12 / 81
本編
お説教もらいました
しおりを挟む
意識を取り戻すと、薬品のような匂いと、見覚えのない天井。横を見れば、いくつかベッドがある。
保健室? 何で私、ここにいるの?
頭の中がはてなマークでいっぱいになっているところへ、扉の開く音がしてそちらへ目を向けると、白衣を着た女性と、マリ、アランが入ってきた。
「起きたのね。外傷は特になさそうだし、起きればもう大丈夫だと思うけど。気分の悪さはない?」
「は、はい、大丈夫です。あの」
どうしてここに? そう聞こうとしたらマリからタックル気味な抱きつきを食らった。短距離に自信があると聞いていたけど、その速さと的確な鳩尾ヒットにぐえっと女らしくない声が出てきてしまった。
その本人はというと、涙を流しそうなほど瞳に水分を含んで睨みつけてきて、何というか、可愛いからこそ、迫力があるような?
戸惑ってアランを見ると、あちらも複雑そうな顔でいる。だから何で?
「ラナ! 貴方、人に無茶をするなと言いながら自分が無理をするなんてどういうことですか!」
「マリの言う通りだ。実力確認の模擬戦で、それ以上のことをするなんて無茶以外なんでもないよ」
保健室では静かにしましょうという思わず言いそうになる。無茶をしたつもりはないんだけど、はたから見ればそうなのかもしれない。
心配、かけちゃったな。
「ごめんなさい。私もまさか倒れるなんて思わなくて。補助魔法を練って使うことが始めてで、加減が分からなかったの」
「補助の魔力練りは、身体を大幅に強化出来る分、後の負担も大きいのよ。日頃鍛錬してる攻撃系統で良かったわね。そうでなかったらその肌が傷だらけになっているところだったわ」
女性──おそらくここの先生から受ける注意と説明にますます罪悪感が生まれる。初めての試みは自主練でやらず、自分より腕のある者、ようするに介護可能な人が側にいる時行うこと、とお教えを受けていたから、その感覚で行ったことが周りに心配をかけてしまった。
特にチームの二人は気が気じゃなかっただろう。アランからもマリからも、もし倒れるとしたらマリだと話していたから、予想外の出来事に面食らったどころか、不安にさせてしまったかもしれない。
「本当にごめん。次からは気をつけるから」
再度謝ると、二人はようやくホッとした雰囲気を出してきた。
それにしても、時間はそれほど経ってないように見えるけど、あれからどれくらい経ったんだろう。
「ラナ、食欲はありますか? 後半戦も終わったからこちらへきました、良かったらお昼をご一緒しませんか?」
多分こっちが本題なのだろう、少しキラキラした目で見てきた。というかもうそんなに経っていたの。軽く二時間は寝ていた計算になるんだけど。何かショック。
今日の授業は模擬戦だけだから、後半戦見たかった。
「運動した後だから、むしろお腹ぺこぺこ。食堂ってここから遠い?」
「そんな離れてもいなさそうだったよ。お昼を食べながらさっきの反省会をしようか」
「それは良いですね、そうしましょう」
先生にお礼を言って部屋を出る。ご飯、何があるかな?
保健室? 何で私、ここにいるの?
頭の中がはてなマークでいっぱいになっているところへ、扉の開く音がしてそちらへ目を向けると、白衣を着た女性と、マリ、アランが入ってきた。
「起きたのね。外傷は特になさそうだし、起きればもう大丈夫だと思うけど。気分の悪さはない?」
「は、はい、大丈夫です。あの」
どうしてここに? そう聞こうとしたらマリからタックル気味な抱きつきを食らった。短距離に自信があると聞いていたけど、その速さと的確な鳩尾ヒットにぐえっと女らしくない声が出てきてしまった。
その本人はというと、涙を流しそうなほど瞳に水分を含んで睨みつけてきて、何というか、可愛いからこそ、迫力があるような?
