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22:ものすごく念入りに消毒してから本を開くピヨちゃん
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物凄く嫌な顔で僕はそれをハンカチ越しに受け取る。その様子を物凄く幸せそうに眺めている変態。
「はぁはぁ。ティラノたんも良いけど、小さくって可愛いけど氷のような眼差しで嫌悪感を隠さないピヨちゃんもやっぱり好きだな。ああ、ひとりでふたつ美味しいとか、僕の奧さんは最高すぎる」
「ナイアさん、消毒ありますか??これを除菌、殺菌、滅菌したいです。後次いでにあの汚物のような人も同じように浄化したい」
「本を除菌、殺菌、滅菌するにはこちらがよろしいかと、ただ、竜神に効くものではありませんので悪しからずご留意ください」
チッと思わず舌打ちしながら、僕はナイアさんが準備してくれたガスマスクと防護服を身に纏い、タンクのようなものを背負い、噴射口を本に向けて思い切り発射した。
あたりが白い清潔な物質に満たされていく。その感覚は実に気持ちが良かった。
「いいね。はぁはぁ。その嫌悪感にまみれた顔。もっと僕を軽蔑してくれ。なんなら「このトカゲ野郎」等と罵ってくれても良いのだよ」
「……竜神を罵る場合、「トカゲ野郎」が有効なのですね。いらない知識をありがとうございます。どうせなら、ヨグ様も消毒してよいですか??」
「えっ、消毒プレイ??すごく斬新だ。世界のはじまりの日から生きているから大半の背徳的なことはしてきた自信があったけど、久々にはじめてのことでワクワクしてしまうよ、さぁ、いつでもおいで。全て受け止めてみせるよ」
すごい嬉しそうに両手を広げてこちらを見て来るので、やる気が削がれた僕はそのまま消毒液の入ったタンクを置いて、ガスマスクと防護服も外した。
「では、とりあえず本の内容を確認します」
「ピヨちゃんの唐突な放置プレイ良いね。その気まぐれな女王様な感じすごい好き。ああ、後で久々にエッチなことするのが楽しみで……」
「ちょっとで良いんで黙ってください」
変態が邪魔をするので一旦制して、僕は本を開いた。しかし、予想外の事態が発生することになった。
「……読めないですね」
本に書かれている文字は全く見たことのないもので、1文字も読めない。
「ああ、やっぱりね」
ヨグ様がいつの間にか僕を後ろから抱きしめて腕の中に閉じ込めるようにしながら言った。
「ヨグ様は読めますか??」
「いや、まったく。この世界でこの文字を読めるとしたらそれは異世界から来た転生者くらいだろうね」
そう説明されて、ものすごく表情が歪んだ。それではこのまま読むことができず意味がない。しかし、ヨグ様は慌てる様子もなくこう続けた。
「けれど、ナイアの番なら読めるだろう??」
「やはりそうなりましたか。ええ。彼女なら読めますが……」
今までのほんのり嫌な笑顔ではなくものすごくナイアさんが綺麗に笑った。
「彼女をこの件に巻き込むつもりはありませんので、私は協力いたしかねます」
完全な拒絶。綺麗すぎる顔が何を言おうが頷かないと強い意思を表明していた。
「……母上や正妃のような転生者を探す必要があるのか……」
僕が呟くと、ヨグ様が僕の首筋に鼻をつけて、明らかに匂いを嗅ぎながらこんなことを言った。
「それについては、そこまで難しくないよ。でも……」
「あの……」
「転生者と関わるのは割と危険なんだよね。ましてやピヨちゃんに好意的な人間ばかりとは思えないし……」
「あの……」
「後、数がすごく少ないという問題点もあるかな」
「あの、僕の尻を揉みながら真面目な話をするのはやめてもらえますか??」
凄く真面目な話を、尻を揉まれて、首筋の匂いを嗅がれながらされる僕の身にもなってほしい。
「どうして、ピヨちゃん。僕はね、ピヨちゃんのために異世界に行っててその間、必死にピヨちゃんのことを、具体的にはその蔑むような眼差しを思い出しながら頑張って、目的を達成して帰ってきたんだよ??奧さんのピヨちゃんに旦那さんの僕は少しくらい甘えてもいいよね??」
