女剣士の道は険しい?

星野 夜空

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本編

平和?まさか

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 さてはて当日。どうしようかと校内をプラプラ回る。
 アランから、折角だからマリと二人で回りたいと事前に言われているために、今日は一人きりだ。別名一人ぼっち。
 クラスとの距離はここ最近の準備で近くなったとはいえ、こういった場面で一緒にいるという程じゃない。まあこの王学祭で問題が起きなければ今学期は山場を乗り越えたと思って良いし、何も起きないことを祈るしかないか。
……何か起きると思ってるあたり、私も色々巻き込まれてきたんだなー……。一瞬黄昏かけて、いかんいかんと首を振る。どうも一人だと変なこと考えちゃうな。
 よし、遊ぼう。幸い学生はお金をかけないでお店を回ることが出来るって聞いてる。その代わり外部のお客は例え卒業生でも貰ってるらしいけど。べらぼうに高いってわけじゃないらしいから皆快く出すらしい。
 そんな制度を使わない手はない。訓練鍛錬勉強ばっかりの日々なんだし、たまには羽目を外しても文句は言われないはずだ。
 そうと決まれば早速回ろうと足を踏み出した途端、声をかけられた。出鼻挫かれた気分だ。

「ラナさん、今日はお一人なの?」
「え? うん。そうだけど……?」

 誰だっけ。クラスメートなのは覚えてるんだけど、いかんせん関わりがないから名前が思い出せない。
 私の様子があからさま過ぎたのか、苦笑しながらリンだと名乗ってくれた。助かる反面申し訳ない。
 それにしても私に何の用だろ? 出し物に何か不備でも発生したのかな。
 そう思って聞こうとした時、胸元で光るアクセサリーが頭に引っかかってマジマジと見つめてしまう。視線に気づいたのか、リンはそれを掲げてくれた。
……間違いないようで、どう聞いたものか思案する。とはいえ遠回しに聞くのは苦手だから、結局直球だと思って指摘した。

「リンさん。あの、そのアクセサリーって、伝統技術製品よね?」
「ええ、そうよ。父が先日誕生日にって贈ってくれたの」

 嬉しそうに笑う彼女に陰はない。白かと思いたいが、あまりにもそれはに似過ぎていた。

「何でそんなに、剣舞祭の装飾品そっくりな物なの?」

 伝統技術製品の由来は、高い技術力が故。そしてその技術は、二度と同じ物は作れない──模造品レプリカすら無理だと言われている。だからこそその価値は計り知れない。
 剣舞祭のそれにしたって、例えば紐なら紐に沿った形にはなるけど、あくまで「形」だけだ。細部はもちろん、大まかな部分でさえ一緒なんてことはない。
 だというのにリンのアクセサリーは、見覚えのある装飾をされていた。
 あの壊された、私の小道具のやつに。例え一部分でもそっくりすぎて、偶然とは思えない。
 周りはお祭りでいつも以上に騒がしいはずなのに、音が遠く感じた。
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