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執務室のふたり
クライヴの膝の上
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「あの、デイビッド様、お伺いしてよろしいでしょうか。」
「はい、なんなりと。どうしたのでしょうか。」
リラはおそるおそるデイビッドに話しかけた。
デイビッドはリラの不安そうな顔にやや驚きつつ笑顔で答えた。
「あの。クライヴ様は、その、普段から女性に対して、いつも、えーっと、あのような振る舞いなのでしょうか。」
リラは恥じらいながらも、昨夜の妄想の答えを確かめるためにデイビッドにそれとなく質問した。
デイビッドならクライヴの側近である普段の夜会や茶会でクライヴが女性に対して、どのように振る舞っているのか一番近くで見ているだろう。
「振る舞い…?」
デイビッドは言葉の意味が解らないのか首を傾げた。
「あの…。女性に対して礼儀正し過ぎると言いますか、少々スキンシップが多過ぎると言いますか…。」
リラは俯きながら恥ずかしそうに説明すると、デイビッドはやっと理解したのか苦笑しながら答えた。
「リラ嬢に対しては、私から見ても大胆過ぎる行動が多いと懸念しておりました。初対面の方からすると『女ったらし』と勘違いしますよね。」
「えっと、そこまでは…。(思ってましたけど…。)」
リラは自分の主人に対してわざわざ『女ったらし』などと不敬な表現を敢えて選ぶデイビッドに驚きを隠せなかった。
主人も主人なら、側近も側近でなかなか大胆である。
「私が殿下の側近になったのは、確か五年ほど前ですね。それ以前のことは存じませんが、私が知る限り殿下は決してご令嬢に親切な方ではございません。ダンスはおろか、エスコートをする姿など初めて見ました。どちらかというと横柄といいますか、もう少し優しく接してもと思ったことは何度もございます。」
デイビッドは瞳を上にして顎を手に当てながら記憶を探るように答えた。
リラはデイビッドの物言いに安堵よりも目を丸くした。
「横柄なんですか…?」
確かにいつかの昼食時の中庭でのレベッカに対する態度は些か冷淡な気もした。
同じ皇子であるロイドなら、もう少し言葉を選んで穏便に済ませたかもしれないが、あの件ではレベッカにも落ち度があった。
それに、アビーとクリスティーヌには然程違和感はなかった。
けれど、そのときのリラは、ただずっと口説かれ絆されていたので、俯瞰してクライヴの態度が判断ができたかどうかは定かではない。
「そうですね。基本的に女性と目は合わせないですし、見向きもしないですね。夜会で踊るなんて、初めて見ましたよ。本当に驚きました。実は内心、ダンスが不得手なのかと思ってました。ははは。」
デイビッドは笑いながら話していた。
リラは、デイビッドの包み隠さない物言いにどこから突っ込んでいいのかわからず、終始困惑した表情を浮かべた。
「そ、そうなんですね。見向きもしないなんて、あの美貌なら、どんなご令嬢からも人気でしょうに…。」
リラは他校との交流会で、他校の令嬢に囲まれていたロイドを思い出した。
自国といえど皇子を間近で見るのは珍しいのだろう。
一目見たいというものから、なんとかお近づきになりたいという下心を秘めたものもいただろう。
その際は、ロイドは非常に紳士的で終始笑顔を振りまき、ひとりひとりに丁寧に挨拶していた。
まさに皇子の鑑であった。
それなのに、同じ皇子であるクライヴは情勢と目も合わせないなど、冷たすぎないかと思えた。
「そうですね。事実、夜会や茶会に出席すれば黄色い悲鳴が絶えずに、お近づきになろうとするご令嬢は後を立ちませんね。ご令嬢同士で掴み合いの喧嘩も度々あり、それはそれは仲裁が大変で…。」
「そう言えば、自分が側近になる前の話ですが、たまたま目が合っただけで、自分に好意があると風潮されたこともあったそうですね…。その始末もなかなか大変だったようで…。」
「他にも女性関係で言いがかりとも言える揉め事は絶えなかったようで、試行錯誤した結果と言いますか、極力関わらないために見ないようにしていると聞きました。」
「まあ、どこの国の皇子でもそうなのでしょうが未婚だろうが既婚だろうが、何とか近づいて既成事実を作ろうとする貴族とその令嬢はとても多いですね。殿下は、それに加えてあの美貌なので…。」
その話にリラは驚きとともにクライヴの横柄な態度について納得した。
「そ、そうなんですね。そんな恐ろしい経験があったなんて思いもしませんでした…。そういえば、私とのダンスの後にすぐに退出されていましたね。」
目が合っただけで、好意があると風潮されるとは恐ろしい。
少し手が触れでもしたら、まして、ダンスでもしたら、婚約したのと同義になれてしまうかもしれないなんて考えたこともなかったのだ。
