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本編
念願のお休みですが
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きたきたきーたー! 赤点回避できたー! とはしゃぎそうになる。一番不安だった魔法陣のテストはギリギリだけど、何とか合格点をもらえた。他はバッチリ問題なし! やったね!
嬉しくてニヤニヤ笑っていると、後ろから頭を叩かれる。誰だと思っていたらアランだった。呆れてる表情から察してるんだろうけど。
「少しは落ち着きなよ。嬉しいのは分かるからさ」
「ごめんごめん、補習しなくて済んでホッとしたら緩んじゃった」
「全く……。それはそうと、ラナは来るの?」
何に、と言いかけて思い出す。休みの期間中に彼の誕生日があるから、そのパーティに来ないかって誘われたんだっけ。テストが終わったら返事するから考えさせてって伝えたのを思い出した。
本当ならチームであり友人であるアランの誕生日、プレゼントもあげたいし心からお祝いしたいって思う。だけど、それは叶わないだろうことも理解してる。
「それなんだけど、親戚の人も誕生日が近くてさ。そっちに行くことになったから行けないかもしれないんだよね」
「そっか、残念だな。マリも来るから、彼女、君がくるのか楽しみにしてたんだけど」
後で謝らないとねって話をしてると、当の本人がこちらへ来た。何やら深刻そうな顔をしてる。まさか点数が悪くて補習になったとか!?
「ラナ、アラン。お時間いただけませんでしょうか」
「良いけど、どしたの?」
教室では話しづらい、ということで食堂に隣接してるカフェスペースへ移動した。今日は午前のテスト返しだけで終わり、午後はそのまま休みへ突入する為か、いつもより時間は早いのにガヤガヤしてる。
それにしても改まった様子で、一体何を話すんだろ?
「あの、実を言うとラナにお願いがありまして。アランはその盾になってほしいと言いますか」
顔つきと態度から言いにくいのかな? と思っていると、意を決してというように頭を下げてきた。
いきなりのことでアワアワしていると、私からすると案外拍子抜けな頼み事がその口から発せられた。
「どうか、休暇期間の間、貴方の家に泊まらせていただけませんか?」
「間って、ずっと?」
「ええ、駄目でしょうか?」
まさしくしょぼん、という言葉が合うような表情でじっと見てくる。両親が何て言うか、なんだよね。私としてはウェルカムだけど、それで決めていいことでもないからなぁ。
あれ、でもこの頼みならアランを呼ぶ必要ないよね? さっき盾になってほしいと言ってたけど、それ関連?
「アランには、私の両親に対する説明役をお願いしたいのです。あの二人はアランの言うことに逆らえませんから」
「だと思ったよ。まあ、それが一番効果的だし、物理的にも問題ないか。本当は僕の家で匿うことが出来たら良かったんだけど」
あ、何か読めたぞこれ。マリとその両親、不仲だから帰りたくないんだな。
「良いよ、分かった。引き受ける」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
ぱあ、と輝きそうなほど喜ぶ様子に、それだけで引き受けて良かったと思った。
嬉しくてニヤニヤ笑っていると、後ろから頭を叩かれる。誰だと思っていたらアランだった。呆れてる表情から察してるんだろうけど。
「少しは落ち着きなよ。嬉しいのは分かるからさ」
「ごめんごめん、補習しなくて済んでホッとしたら緩んじゃった」
「全く……。それはそうと、ラナは来るの?」
何に、と言いかけて思い出す。休みの期間中に彼の誕生日があるから、そのパーティに来ないかって誘われたんだっけ。テストが終わったら返事するから考えさせてって伝えたのを思い出した。
本当ならチームであり友人であるアランの誕生日、プレゼントもあげたいし心からお祝いしたいって思う。だけど、それは叶わないだろうことも理解してる。
「それなんだけど、親戚の人も誕生日が近くてさ。そっちに行くことになったから行けないかもしれないんだよね」
「そっか、残念だな。マリも来るから、彼女、君がくるのか楽しみにしてたんだけど」
後で謝らないとねって話をしてると、当の本人がこちらへ来た。何やら深刻そうな顔をしてる。まさか点数が悪くて補習になったとか!?
「ラナ、アラン。お時間いただけませんでしょうか」
「良いけど、どしたの?」
教室では話しづらい、ということで食堂に隣接してるカフェスペースへ移動した。今日は午前のテスト返しだけで終わり、午後はそのまま休みへ突入する為か、いつもより時間は早いのにガヤガヤしてる。
それにしても改まった様子で、一体何を話すんだろ?
「あの、実を言うとラナにお願いがありまして。アランはその盾になってほしいと言いますか」
顔つきと態度から言いにくいのかな? と思っていると、意を決してというように頭を下げてきた。
いきなりのことでアワアワしていると、私からすると案外拍子抜けな頼み事がその口から発せられた。
「どうか、休暇期間の間、貴方の家に泊まらせていただけませんか?」
「間って、ずっと?」
「ええ、駄目でしょうか?」
まさしくしょぼん、という言葉が合うような表情でじっと見てくる。両親が何て言うか、なんだよね。私としてはウェルカムだけど、それで決めていいことでもないからなぁ。
あれ、でもこの頼みならアランを呼ぶ必要ないよね? さっき盾になってほしいと言ってたけど、それ関連?
「アランには、私の両親に対する説明役をお願いしたいのです。あの二人はアランの言うことに逆らえませんから」
「だと思ったよ。まあ、それが一番効果的だし、物理的にも問題ないか。本当は僕の家で匿うことが出来たら良かったんだけど」
あ、何か読めたぞこれ。マリとその両親、不仲だから帰りたくないんだな。
「良いよ、分かった。引き受ける」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
ぱあ、と輝きそうなほど喜ぶ様子に、それだけで引き受けて良かったと思った。
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