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06:とにかく燃やしたい竜王様
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後半記憶が切れているけれど、とりあえず結婚したらしい僕は、本来の目的を果たしたいと思っているのだが……。
「ねぇ、ティラノたん、また、したいな。沢山沢山したいな」
「だめです。大体、僕のお願いが全く叶っていません」
あの日から、ヨグ様は僕を膝の上にのせながら適度に尻を撫でたり、首筋のにおいを嗅いだりしながら性行為を要求してくる。しかし、竜王とかそもそも竜だからか知らないがあんなに1回の行為が長いとしたら、容易に合意はできないし、アレだってナイアさんが止めたので止まったが、止めなければ下手したらまだしていた可能性すらある。
それというのもナイアさん曰く、
『ヨグ様はこの世界が始まった日からずっと番様をお待ちしており、性行為を我慢されておりました。元々竜は精力旺盛で、適度な発散が必要なのを「いつか現れる最愛のために我慢する」とか言って教育としてのもの以外全て拒んでいたので、完全に爆発した形ですね。結果、まるで性行為を覚えたての若い男性のように寝ても覚めても番様と交わりたいと思うくらいには拗らせていらっしゃいます。まぁ、3日3晩くらいなら竜あるあるでは通常の範囲内ですが、あの感じだとほっといたら平気で1年は引きこもって明け暮れるくらいの空気感でしたので止めました。そんなことしたら、人間世界から来た番様が完全に狂いかねないので……』
ととても恐ろしいことを笑顔でいっていた。
1年単位で1回の性行為をされると僕の身は無理やり持たされるので、完全に精神がおかしくなると思う。それだけは、絶対にない。
こんな絶倫変態竜王と結婚という契約をしても叶えたい願いも1ミリも叶っていないので、まずそちらを片してからその問題とは向き合いたい。
「つまり、ヨグ様と結婚したので、世界を滅ぼす計画を立てたいのですが……」
「任せておくれ、ティラノたん。この愚かな世界を紅蓮の業火で焼き尽くしてあげよう、全てが灰と化して……」
「却下です。僕のしたい復讐は一気にバーンとかじゃないです」
「ではじわじわ、ゆっくり弱火で焼く感じかな??大丈夫火力の調整はお手のものだから……」
何故か、世界を焼きたいらしいが僕は勿論焼いてほしい等とは思っていない。なんなら世界とかいったが、滅ぼしたいのは ベテルギウス王国だけで結構だ。
「炎で燃やすのから離れてください。ヨグ様、僕はもっと僕が受けた屈辱をはらしたいのです」
「ティラノたんが受けた屈辱的には世界を100回程度燃やしても晴れないと思うので、一応燃やした後、元に戻して繰り返し燃やせるプランを考えていたのだけれど……」
「なんですか、その覚めない悪夢みたいなプラン。ある意味覚めない悪夢は与えたいですがそれは僕に悪いことをしたベテルギウス王国の人間にだけ行いたい行為です」
「なるほど、ベテルギウス王国だけ何度も焼けばいいのだね。任せてほしい。愛する美しい僕の奧さんのティラノたんのためならこれから毎日ベテルギウス王国を焼こう」
「だから焼くから離れてください。もっと精神的に復讐したいのです」
「精神??壊せばいいのかい??それなら無限に嬲り殺しにされる悪夢を見せながら燃やそうか??」
今日一番の笑顔で竜王様が言った。その笑顔にものすごい深淵を見た気がして悪寒がした。
ただ、なぜかヨグ様は、最終的に燃やしたいらしいが僕は一度たりとも燃やしたいとはいっていない。大体燃やした場合、大切な母上との思い出の品もまだ取り返していないから燃えてしまうのでだめだ。
「いや、燃やすから何度も言いますが一旦離れてください。後、復讐方法は僕が決めるのでヨグ様はそれに力を貸してくだされば良いですし、今の大きな僕なら僕だとバレないのである程度自分の手で行いたいと思っていますが……」
「くんかくんか、はぁはぁ。ティラノたんは本当に良いかおりだな。はぁ、先っちょだけでいいから、たった7日間で構わないからだめかな??」
「……真面目に話を聞いてください。聞かないなら永遠にしませんよ」
冷たい目で睨むが、変態がキュンとした表情を浮かべた。そうだった、睨むのは喜ばせるだけだった。
「いいな、その目。うん。早くティラノたんとのラブラブライフを送るべく、サクサクウェルダンしよう」
