【第1部終了】断罪されて廃嫡された元王子に転生した僕は救国の英雄の叔父に監禁されえげつない目にあうようです

ひよこ麺

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69.この話は全裸の洗礼を定期的に受けるらしい

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唇を離した。名残惜しい気持ちを抱きながら。けれど目は閉じたままでその胸の上に頭を預けた。

突然の眩い光は優しくあたたかくて、なんだか叔父様の魂のようなそんな気がした。どうしてそんなことを思ったのか自分にも分からない。

「……マクスおじたん」

そう自然に名前を呼んだ時……僕の頭を誰かが撫でた。それはとてもあたたかい手だった。

「ルーク、どうして泣いているんだい?」

聞き間違えるはずのないその声。目を開くと先ほどまで確かに閉じていた目が開いて、美しいサファイアの色をした眼差しと目が遭う。

優しく蕩けるような笑顔で微笑むその人を、僕は誰よりも知っている。

「おじたん、よかった、生きててよかった」

そう言ってその体に抱き着けば優しく背中に手をまわされて、強く抱きしめられた。例えばこれが夢でも覚めないでほしい。

強く強くその体にしがみつきながらそう願う。

「ルーク、心配させて本当にすまなかった」

「おじたんが、いなくなったら、僕は生きていけないです」

「そんなに熱烈にルークに想ってもらえるなんてこれは夢かな?」

しばらく、しゃくり上げて泣いていた僕の背を叔父様が撫でてくれた。そのあたたかい手にトントンと背中を叩かれるとなんだか小さな子供に戻ったようで恥ずかしいけど安心する。

そんな時、フッと先ほどから視線を感じることに気付いた。折角会えたのに叔父様がまた殺されたらたまらない。そう思い急いでそちらを見て僕は絶句する。

「兄上……あの、えっ??」

そこには何故か先ほどまでいなかった兄上がいたが、様子がおかしい。その瞳の片方がいつも見ていた美しい青ではなく、血のように赤い色になっている。そして何故か全裸で立っていた。

「ルーク、叔父上……よかった」

兄上の瞳に涙が浮かんでいる。思えば兄上が泣いているところなんてはじめてみたかも。

「レイズもありがとう。ただ、僕のせいでもあるのだけれど王太子が全裸は色々まずいな」

「えっ?あああ」

いつも冷静な兄上が叫ぶ。

いままで自分が全裸であることに気付いていなかったようだ。急いで手で下を隠した。

よくわからないけどいきなり全裸になるパターンこの作品ではあるあるだからね。後、定期的に人間の尊厳を失わないで済むかチャレンジもあるある。兄上もついにその洗礼を受けたのかなどどうでも良いことを考えていた。

「ルーク殿下、お助けにまいり……レイズ王太子殿下?」

ジャックがまるで見てはいけないものでも見たように焦っている。そして急いで自身のマントを兄上に差し出した。

「その、レイズ王太子殿下、このようなもので申し訳ございませんが、よろしければお使いください」

「ああ、すまない」

恥ずかしそうにそれを受けとり、身にまとう兄上。

(耳まで赤くなっていてちょっと可愛らしいというか色っぽい。綺麗な人はやはり色気があるんだよな)

「ルーク、レイズの全裸ばかりみていないでこちらを向いておくれ」

そう言って、嫉妬した叔父様に抱き上げられた。その場所が定位置のようで落ち着く。

ただ、ずっと気になっていたことがあったので叔父様に質問した。

「あの、おじたん。その胸から血が出てませんか?」

「ああ、もう傷はふさがったけれど、さっきしまってね」

なんだろう、確かに死んで蘇生したけれど叔父様の死んだに関する部分がすごく軽く感じる。

「そうです、おじたんが死んでしまって。僕は悲しくって……」

「安心して欲しいルーク。僕は12の試練を乗り越えた功績により神に11回まで生き返る加護を貰っている」

(あああ、叔父様のチートは生死にまで影響するのか!?って11回なら死ねるって、えっ、ヘラクレ〇かよ!!)

「ただ、今回はその残機ではなく、このペンダントが僕を生き返らせてくれたようだけれど……」

そう言って、僕の首にいつの間にか戻されたペンダントを見つめて、その後に叔父様は少し悲し気に兄上を見つめた。

「レイズ、君は僕の命のためにその瞳を代償にしたのだね……」

先ほど、兄上の片方の目が赤く変化していたことに気付いていたけれど、全裸に気をとられて危なく流すところだった。しかもそれが叔父様の命のために払った代償だったなんて……。

「兄上……」

「ルーク泣かないで。ルークが笑うために私はこの目を代償にしたことに後悔はないよ」

そう優しく微笑んだ兄上は、あの日の狂気に満ちた兄上ではなく僕の大好きな優しい兄上に見えた。まるで憑き物が落ちたような穏やかな笑顔だった。

「あの、恐れながらお伺いしたいのですが……」

ジャックがおずおずと僕らに話しかけた。

「どうしたの、ジャック?」

「……その黒猫を見たのですがこちらにきておりませんか?」

ジャックの言葉に僕は大切なことを思い出す。

「レイたーん!!!!まずい、レイたんが居ない!!僕の天才かわいいめろきゅん猫様のレイたんはどこ行った!!」

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