【第1部終了】断罪されて廃嫡された元王子に転生した僕は救国の英雄の叔父に監禁されえげつない目にあうようです

ひよこ麺

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39.言葉にできない

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「あ、そのマクスおじたん、えっと……僕の可愛いもふもふの癒しである、おじたんが遣わせてくれた天才の素晴らしい鳩を知りませんか?」

そう聞いた僕にものすごく叔父様は良い笑顔をした。この笑顔は単純に僕が大好きだよっていうものというより悪戯を大成功させた少年のような表情に見えるのだけれど……。

「なんだいルークたん。マックスたんだよ」

「いやいや、マクスおじたんふざけるのはやめてくださいって……なんで鳩に付けた名前をおじたんが知って……」

ここである可能性に気付いて僕は完全に固まる。いや、うん。そんなことあるはずない。流石にチートな叔父様でも動物に変身できるとかあるわけないと言い聞かせたが、追い打ちがかかる。

「もうルークたんは僕に赤ちゃん言葉で話しかけてくれないのかい?癒されると言いながら体を激しく求めてくれないのかい?そして僕への本当の想いを相談して……」

「ぎゃあああ!!!やめて、やめてください!!!」

恥ずかしい、穴があったら入りたいってこういう時に使うんだね。つまりマックスたんは叔父様が擬態していた姿ってことじゃん、あの可愛いマックスたんが叔父様……。

完全にパニックに陥ってとっても正気でいられない。今までで一番正気度がごっそり持っていかれた。そして、完全に発狂状態に陥った。

だって、マックスたんを僕は可愛い鳩さんだと思ってものすごく恥ずかしいこと沢山した。

なんなら叔父様は指摘していないけど、匂いをくんかくんかしたりもした。そうだよ!マックスたんの匂い叔父様と同じホワイトムスクっぽかったんだよ。

いくらなんでも鳥類からそんな匂いする訳ない、いやアキクサインコはバラの体臭って聞いたことがあるから、鳥類から良い匂いだってするかもしれない、完全に現実逃避だ。

正直、奇行の数々は叔父様もどっこいどっこいだし、良しとしていや良くはないんだが。それよりも問題は叔父様への気持ちをマックスたんに話してしまったことだよ。

『叔父様と繋がりたいって思ってしまって』

『どんどん心の中を叔父様が占めていって……どうしようマックスたん、僕は叔父様のこと好きなのかな』

あああああああああああああああああ、過去の自分の恥ずかしい発言を思い出したら、その場でもんどり打って倒れそう、いや倒れた後さらにその行動を複数回繰り返すしてしまうくらい恥ずかしい。

これが愧死きしってヤツだよね。意味は「恥ずかしさの余り死ぬこと。また、死ぬほど恥ずかしく思うこと」らしい。

前世で国語辞書で意味を確認しないで、漢字だけ見て字面がカッコイイなって思って愧死騎士きしきしとかいうHNを名乗って黒歴史生成していたら、ある日姉に「愧死騎士きしきしとか恥ずかしさで死ぬ騎士なんwwクソ雑魚でワロス」とか言われたんだよな。あの時も恥ずかしさで文字通り死にそうになった。

とりあえず、叔父様の顔を直視できない。

そんな僕の頭を優しく叔父様は抱き寄せる。そして耳元でそれは甘い甘いベルベットボイスで、

「ルークからあんなに熱烈な告白を聞いて我慢が効かなった。すぐ抱きしめたくなってしまった。本当は僕に処女を捧げる確約を手に入れて、合言葉を言った瞬間に連れて帰る予定だったのだけれど、正直もう限界だ」

と囁かれて、僕は顔面から火柱が出るんじゃないかというほど真っ赤になった。顔が熱すぎる。

その様子を叔父様は蕩けるような笑顔を浮かべながら眺めている。

「いやいや、で、でも兄上にバレたらまずくないですか?」

「何故まずい?ルークを勝手に拉致したのはレイズだよ。レイズも私の可愛い甥っ子ではあるからあまり手荒マネはしないつもりだが、これ以上、最愛のルークをここに置いておくつもりもない」

「最愛……」

今まで僕は叔父様に何万回、何億回、何ならそれ以上の単位でその単語を言われていたはずだ。

それなのに今はその言葉が、恥ずかしくって思わず叔父様の厚い胸板をトントン叩いてしまう。もちろん叔父様はニコニコしているだけで全くダメージは入らない。それどころか、「本当にルークは可愛い」「世界一ルークが大好きだよ」等というもう砂糖を煮詰めてさらに砂糖を加えて最後に砂糖を入れたものくらい甘い。結論ただの砂糖マシマシくらい甘かった。

「さぁ、ルーク。一度僕らの家に帰ろうね」

「……はい」

そうやっと答えて、僕は真っ赤に火照った顔を見られたくなくって、叔父様の胸板に顔を埋めた。

そして大切なことに気づいた。

「そういえば、マクスおじたん。あの服は……」

叔父様は全裸のままだ。このまま外に出たらいくら救国の英雄でとんでもない美形、神が作り上げた最も美しい人であろうが公然わいせつで捕まるかもしれない。

公然わいせつで捕まる叔父様の腕の中にいる僕とか、めちゃんこ恥ずかしい。社会的な死という意味で恥ずかしい。間違いなく愧死きしする。この世界にそんな法律あるかはしらんけど。

「一瞬で戻るから問題ないだろう」

「えっ?」

僕が疑問を口にする前に、文字通り一瞬で叔父様はテレポートして元の屋敷についた。チートだとは知っていたけど、叔父様は人知を完全に超えているという理解をした瞬間だった。
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