明らかに燃やしそうなことを言っているけれど、それを無視して僕は復讐をはじめることにした。
「ねぇ、ティラノたん、また、したいな。沢山沢山したいな」
「だめです。大体、僕のお願いが全く叶っていません」
あの日から、ヨグ様は僕を膝の上にのせながら適度に尻を撫でたり、首筋のにおいを嗅いだりしながら性行為を要求してくる。しかし、竜王とかそもそも竜だからか知らないがあんなに1回の行為が長いとしたら、容易に合意はできないし、アレだってナイアさんが止めたので止まったが、止めなければ下手したらまだしていた可能性すらある。
それというのもナイアさん曰く、
『ヨグ様はこの世界が始まった日からずっと番様をお待ちしており、性行為を我慢されておりました。元々竜は精力旺盛で、適度な発散が必要なのを「いつか現れる最愛のために我慢する」とか言って教育としてのもの以外全て拒んでいたので、完全に爆発した形ですね。結果、まるで性行為を覚えたての若い男性のように寝ても覚めても番様と交わりたいと思うくらいには拗らせていらっしゃいます。まぁ、3日3晩くらいなら竜あるあるでは通常の範囲内ですが、あの感じだとほっといたら平気で1年は引きこもって明け暮れるくらいの空気感でしたので止めました。そんなことしたら、人間世界から来た番様が完全に狂いかねないので……』
ととても恐ろしいことを笑顔でいっていた。
1年単位で1回の性行為をされると僕の身は無理やり持たされるので、完全に精神がおかしくなると思う。それだけは、絶対にない。
こんな絶倫変態竜王と結婚という契約をしても叶えたい願いも1ミリも叶っていないので、まずそちらを片してからその問題とは向き合いたい。
「つまり、ヨグ様と結婚したので、世界を滅ぼす計画を立てたいのですが……」
「任せておくれ、ティラノたん。この愚かな世界を紅蓮の業火で焼き尽くしてあげよう、全てが灰と化して……」
「却下です。僕のしたい復讐は一気にバーンとかじゃないです」
「ではじわじわ、ゆっくり弱火で焼く感じかな??大丈夫火力の調整はお手のものだから……」
何故か、世界を焼きたいらしいが僕は勿論焼いてほしい等とは思っていない。なんなら世界とかいったが、滅ぼしたいのは ベテルギウス王国だけで結構だ。
「炎で燃やすのから離れてください。ヨグ様、僕はもっと僕が受けた屈辱をはらしたいのです」
「ティラノたんが受けた屈辱的には世界を100回程度燃やしても晴れないと思うので、一応燃やした後、元に戻して繰り返し燃やせるプランを考えていたのだけれど……」
「なんですか、その覚めない悪夢みたいなプラン。ある意味覚めない悪夢は与えたいですがそれは僕に悪いことをしたベテルギウス王国の人間にだけ行いたい行為です」
「なるほど、ベテルギウス王国だけ何度も焼けばいいのだね。任せてほしい。愛する美しい僕の奧さんのティラノたんのためならこれから毎日ベテルギウス王国を焼こう」
「だから焼くから離れてください。もっと精神的に復讐したいのです」
「精神??壊せばいいのかい??それなら無限に嬲り殺しにされる悪夢を見せながら燃やそうか??」
今日一番の笑顔で竜王様が言った。その笑顔にものすごい深淵を見た気がして悪寒がした。
ただ、なぜかヨグ様は、最終的に燃やしたいらしいが僕は一度たりとも燃やしたいとはいっていない。大体燃やした場合、大切な母上との思い出の品もまだ取り返していないから燃えてしまうのでだめだ。
「いや、燃やすから何度も言いますが一旦離れてください。後、復讐方法は僕が決めるのでヨグ様はそれに力を貸してくだされば良いですし、今の大きな僕なら僕だとバレないのである程度自分の手で行いたいと思っていますが……」
「くんかくんか、はぁはぁ。ティラノたんは本当に良いかおりだな。はぁ、先っちょだけでいいから、たった7日間で構わないからだめかな??」
「……真面目に話を聞いてください。聞かないなら永遠にしませんよ」
冷たい目で睨むが、変態がキュンとした表情を浮かべた。そうだった、睨むのは喜ばせるだけだった。
「いいな、その目。うん。早くティラノたんとのラブラブライフを送るべく、サクサクウェルダンしよう」
明らかに燃やしそうなことを言っているけれど、それを無視して僕は復讐をはじめることにした。
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