戸惑ってアランを見ると、あちらも複雑そうな顔でいる。だから何で?
「ラナ! 貴方、人に無茶をするなと言いながら自分が無理をするなんてどういうことですか!」
「マリの言う通りだ。実力確認の模擬戦で、それ以上のことをするなんて無茶以外なんでもないよ」
保健室では静かにしましょうという思わず言いそうになる。無茶をしたつもりはないんだけど、はたから見ればそうなのかもしれない。
心配、かけちゃったな。
「ごめんなさい。私もまさか倒れるなんて思わなくて。補助魔法を練って使うことが始めてで、加減が分からなかったの」
「補助の魔力練りは、身体を大幅に強化出来る分、後の負担も大きいのよ。日頃鍛錬してる攻撃系統で良かったわね。そうでなかったらその肌が傷だらけになっているところだったわ」
女性──おそらくここの先生から受ける注意と説明にますます罪悪感が生まれる。初めての試みは自主練でやらず、自分より腕のある者、ようするに介護可能な人が側にいる時行うこと、とお教えを受けていたから、その感覚で行ったことが周りに心配をかけてしまった。
特にチームの二人は気が気じゃなかっただろう。アランからもマリからも、もし倒れるとしたらマリだと話していたから、予想外の出来事に面食らったどころか、不安にさせてしまったかもしれない。
「本当にごめん。次からは気をつけるから」
再度謝ると、二人はようやくホッとした雰囲気を出してきた。
それにしても、時間はそれほど経ってないように見えるけど、あれからどれくらい経ったんだろう。
「ラナ、食欲はありますか? 後半戦も終わったからこちらへきました、良かったらお昼をご一緒しませんか?」
多分こっちが本題なのだろう、少しキラキラした目で見てきた。というかもうそんなに経っていたの。軽く二時間は寝ていた計算になるんだけど。何かショック。
今日の授業は模擬戦だけだから、後半戦見たかった。
「運動した後だから、むしろお腹ぺこぺこ。食堂ってここから遠い?」
「そんな離れてもいなさそうだったよ。お昼を食べながらさっきの反省会をしようか」
「それは良いですね、そうしましょう」
先生にお礼を言って部屋を出る。ご飯、何があるかな?
0
あなたにおすすめの小説
貧乏奨学生の子爵令嬢は、特許で稼ぐ夢を見る 〜レイシアは、今日も我が道つき進む!~
みちのあかり
ファンタジー
同じゼミに通う王子から、ありえないプロポーズを受ける貧乏奨学生のレイシア。
何でこんなことに? レイシアは今までの生き方を振り返り始めた。
第一部(領地でスローライフ)
5歳の誕生日。お父様とお母様にお祝いされ、教会で祝福を受ける。教会で孤児と一緒に勉強をはじめるレイシアは、その才能が開花し非常に優秀に育っていく。お母様が里帰り出産。生まれてくる弟のために、料理やメイド仕事を覚えようと必死に頑張るレイシア。
お母様も戻り、家族で幸せな生活を送るレイシア。
しかし、未曽有の災害が起こり、領地は借金を負うことに。
貧乏でも明るく生きるレイシアの、ハートフルコメディ。
第二部(学園無双)
貧乏なため、奨学生として貴族が通う学園に入学したレイシア。
貴族としての進学は奨学生では無理? 平民に落ちても生きていけるコースを選ぶ。
だが、様々な思惑により貴族のコースも受けなければいけないレイシア。お金持ちの貴族の女子には嫌われ相手にされない。
そんなことは気にもせず、お金儲け、特許取得を目指すレイシア。
ところが、いきなり王子からプロポーズを受け・・・
学園無双の痛快コメディ
カクヨムで240万PV頂いています。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】捨てられ令嬢の冒険譚 〜婚約破棄されたので、伝説の精霊女王として生きていきます〜
きゅちゃん
恋愛