「そうだと思います。先日参加した成人の宴は、夜会になれていないご令嬢ばかりだったので、幸い殿下に無理に近づこうとする方はいませんでした。けれど、リラ嬢と仲睦まじい姿を明からさまに妬ましそうな目で見ているものは何人もおりましたね。本当に、人だかりができる前に退出いただき助かりました。」
一応、リラのぎ女ったらしではなかった、と安堵したものの、クライヴが今まで女性関係でそのように苦労していたとは思いもしなかった。
あんなに堂々と振る舞っているは、様々な経験からの牽制も含んでいるのだろうか。
そう考えるとクライヴが痛ましく思え、リラは暗い表情を浮かべた。
「ははは。そんな顔しないでください。リラ嬢に、もし殿下がいなければ、殿下に負けじと引くて数多だと思いますよ。」
デイビッドは笑いながらそう言うが、リラはぽかんっとした。
「まさかそんなことあるわけ…。」
「そうですか。こんなに可愛らしく上品でいらっしゃるのに、お話しすると聡明かつ博識で、それなのに気取らず、とても誠実で、誰でもお嫁さんに迎えたいと思いますよ。大層、おもてになるのではないですか。」
デイビッドのこれでもかという誉め殺しにリラは頬を紅く染めた。
「いえ、実は、私、お恥ずかしながら今まで一度も口説かれるような経験はございませんわ。デイビッド様は、その、女性を褒めるのが、とてもお上手なのですね。」
リラは、熱くなった自分の顔を手で仰ぎながら、恥ずかしげにそう返した。
「はは。これでは、なかなか男性が手を出せないわけですね。」
リラはその言葉の意味がわからなかったが、これ以上褒められては敵わないと深く訊くことはやめておいた。
そんな話をしていると馬車はクライヴの待つ屋敷に到着した。
屋敷に到着するとクライヴの待つ執務室へ案内された。
リラが部屋に入るとクライヴは正面の執務机で書類に目を通していた。
「リラ、来てくれてありがとう。出迎えたいところだが、急ぎ書状を片付けなくてはならない。すまないが、そこのソファで少し待っていてもらえるか。デイビッドこっちへ…。」
クライヴの座る執務机の前にはソファとローテーブルが置かれていた。リラはそのソファに腰掛けると、侍女が紅茶と茶菓子を用意した。
しばらくすると、クライヴはデイビッドに書状を渡し何か言伝をして、デイビッドは執務室から出て行った。
「すまない、リラ。待たせたね。早速で申し訳ないが仕事の説明をさせて欲しい。隣に来てくれるか。」
リラは素直に立ち上がり、クライヴの隣に行くと、クライヴはリラの腰に手を回し自分の膝に座らせようとしたが、吃驚したリラは咄嗟に離れようとしたがバランスを崩し、結局横向きにクライヴの膝の上に座ってしまった。
(また、やられてしまった…。)
「はい、なんなりと。どうしたのでしょうか。」
リラはおそるおそるデイビッドに話しかけた。
デイビッドはリラの不安そうな顔にやや驚きつつ笑顔で答えた。
「あの。クライヴ様は、その、普段から女性に対して、いつも、えーっと、あのような振る舞いなのでしょうか。」
リラは恥じらいながらも、昨夜の妄想の答えを確かめるためにデイビッドにそれとなく質問した。
デイビッドならクライヴの側近である普段の夜会や茶会でクライヴが女性に対して、どのように振る舞っているのか一番近くで見ているだろう。
「振る舞い…?」
デイビッドは言葉の意味が解らないのか首を傾げた。
「あの…。女性に対して礼儀正し過ぎると言いますか、少々スキンシップが多過ぎると言いますか…。」
リラは俯きながら恥ずかしそうに説明すると、デイビッドはやっと理解したのか苦笑しながら答えた。
「リラ嬢に対しては、私から見ても大胆過ぎる行動が多いと懸念しておりました。初対面の方からすると『女ったらし』と勘違いしますよね。」
「えっと、そこまでは…。(思ってましたけど…。)」
リラは自分の主人に対してわざわざ『女ったらし』などと不敬な表現を敢えて選ぶデイビッドに驚きを隠せなかった。
主人も主人なら、側近も側近でなかなか大胆である。
「私が殿下の側近になったのは、確か五年ほど前ですね。それ以前のことは存じませんが、私が知る限り殿下は決してご令嬢に親切な方ではございません。ダンスはおろか、エスコートをする姿など初めて見ました。どちらかというと横柄といいますか、もう少し優しく接してもと思ったことは何度もございます。」
デイビッドは瞳を上にして顎を手に当てながら記憶を探るように答えた。
リラはデイビッドの物言いに安堵よりも目を丸くした。
「横柄なんですか…?」
確かにいつかの昼食時の中庭でのレベッカに対する態度は些か冷淡な気もした。
同じ皇子であるロイドなら、もう少し言葉を選んで穏便に済ませたかもしれないが、あの件ではレベッカにも落ち度があった。
それに、アビーとクリスティーヌには然程違和感はなかった。
けれど、そのときのリラは、ただずっと口説かれ絆されていたので、俯瞰してクライヴの態度が判断ができたかどうかは定かではない。
「そうですね。基本的に女性と目は合わせないですし、見向きもしないですね。夜会で踊るなんて、初めて見ましたよ。本当に驚きました。実は内心、ダンスが不得手なのかと思ってました。ははは。」
