4 / 11
第4話 寂しさを隣に置いて
しおりを挟む
まだ生きている。
アナスタシアが目覚めた時、真っ先に思った事だ。
そして薄目を開けるとあのドラゴンがアナスタシアの顔を覗き込むように近づけ ジッとしていることだ。
アナスタシアはまた魔法陣の中心に寝かされていた。
ギュッとまた目を閉じ息を殺す。
今まさに食べられる直前なのでは? アナスタシアの体は強張った。
だがやはりだが一向になにも起こらない。
アナスタシアも現状に理解は及ばないが何となくだがこのドラゴンに悪意が感じられない事を不思議に思っていた。
そして今の状況を見せられてはさすがのアナスタシアも理解するほかなかった。
そのドラゴンは瞳から大粒の涙をこぼしながら――
「ごめんね。かくれんぼがしたかっただけなんだ。本当にごめんね。」
と、しきりにアナスタシアに謝り続けていたのである。
バケツで水をかけられているかの如くバシャバシャとアナスタシアの顔に生暖かい水が流れてくる。
なぜだかすごく悪い事をしてしまった気になるアナスタシア。
少しどころではない、まだかなりこのドラゴンの事は怖いのだが......震える手をソッと差し出しドラゴンの鼻先を優しく撫でてやった。
「私の方こそ悪かった。キミを必要以上に怖がってしまっていたようだな。」
ドラゴンは大きな丸い目をクリクリさせながら――
「怒ってないの?」
と申し訳なさそうに訪ねる。
アナスタシアも首を横に振り、笑顔を見せながら鼻先を優しく撫でてあげた。
ドラゴンは鼻先を撫でられ気持ちがいいのか グルルルルル と猫のように喉を鳴らしていた。
ふとドラゴンが何かを思い出したように頭を上げアナスタシアに向き直る。
「鼻を撫でられるって気持ちいいんだね。初めて知ったよ。僕はリントブルム、このフロアのエリアボスをしているよ。」
やはりそうか。アナスタシアに緊張が走った。
エリアボス。それはこのリントブルムというドラゴンを倒さないと先へは進めない事を意味していた。
この強大な力を持つリントブルムをまともな方法で倒すことは不可能。
正面からやりあえば一瞬の時間も持たず消し飛ばされるだろう。
だがなぜかリントブルムからはアナスタシアへの殺意は感じない。
それどころか友好的な好意すら感じる。
アナスタシアは思う。
まずは体を回復させること。
そしてこの化け物を油断させ、寝首を掻く。
これは人類と化け物との戦い。情など挟む余地はない。
リントブルムの心はおそらく子供の用に無邪気なのだろう。
騙すことは簡単だ。
そう心に決め、すぐさま冷たい笑顔の下面を被り、リントブルムの目をまっすぐに見据える。
「こんにちわリントブルム。私はアナスタシアだ。」
「よろしくね。アナスタシア。まだ傷が治ってないからゆっくり休むといいよ。」
「あぁ、そうさせてもらうよ。」
そうさせてもらう。そして傷がいえたその時は......
アナスタシアの目が暗く沈んでいくのをリントブルムは気づいたが、まだ傷が痛むのだと思い「ゆっくり休んでね。」と言いまたひとりかくれんぼをにいそしむのだった。
ーーーーーーーーーー
「ふんふんふん。魔王様から聞いたんだ。もしお友達が出来たら自分ばっかり話したらダメって。アナスタシアは今怪我が痛いから休ませてあげないと。」
遊びたい気持ちはあるが今は我慢。リントブルムは自分に言い聞かせた。
今までずっと一人で遊んでいたけど、誰かがいると思うとソワソワして遊びに集中できない。
「もう怪我は治ったかな? お話しにいこうかな?」
さっきの会話からまだ10分もたたないうちに、もうこの始末である。
アナスタシアはというと静かに魔法陣の中心で体を休めていた。
おそらく助かるはずもなかった傷だと思っていたが、そのほとんどはすでにふさがっていた。
だが内臓へのダメージがひどかったのかまともに動けるようにはまだまだ時間がかかりそうだ。
リントブルムが自分を助けたのは彼がまだ幼い心しか持ち合わせていないからだとアナスタシアは考えた。
この先、成長していけば必ず人間を食い殺す悪魔のようなモンスターになるはずだ。
そうなれば世界は滅亡の一途をたどる事は明白だった。
そう考えただけでそのモンスターと一緒にいるアナスタシアは生きている心地がしなかった。
彼女がそんなことを考えているとリントブルムがドシン!ドシン! と足音を鳴らしながら近寄ってきた。
「怪我痛い?」
ドラゴンの表情なので何とも言えないが本当に心配しているようにアナスタシアは感じた。
「そうだな。動くのはまだ辛い所がある。」
「ふんふん。ならまだゆっくりしてた方がいいよね。話しかけてごめんね。」
立ち去ろうとするリントブルム。
アナスタシアは悲しそうな表情を見せるリントブルムについ声をかけてしまう。
「いや......その......まだ遊ぶのは付き合えないが話くらいならいいぞ。私も時間を持て余しているからな。」
「ホントに!? やったぁ!! じゃあさ、なんのお話する?」
「そうだな、なら君のお話を聞かせてくれないか?」
