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閑話:クレマチスの計画(???視点)

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「大丈夫、必ずうまくいくはずだ」

何故なら、この世界は俺が居た世界では小説だったからだ。その小説のタイトルは「可愛いひよこの王子様は竜王様に溺愛されています」というタイトルのBL小説、通称「ピヨ竜」シリーズだ。元々通常の恋愛小説のスピンオフ作品だったらしいが最終的に元の小説より人気になったシリーズだ。

俺は前世、腐男子だった。そして、小さな男の子がおっきいお兄さんにいけないことをされるのを見るのが大好きな性癖でその手の作品は見つけ次第買いあさった。

その中でも、「ピヨ竜」シリーズの受けであり、天使のように可愛らしい合法ショタのルキオ王子ことピヨちゃんが好きで好きで好きすぎて、グッズを買いあさったり、作者さんへピヨちゃんへの熱いリビドーを送りまくったり、自作のピヨちゃんの抱き枕(非売品)を制作してそれを毎晩抱きしめて眠るくらいに、ピヨちゃんを愛していた。

だから、目が覚めて自身が「ピヨ竜」の世界に生まれ変わったと知った時はもう、嬉しくて仕方なかった。しかも割と最愛のピヨちゃんの側に居れるキャラだったので、それはもう可愛くって健気でずっと匂いを嗅ぎたくなるような甘酸っぱい果実のような香りのするピヨちゃんの匂いをこっそりくんかくんかしていたし、何度も腕に抱きしめた。

本当は、なんとかピヨちゃんと相思相愛になり、竜王様でなく俺と結ばれる未来を作りたかったが、残念なことにこの世界は強制力が強くって、ピヨちゃんを手に入れることができなかった。悔しすぎて涙が止まらなかったのを覚えている。

あの可愛いお口に自分のをいれたり、自身のモノを可愛いピヨちゃんの小さなおしりの穴に先っぽだけでも入れてよがらせたかったし、毎日あの可愛いもちもちした肌をきれいに俺の手で洗ってあげて、エッチな触り方で感じさせて劣情を必死に隠している姿が見たいなどと思っていたのに、残念ながら現在最愛のピヨちゃんは竜王様の腕の中にいる。

(ああ、強制力なんて嫌いだ。大体、可愛い可愛いピヨちゃんを生贄の儀式から救えなかったのも本当に……)

ピヨちゃんが竜王様のものになる原因である、生贄の儀式からピヨちゃんを救いたかったのに、その日俺はあの場所に行くことが強制力のせいでできなかった。尊いピヨちゃんの全裸を晒されたなんて考えただけで許せない。

ピヨちゃんは幼気な合法ショタだ。あの穢れない体(少し、ピヨちゃんが油断して寝ているときとかにこっそり舐めたことはあるけれど)になんてことをと怒りが爆発して、あの後、なんとか国に帰った俺はピヨちゃんを取り戻したくて本の内容を思い出していた。

「……そう言えば、もうそろそろ、ピヨちゃんは俺の前世の世界の本を手に入れたかもしれない」

だとしたら、俺がピヨちゃんにその本を読んであげて、手助けをすれば、元々好感度も高いし行けるかもしれない。

「ははは、よし、ピヨちゃん、いや、待っていてください。必ず俺は愛する貴方を取り返す」
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