「甘えるのと尻を揉みしだきながら、首筋の匂いを嗅ぐのは別ではありませんか。ほら……」
後ろから抱き着いているヨグ様を引きはがして、正面から抱きしめる。そして、軽くキスをした。唇が離れた時、びっくりしているヨグ様を見て少し胸がスッとする。
「こういう感じで真正面からなら受け入れます。ただし、ちゃんと綺麗に体をしてからです。今日は特別サービスしましたが……」
「ピヨちゃん!!!男前すぎる。うちの奧さんすごいカッコイイ。僕奪われちゃったよ!!」
「はぁはぁ。ティラノたんも良いけど、小さくって可愛いけど氷のような眼差しで嫌悪感を隠さないピヨちゃんもやっぱり好きだな。ああ、ひとりでふたつ美味しいとか、僕の奧さんは最高すぎる」
「ナイアさん、消毒ありますか??これを除菌、殺菌、滅菌したいです。後次いでにあの汚物のような人も同じように浄化したい」
「本を除菌、殺菌、滅菌するにはこちらがよろしいかと、ただ、竜神に効くものではありませんので悪しからずご留意ください」
チッと思わず舌打ちしながら、僕はナイアさんが準備してくれたガスマスクと防護服を身に纏い、タンクのようなものを背負い、噴射口を本に向けて思い切り発射した。
あたりが白い清潔な物質に満たされていく。その感覚は実に気持ちが良かった。
「いいね。はぁはぁ。その嫌悪感にまみれた顔。もっと僕を軽蔑してくれ。なんなら「このトカゲ野郎」等と罵ってくれても良いのだよ」
「……竜神を罵る場合、「トカゲ野郎」が有効なのですね。いらない知識をありがとうございます。どうせなら、ヨグ様も消毒してよいですか??」
「えっ、消毒プレイ??すごく斬新だ。世界のはじまりの日から生きているから大半の背徳的なことはしてきた自信があったけど、久々にはじめてのことでワクワクしてしまうよ、さぁ、いつでもおいで。全て受け止めてみせるよ」
すごい嬉しそうに両手を広げてこちらを見て来るので、やる気が削がれた僕はそのまま消毒液の入ったタンクを置いて、ガスマスクと防護服も外した。
「では、とりあえず本の内容を確認します」
「ピヨちゃんの唐突な放置プレイ良いね。その気まぐれな女王様な感じすごい好き。ああ、後で久々にエッチなことするのが楽しみで……」
「ちょっとで良いんで黙ってください」
変態が邪魔をするので一旦制して、僕は本を開いた。しかし、予想外の事態が発生することになった。
「……読めないですね」
本に書かれている文字は全く見たことのないもので、1文字も読めない。
「ああ、やっぱりね」
ヨグ様がいつの間にか僕を後ろから抱きしめて腕の中に閉じ込めるようにしながら言った。
「ヨグ様は読めますか??」
「いや、まったく。この世界でこの文字を読めるとしたらそれは異世界から来た転生者くらいだろうね」
そう説明されて、ものすごく表情が歪んだ。それではこのまま読むことができず意味がない。しかし、ヨグ様は慌てる様子もなくこう続けた。
「けれど、ナイアの番なら読めるだろう??」
「やはりそうなりましたか。ええ。彼女なら読めますが……」
今までのほんのり嫌な笑顔ではなくものすごくナイアさんが綺麗に笑った。
「彼女をこの件に巻き込むつもりはありませんので、私は協力いたしかねます」
完全な拒絶。綺麗すぎる顔が何を言おうが頷かないと強い意思を表明していた。
「……母上や正妃のような転生者を探す必要があるのか……」
僕が呟くと、ヨグ様が僕の首筋に鼻をつけて、明らかに匂いを嗅ぎながらこんなことを言った。
「それについては、そこまで難しくないよ。でも……」
「あの……」
「転生者と関わるのは割と危険なんだよね。ましてやピヨちゃんに好意的な人間ばかりとは思えないし……」
「あの……」
「後、数がすごく少ないという問題点もあるかな」
「あの、僕の尻を揉みながら真面目な話をするのはやめてもらえますか??」
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