アナスタシアは考える。
ここでリントブルムに取り入って弱点を聞き出せれば、作戦の成功率は劇的に上がる!! と。
「僕の話? 例えばどういうの?」
「キミが生まれてから今までの話を聞かせてくれ。なに、時間ならたくさんあるだろう?」
「うん。そうだね。じゃあ僕が生まれた時の話からするね。全然覚えてないんだけど僕はね.......。」
リントブルムは話した。
この神殿から出たことがない事。
いつも一人で遊んでいた事。
初めて会った動いてる人がアナスタシアだった事。
自分以外の生き物に会ったことがない事。
何百年もこの神殿で生きている事。
そして魔王の事。
全部を話すことはそれなりに時間がかかったが、魔王以外に自分の話を聞いてもらうのが初めてだったリントブルムはおしゃべりが楽しくて仕方なかった。
そして一通りの生い立ちを話し終えた時にはアナスタシアの両目から止めどない涙があふれ出ていた。
「ぞ、ぞれは、、ぐるじがっだだろうな.....ざびじがっだだろうな.....うぅぅ......。」
ズルズルと鼻水を吸い上げながら号泣するアナスタシアにリントブルムは――
「アナスタシア......どこか痛いの? 僕のお話がつまらなかった?」
心配そうに尋ねる。
「うぐぅぅ......君はわるぐない.....ズルルル......なにもわるぐないぞーーー!!」
もうアナスタシアにリントブルムを疑う気持ちはかけらも残ってなかった。
それほどリントブルムの話に嘘偽りのない純真さを感じてしまったのだ。
かつて自分も1人である寂しさに苦しんだ時期があった。
だが時と共に周りに自分を支えてくれる人が集まった。
だがどうだろう。
彼は、リントブルムはおそらく未来永劫このエリアの主であらなくてはいけない。
唯一出会うのはここまでやってきた勇者だけ。
そしてその勇者はリントブルムを殺しにかかるだろう。
もちろん人のみでこのリントブルムを殺せる者がいるとは思わない。
それゆえ彼は果てしない時を待ちわびて出会う友を殺し続けないといけないのだ。
アナスタシアはリントブルムの心を思えばこそ、悲しみの涙がしばらくの間、途絶えることがなかったのだ。
アナスタシアが目覚めた時、真っ先に思った事だ。
そして薄目を開けるとあのドラゴンがアナスタシアの顔を覗き込むように近づけ ジッとしていることだ。
アナスタシアはまた魔法陣の中心に寝かされていた。
ギュッとまた目を閉じ息を殺す。
今まさに食べられる直前なのでは? アナスタシアの体は強張った。
だがやはりだが一向になにも起こらない。
アナスタシアも現状に理解は及ばないが何となくだがこのドラゴンに悪意が感じられない事を不思議に思っていた。
そして今の状況を見せられてはさすがのアナスタシアも理解するほかなかった。
そのドラゴンは瞳から大粒の涙をこぼしながら――
「ごめんね。かくれんぼがしたかっただけなんだ。本当にごめんね。」
と、しきりにアナスタシアに謝り続けていたのである。
バケツで水をかけられているかの如くバシャバシャとアナスタシアの顔に生暖かい水が流れてくる。
なぜだかすごく悪い事をしてしまった気になるアナスタシア。
少しどころではない、まだかなりこのドラゴンの事は怖いのだが......震える手をソッと差し出しドラゴンの鼻先を優しく撫でてやった。
「私の方こそ悪かった。キミを必要以上に怖がってしまっていたようだな。」
ドラゴンは大きな丸い目をクリクリさせながら――
「怒ってないの?」
と申し訳なさそうに訪ねる。
アナスタシアも首を横に振り、笑顔を見せながら鼻先を優しく撫でてあげた。
ドラゴンは鼻先を撫でられ気持ちがいいのか グルルルルル と猫のように喉を鳴らしていた。
ふとドラゴンが何かを思い出したように頭を上げアナスタシアに向き直る。
「鼻を撫でられるって気持ちいいんだね。初めて知ったよ。僕はリントブルム、このフロアのエリアボスをしているよ。」
やはりそうか。アナスタシアに緊張が走った。
エリアボス。それはこのリントブルムというドラゴンを倒さないと先へは進めない事を意味していた。
この強大な力を持つリントブルムをまともな方法で倒すことは不可能。
正面からやりあえば一瞬の時間も持たず消し飛ばされるだろう。
だがなぜかリントブルムからはアナスタシアへの殺意は感じない。
それどころか友好的な好意すら感じる。
アナスタシアは思う。
まずは体を回復させること。
そしてこの化け物を油断させ、寝首を掻く。
これは人類と化け物との戦い。情など挟む余地はない。
リントブルムの心はおそらく子供の用に無邪気なのだろう。
騙すことは簡単だ。
そう心に決め、すぐさま冷たい笑顔の下面を被り、リントブルムの目をまっすぐに見据える。
「こんにちわリントブルム。私はアナスタシアだ。」
「よろしくね。アナスタシア。まだ傷が治ってないからゆっくり休むといいよ。」
「あぁ、そうさせてもらうよ。」
そうさせてもらう。そして傷がいえたその時は......
