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20.黒薔薇の咲くころに……(視点:ウィリアム)
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そうと決まれば保留にしていた計画を進めることにした。
僕は父に会いに行った。そしてずっと欲しかったある館の鍵を貰いたいと願った。しかし何を勘違いしたのか父はその館にサラサを入れたがっていると思ったようだ。
だから、クレアとの婚約の話をした。すると案外あっさり父はアイビーの鍵をよこしてくれた。
元々はクレアをベラトリクスと交換するつもりだったのだが、クレアがベラトリクスにした許せない行いもあり計画を変更することにしたのだ。
-クレアをベラトリクスに見せかけて殺せばいい。
そのために先にクレアをアイビーの館へ入れる必要があった。クレアが養子として入った伯爵家は元々母の実家に逆らえない家庭だった。それもあり、僕とクレアが婚約すると聞いた時それに逆らうことも当然できず、花嫁修業のため、アイビーの館へ彼女を引き取ると告げた時もあっさり引き渡された。
元々、実の娘ではないが、粗雑にも扱えない客のような存在だったクレア。虐待はされていないが腫物のように扱われていた彼女も被害者で本来なら救済されるべきだったのかもしれない。
しかし、結局僕にはベラトリクスが幸せであれば他の不幸などはどうでもいいと思ってしまうような邪悪さがあったのだ。とても傲慢で醜い性格まさに呪われた男だ。それでももうベラトリクスとの幸せ以外を考えることを僕は拒否していた。もう後戻りはできなかった。
クレアをいれるために一度アイビーの館を訪れた。北の離宮ことアイビーの館。始祖であるエドモンド様が「聖女」を閉じ込めていたと言われる館。
幼い日に一度訪れた時、僕の中で妙な懐かしさを覚えた場所でもある。何よりこの館の別名がアイビーであることが僕にはとても印象的だった。
アイビーの花言葉は「永遠の愛」。
その館に久しぶりに踏み入れた時、異変が起きた。頭の中に映像が見えたのだ。
映像の中で僕に似た男が、この館に愛する人を囲う姿が見えた。直感でこの人はエドモンドだとわかった。
王位簒奪のために兄の指示で「聖女」をさらって監禁したと裏で噂されたエドモンド。しかし「聖女」の呪いか自身の性質か次第に「聖女」を愛してしまった人と言われていたが、それは違うのだと映像のエドモンドを見て思った。
元々エドモンドは「聖女」が好きだったのだ。
僕には何故かそれが分かった。「聖女」と結ばれることなどない。何故なら彼女は兄の花嫁になる予定だったのだから。しかし、それがどうしても許せずエドモンドは兄を誑かした。「聖女」さぇいなくなれば兄こそが王になれると。
僕の目の前で僕によく似た男がソレイユによく似た男にそう甘言を言っている姿が見えた。そうか、そういうことだったのか……。
エドモンドとは僕の前世。
そう思い至った時、僕の異常なまでの偏執狂の理由が分かった。僕こそが呪われた存在だった魂レベルで……。
しかし、それに気づいたからもう怖いものはなくなった。本当は最期の善意がソレイユを止めるように告げていたのに、親友だった男を僕はこれから潰すことになる。それでもいいと思ってしまった。
もう、ベラトリクスのこと以外どうでもいいと心が叫んだ。そう、それこそが決められた運命だ。
僕はソレイユから婚約破棄を行う日をあらかじめ聞いていた。運命の日が刻一刻と近づいてきていた。
僕は父に会いに行った。そしてずっと欲しかったある館の鍵を貰いたいと願った。しかし何を勘違いしたのか父はその館にサラサを入れたがっていると思ったようだ。
だから、クレアとの婚約の話をした。すると案外あっさり父はアイビーの鍵をよこしてくれた。
元々はクレアをベラトリクスと交換するつもりだったのだが、クレアがベラトリクスにした許せない行いもあり計画を変更することにしたのだ。
-クレアをベラトリクスに見せかけて殺せばいい。
そのために先にクレアをアイビーの館へ入れる必要があった。クレアが養子として入った伯爵家は元々母の実家に逆らえない家庭だった。それもあり、僕とクレアが婚約すると聞いた時それに逆らうことも当然できず、花嫁修業のため、アイビーの館へ彼女を引き取ると告げた時もあっさり引き渡された。
元々、実の娘ではないが、粗雑にも扱えない客のような存在だったクレア。虐待はされていないが腫物のように扱われていた彼女も被害者で本来なら救済されるべきだったのかもしれない。
しかし、結局僕にはベラトリクスが幸せであれば他の不幸などはどうでもいいと思ってしまうような邪悪さがあったのだ。とても傲慢で醜い性格まさに呪われた男だ。それでももうベラトリクスとの幸せ以外を考えることを僕は拒否していた。もう後戻りはできなかった。
クレアをいれるために一度アイビーの館を訪れた。北の離宮ことアイビーの館。始祖であるエドモンド様が「聖女」を閉じ込めていたと言われる館。
幼い日に一度訪れた時、僕の中で妙な懐かしさを覚えた場所でもある。何よりこの館の別名がアイビーであることが僕にはとても印象的だった。
アイビーの花言葉は「永遠の愛」。
その館に久しぶりに踏み入れた時、異変が起きた。頭の中に映像が見えたのだ。
映像の中で僕に似た男が、この館に愛する人を囲う姿が見えた。直感でこの人はエドモンドだとわかった。
王位簒奪のために兄の指示で「聖女」をさらって監禁したと裏で噂されたエドモンド。しかし「聖女」の呪いか自身の性質か次第に「聖女」を愛してしまった人と言われていたが、それは違うのだと映像のエドモンドを見て思った。
元々エドモンドは「聖女」が好きだったのだ。
僕には何故かそれが分かった。「聖女」と結ばれることなどない。何故なら彼女は兄の花嫁になる予定だったのだから。しかし、それがどうしても許せずエドモンドは兄を誑かした。「聖女」さぇいなくなれば兄こそが王になれると。
僕の目の前で僕によく似た男がソレイユによく似た男にそう甘言を言っている姿が見えた。そうか、そういうことだったのか……。
エドモンドとは僕の前世。
そう思い至った時、僕の異常なまでの偏執狂の理由が分かった。僕こそが呪われた存在だった魂レベルで……。
しかし、それに気づいたからもう怖いものはなくなった。本当は最期の善意がソレイユを止めるように告げていたのに、親友だった男を僕はこれから潰すことになる。それでもいいと思ってしまった。
もう、ベラトリクスのこと以外どうでもいいと心が叫んだ。そう、それこそが決められた運命だ。
僕はソレイユから婚約破棄を行う日をあらかじめ聞いていた。運命の日が刻一刻と近づいてきていた。
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