名門エルトリア公爵家レオンと婚約していた伯爵令嬢のエレナ・ローズウッドは、レオンから婚約破棄を宣言される。屈辱に震えるエレナだが、その瞬間、彼女にしか見えない精霊王アキュラが現れて...?!地味で魔法の才能にも恵まれなかったエレナが、新たな自分と恋を見つけていくうちに、大冒険に巻き込まれてしまう物語。
悪役令嬢は断罪の舞台で笑う
由香
恋愛
婚約破棄の夜、「悪女」と断罪された侯爵令嬢セレーナ。
しかし涙を流す代わりに、彼女は微笑んだ――「舞台は整いましたわ」と。
聖女と呼ばれる平民の少女ミリア。
だがその奇跡は偽りに満ち、王国全体が虚構に踊らされていた。
追放されたセレーナは、裏社会を動かす商会と密偵網を解放。
冷徹な頭脳で王国を裏から掌握し、真実の舞台へと誘う。
そして戴冠式の夜、黒衣の令嬢が玉座の前に現れる――。
暴かれる真実。崩壊する虚構。
“悪女”の微笑が、すべての終幕を告げる。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
王女様は聖女様?おてんば姫の大冒険~ペットのドラゴンが迷子なので冒険者になって探しに行きます!~
しましまにゃんこ
ファンタジー
アリシア王国の第3王女ティアラ姫には誰にも言えない秘密があった。
それは自分が全属性の魔力を持ち、最強のチート能力を持っていた「建国の賢者アリシア」の生まれ変わりであること!
8才の誕生日を境に前世の記憶を取り戻したものの、500年後に転生したことを知って慌てる。なぜなら死の直前、パートナーのドラゴンに必ず生まれ変わって会いにいくと約束したから。
どこにいてもきっとわかる!と豪語したものの、肝心のドラゴンの気配を感じることができない。全属性の魔力は受け継いだものの、かつての力に比べて圧倒的に弱くなっていたのだ!
「500年……長い。いや、でも、ドラゴンだし。きっと生きてる、よね?待ってて。約束通りきっと会いにいくから!」
かつての力を取り戻しつつ、チートな魔法で大活躍!愛する家族と優しい婚約者候補、可愛い獣人たちに囲まれた穏やかで平和な日々。
しかし、かつての母国が各国に向けて宣戦布告したことにより、少しずつ世界の平和が脅かされていく。
「今度こそ、私が世界を救って見せる!」
失われたドラゴンと世界の破滅を防ぐため、ティアラ姫の冒険の旅が今、始まる!
剣と魔法が織りなすファンタジーの世界で、アリシア王国第3王女として生まれ変わったかつての賢者が巻き起こす、愛と成長と冒険の物語です。
イケメン王子たちとの甘い恋の行方もお見逃しなく。
小説家になろう、カクヨムさま他サイトでも投稿しています。
婚約破棄されましたが、帝国皇女なので元婚約者は投獄します
けんゆう
ファンタジー
「お前のような下級貴族の養女など、もう不要だ!」
婚約者として五年間尽くしたフィリップに、冷たく告げられたソフィア。
他の貴族たちからも嘲笑と罵倒を浴び、社交界から追放されかける。
だが、彼らは知らなかった――。
ソフィアは、ただの下級貴族の養女ではない。
そんな彼女の元に届いたのは、隣国からお兄様が、貿易利権を手土産にやってくる知らせ。
「フィリップ様、あなたが何を捨てたのかーー思い知らせて差し上げますわ!」
逆襲を決意し、華麗に着飾ってパーティーに乗り込んだソフィア。
「妹を侮辱しただと? 極刑にすべきはお前たちだ!」
ブチギレるお兄様。
貴族たちは青ざめ、王国は崩壊寸前!?
「ざまぁ」どころか 国家存亡の危機 に!?
果たしてソフィアはお兄様の暴走を止め、自由な未来を手に入れられるか?
「私の未来は、私が決めます!」
皇女の誇りをかけた逆転劇、ここに開幕!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる