪、意地悪しないで……」
 今度は高く突き上がったヒップから覗くアナルを刺激された。
「ヒィィィィ……イヤッ、そんなところ、しないで……ダメぇぇぇ。そこはやめてッ」
 言葉とは裏腹に、身体が蕩けるような妖しい悪寒が駆け抜けていく。
 生まれて初めて菊穴を愛撫されたすみれのうろたえぶりに、長門は笑いが止まらなかった。
 ククク、やっぱりここは手つかずか。こっちのヴァージンはそのうちいただくよ……。

「さあ、もう一度キチンと言ってごらん」
「……い、いやらしい、すみれをイカせてください、お願いします……うぅぅ」
「柊泉に通ってる普通の女子大生は、そんな恥ずかしいおねだりしないぞ。すみれ、お前、ホントに淫乱な女だな」
「イヤぁぁぁぁ……だって、だって言わないと、ねぇぇ……お願い、お願いします」
 アナルをほぐしていた淫具が、ようやくクリトリスに戻ってきた。
「キチンと言えたご褒美だ。すみれ、気持ち良かったらイッちゃっていいんだぞ」
「あああぁぁぁぁ……イクッ、イクッ、イッちゃうッ! ぐッ、もうイッちゃうッ! いい……ンあぁぁぁ……あンッ、イクぅッ、イクイクイクイクッ、イックぅぅぅぅ」
 シャーーー。
 勢いよく吹き出す体液でシーツはまたビショビショに濡れていく。
 立て続けに何度も昇天させられたすみれは、半開きの口からよだれを垂れ流しながら気を失っていた。
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