デイビッドは笑いながら話していた。
リラは、デイビッドの包み隠さない物言いにどこから突っ込んでいいのかわからず、終始困惑した表情を浮かべた。
「そ、そうなんですね。見向きもしないなんて、あの美貌なら、どんなご令嬢からも人気でしょうに…。」
リラは他校との交流会で、他校の令嬢に囲まれていたロイドを思い出した。
自国といえど皇子を間近で見るのは珍しいのだろう。
一目見たいというものから、なんとかお近づきになりたいという下心を秘めたものもいただろう。
その際は、ロイドは非常に紳士的で終始笑顔を振りまき、ひとりひとりに丁寧に挨拶していた。
まさに皇子の鑑であった。
それなのに、同じ皇子であるクライヴは情勢と目も合わせないなど、冷たすぎないかと思えた。
「そうですね。事実、夜会や茶会に出席すれば黄色い悲鳴が絶えずに、お近づきになろうとするご令嬢は後を立ちませんね。ご令嬢同士で掴み合いの喧嘩も度々あり、それはそれは仲裁が大変で…。」
「そう言えば、自分が側近になる前の話ですが、たまたま目が合っただけで、自分に好意があると風潮されたこともあったそうですね…。その始末もなかなか大変だったようで…。」
「他にも女性関係で言いがかりとも言える揉め事は絶えなかったようで、試行錯誤した結果と言いますか、極力関わらないために見ないようにしていると聞きました。」
「まあ、どこの国の皇子でもそうなのでしょうが未婚だろうが既婚だろうが、何とか近づいて既成事実を作ろうとする貴族とその令嬢はとても多いですね。殿下は、それに加えてあの美貌なので…。」
その話にリラは驚きとともにクライヴの横柄な態度について納得した。
「そ、そうなんですね。そんな恐ろしい経験があったなんて思いもしませんでした…。そういえば、私とのダンスの後にすぐに退出されていましたね。」
目が合っただけで、好意があると風潮されるとは恐ろしい。
少し手が触れでもしたら、まして、ダンスでもしたら、婚約したのと同義になれてしまうかもしれないなんて考えたこともなかったのだ。
「そうだと思います。先日参加した成人の宴は、夜会になれていないご令嬢ばかりだったので、幸い殿下に無理に近づこうとする方はいませんでした。けれど、リラ嬢と仲睦まじい姿を明からさまに妬ましそうな目で見ているものは何人もおりましたね。本当に、人だかりができる前に退出いただき助かりました。」
一応、リラのぎ女ったらしではなかった、と安堵したものの、クライヴが今まで女性関係でそのように苦労していたとは思いもしなかった。
あんなに堂々と振る舞っているは、様々な経験からの牽制も含んでいるのだろうか。
そう考えるとクライヴが痛ましく思え、リラは暗い表情を浮かべた。
「ははは。そんな顔しないでください。リラ嬢に、もし殿下がいなければ、殿下に負けじと引くて数多だと思いますよ。」
デイビッドは笑いながらそう言うが、リラはぽかんっとした。
「まさかそんなことあるわけ…。」
「そうですか。こんなに可愛らしく上品でいらっしゃるのに、お話しすると聡明かつ博識で、それなのに気取らず、とても誠実で、誰でもお嫁さんに迎えたいと思いますよ。大層、おもてになるのではないですか。」
デイビッドのこれでもかという誉め殺しにリラは頬を紅く染めた。
「いえ、実は、私、お恥ずかしながら今まで一度も口説かれるような経験はございませんわ。デイビッド様は、その、女性を褒めるのが、とてもお上手なのですね。」
リラは、熱くなった自分の顔を手で仰ぎながら、恥ずかしげにそう返した。
「はは。これでは、なかなか男性が手を出せないわけですね。」
リラはその言葉の意味がわからなかったが、これ以上褒められては敵わないと深く訊くことはやめておいた。
そんな話をしていると馬車はクライヴの待つ屋敷に到着した。
屋敷に到着するとクライヴの待つ執務室へ案内された。
リラが部屋に入るとクライヴは正面の執務机で書類に目を通していた。
「リラ、来てくれてありがとう。出迎えたいところだが、急ぎ書状を片付けなくてはならない。すまないが、そこのソファで少し待っていてもらえるか。デイビッドこっちへ…。」
クライヴの座る執務机の前にはソファとローテーブルが置かれていた。リラはそのソファに腰掛けると、侍女が紅茶と茶菓子を用意した。
しばらくすると、クライヴはデイビッドに書状を渡し何か言伝をして、デイビッドは執務室から出て行った。
「すまない、リラ。待たせたね。早速で申し訳ないが仕事の説明をさせて欲しい。隣に来てくれるか。」
リラは素直に立ち上がり、クライヴの隣に行くと、クライヴはリラの腰に手を回し自分の膝に座らせようとしたが、吃驚したリラは咄嗟に離れようとしたがバランスを崩し、結局横向きにクライヴの膝の上に座ってしまった。
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