アナスタシアの目が暗く沈んでいくのをリントブルムは気づいたが、まだ傷が痛むのだと思い「ゆっくり休んでね。」と言いまたひとりかくれんぼをにいそしむのだった。
ーーーーーーーーーー
「ふんふんふん。魔王様から聞いたんだ。もしお友達が出来たら自分ばっかり話したらダメって。アナスタシアは今怪我が痛いから休ませてあげないと。」
遊びたい気持ちはあるが今は我慢。リントブルムは自分に言い聞かせた。
今までずっと一人で遊んでいたけど、誰かがいると思うとソワソワして遊びに集中できない。
「もう怪我は治ったかな? お話しにいこうかな?」
さっきの会話からまだ10分もたたないうちに、もうこの始末である。
アナスタシアはというと静かに魔法陣の中心で体を休めていた。
おそらく助かるはずもなかった傷だと思っていたが、そのほとんどはすでにふさがっていた。
だが内臓へのダメージがひどかったのかまともに動けるようにはまだまだ時間がかかりそうだ。
リントブルムが自分を助けたのは彼がまだ幼い心しか持ち合わせていないからだとアナスタシアは考えた。
この先、成長していけば必ず人間を食い殺す悪魔のようなモンスターになるはずだ。
そうなれば世界は滅亡の一途をたどる事は明白だった。
そう考えただけでそのモンスターと一緒にいるアナスタシアは生きている心地がしなかった。
彼女がそんなことを考えているとリントブルムがドシン!ドシン! と足音を鳴らしながら近寄ってきた。
「怪我痛い?」
ドラゴンの表情なので何とも言えないが本当に心配しているようにアナスタシアは感じた。
「そうだな。動くのはまだ辛い所がある。」
「ふんふん。ならまだゆっくりしてた方がいいよね。話しかけてごめんね。」
立ち去ろうとするリントブルム。
アナスタシアは悲しそうな表情を見せるリントブルムについ声をかけてしまう。
「いや......その......まだ遊ぶのは付き合えないが話くらいならいいぞ。私も時間を持て余しているからな。」
「ホントに!? やったぁ!! じゃあさ、なんのお話する?」
「そうだな、なら君のお話を聞かせてくれないか?」
アナスタシアは考える。
ここでリントブルムに取り入って弱点を聞き出せれば、作戦の成功率は劇的に上がる!! と。
「僕の話? 例えばどういうの?」
「キミが生まれてから今までの話を聞かせてくれ。なに、時間ならたくさんあるだろう?」
「うん。そうだね。じゃあ僕が生まれた時の話からするね。全然覚えてないんだけど僕はね.......。」
リントブルムは話した。
この神殿から出たことがない事。
いつも一人で遊んでいた事。
初めて会った動いてる人がアナスタシアだった事。
自分以外の生き物に会ったことがない事。
何百年もこの神殿で生きている事。
そして魔王の事。
全部を話すことはそれなりに時間がかかったが、魔王以外に自分の話を聞いてもらうのが初めてだったリントブルムはおしゃべりが楽しくて仕方なかった。
そして一通りの生い立ちを話し終えた時にはアナスタシアの両目から止めどない涙があふれ出ていた。
「ぞ、ぞれは、、ぐるじがっだだろうな.....ざびじがっだだろうな.....うぅぅ......。」
ズルズルと鼻水を吸い上げながら号泣するアナスタシアにリントブルムは――
「アナスタシア......どこか痛いの? 僕のお話がつまらなかった?」
心配そうに尋ねる。
「うぐぅぅ......君はわるぐない.....ズルルル......なにもわるぐないぞーーー!!」
もうアナスタシアにリントブルムを疑う気持ちはかけらも残ってなかった。
それほどリントブルムの話に嘘偽りのない純真さを感じてしまったのだ。
かつて自分も1人である寂しさに苦しんだ時期があった。
だが時と共に周りに自分を支えてくれる人が集まった。
だがどうだろう。
彼は、リントブルムはおそらく未来永劫このエリアの主であらなくてはいけない。
唯一出会うのはここまでやってきた勇者だけ。
そしてその勇者はリントブルムを殺しにかかるだろう。
もちろん人のみでこのリントブルムを殺せる者がいるとは思わない。
それゆえ彼は果てしない時を待ちわびて出会う友を殺し続けないといけないのだ。
アナスタシアはリントブルムの心を思えばこそ、悲しみの涙がしばらくの間、途絶えることがなかったのだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる