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本編
模擬実践.2
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元々の参加チームが5つしかないこともあって、戦況は私達含め、既に3つになった。その2つはタッグを組み、私達を潰してから決勝? にするつもりなのか、6人でじわりじわりと距離を縮めてきていた。
「予想通りだね。いける? ラナ」
「いつでも」
この展開は、正直アランが期待していたものだ。私が対一でしか今まで訓練してこなかったことを告げると、折角のこの機会だから対集団をしてみようという運びになった。
本当言って、それは危険なことだと分かっている。けれど、戦場ではしんがりを務める時だってある。大体そういう時は少数で多数を相手にすることになるから、確かに慣れておくに越したことはない。怪我してもすぐに治るし、危険性も先生が排除してくれる。
お膳立てされてるのなら、使わない手はない。そう断言されれば反対できるはずもなかった。
ぶっちゃけ、緊張で今手の汗が沢山出てる自覚はあるけどね。
「カウントします。3、2」
マリの掛け声が1になった瞬間、限界まで強化した脚を使って相手の前線に当たるだろう人へ向かって斬りつけた。と同時に、何かに阻まれる。おそらくこの手応えが、先生の出した壁だろう。
今の一発が死亡判定を受けたのか、先生は退場、リタイアしなさいと告げた。
向こうがそれに固まっているのを見逃さず、後衛二人も回し斬りの要領で斬る。これで1チーム潰した計算だ。出だしとしては順調だろう。
「舐めるなよ、ファイ!」
後ろから聞こえた声と魔法発生。咄嗟に木刀で受け止めるものの、この短時間でも少々魔力を練り込んだのか、中々重たい。
「アランからラナへ、腕の身体補助!」
唱えるアランの魔法が私へきたのが感覚として分かる。これならいけるかと打たれたそれを両断し、敵にあたる3人を見れば前衛に強化や補助を掛け合わせていた。
「アラン! マリ! 気をつけて!」
急いで二人の近くへいき、守りの体勢へ移る。何が起きるか分からないためか、アランは防御壁にあたる展開魔法の詠唱を始めていた。マリはその詠唱稼ぎに、相手の補助魔法を阻害する付与阻害をかけていた。顔色は、傍目から見ると悪くないように見える。
私も直接攻撃に備え、全身の強化を図る。自身にかけるなら無詠唱で済む。なるべく練って練って、練りまくってからかけると、ギシミシと体の中から音が聞こえた気がした。
「っせい!」
「展開、ホワイトウォール!」
ガチンっ!! と金属がぶつかり合ったような音。おそらく魔力を込められた、強化された木刀を振って、その風圧での攻撃を展開魔法が反応した為だ。当の本人はというと、さっきの私がしたように素早くこちらへ来ていた。
予想はしていたけど、思った以上に早い。後衛から付与される大きさに改めて驚いた。振るってきた木刀をギリギリ受け止められたのが奇跡のようだ。
そのまましばらく膠着していたが、先生から止めの掛け声がかかり、私達は魔法を解いた。
「そこまで、双方引き分けとする。後半のチームは速やかに準備するように!」
あ、良かった無事に終わった。思わずその場で膝をつくように倒れると、後ろから駆け寄ってきた二人から満面の笑みで何か言われるけど聞こえない。相手から何か弊害でも受けたのかな?
差し出された手を掴もうとして、それは宙を切った。
「予想通りだね。いける? ラナ」
「いつでも」
この展開は、正直アランが期待していたものだ。私が対一でしか今まで訓練してこなかったことを告げると、折角のこの機会だから対集団をしてみようという運びになった。
本当言って、それは危険なことだと分かっている。けれど、戦場ではしんがりを務める時だってある。大体そういう時は少数で多数を相手にすることになるから、確かに慣れておくに越したことはない。怪我してもすぐに治るし、危険性も先生が排除してくれる。
お膳立てされてるのなら、使わない手はない。そう断言されれば反対できるはずもなかった。
ぶっちゃけ、緊張で今手の汗が沢山出てる自覚はあるけどね。
「カウントします。3、2」
マリの掛け声が1になった瞬間、限界まで強化した脚を使って相手の前線に当たるだろう人へ向かって斬りつけた。と同時に、何かに阻まれる。おそらくこの手応えが、先生の出した壁だろう。
今の一発が死亡判定を受けたのか、先生は退場、リタイアしなさいと告げた。
向こうがそれに固まっているのを見逃さず、後衛二人も回し斬りの要領で斬る。これで1チーム潰した計算だ。出だしとしては順調だろう。
「舐めるなよ、ファイ!」
後ろから聞こえた声と魔法発生。咄嗟に木刀で受け止めるものの、この短時間でも少々魔力を練り込んだのか、中々重たい。
「アランからラナへ、腕の身体補助!」
唱えるアランの魔法が私へきたのが感覚として分かる。これならいけるかと打たれたそれを両断し、敵にあたる3人を見れば前衛に強化や補助を掛け合わせていた。
「アラン! マリ! 気をつけて!」
急いで二人の近くへいき、守りの体勢へ移る。何が起きるか分からないためか、アランは防御壁にあたる展開魔法の詠唱を始めていた。マリはその詠唱稼ぎに、相手の補助魔法を阻害する付与阻害をかけていた。顔色は、傍目から見ると悪くないように見える。
私も直接攻撃に備え、全身の強化を図る。自身にかけるなら無詠唱で済む。なるべく練って練って、練りまくってからかけると、ギシミシと体の中から音が聞こえた気がした。
「っせい!」
「展開、ホワイトウォール!」
ガチンっ!! と金属がぶつかり合ったような音。おそらく魔力を込められた、強化された木刀を振って、その風圧での攻撃を展開魔法が反応した為だ。当の本人はというと、さっきの私がしたように素早くこちらへ来ていた。
予想はしていたけど、思った以上に早い。後衛から付与される大きさに改めて驚いた。振るってきた木刀をギリギリ受け止められたのが奇跡のようだ。
そのまましばらく膠着していたが、先生から止めの掛け声がかかり、私達は魔法を解いた。
「そこまで、双方引き分けとする。後半のチームは速やかに準備するように!」
あ、良かった無事に終わった。思わずその場で膝をつくように倒れると、後ろから駆け寄ってきた二人から満面の笑みで何か言われるけど聞こえない。相手から何か弊害でも受けたのかな?
差し出された手を掴もうとして、それは宙を切った。
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