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第21話 襲撃の朝
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どこかしこから悲鳴が聞こえる。
抵抗する手段の持たない人たちばかりで一方的に攻撃を受けている様子だ。
次々に海へと引きずり込まれていく。
俺は必死で襲い来る半魚人に矢を打込みイカダに近づけないように撃退していく。
俺が打ち漏らした半魚人はサメ吉が狩り漁り何匹もの半魚人を葬っていく。
とにかく必死だった。
他のイカダの人たちは半数近くやられてしまった。
だけど徐々に戦える人は戦いだし、戦えない人も殺されないための努力はし始めたからか、周りから悲鳴の声は少なくなり怒号や気合の声が聞こえだす。
なりふり構ってはいられなかった。
ひたすら水中銃をぶっぱなし迫りくる半魚人の大軍を撃退し続けた。
しかしあまりに数が多すぎる。
1体1体なら対処はできるが同時に責められてはどうしても隙を作ってしまう。
このままではと思い俺は急いで生き残ってる奴らに声をかける。
「みんな固まれ!! 背中を預けあうんだ!!」
必死だったみんなが俺の声に反応する。
イカダを移動させお互いの背中を守りあう。
背中からの攻撃を心配しなくていい様になったおかげかみんなの動きが格段に良くなった。
子供程度の大きさしかない半魚人。攻めてくる方向さえ分かればそこまで苦戦する相手ではない。
鋭い牙も水中では脅威だがイカダの上でなら対処できる。
俺は自分のイカダ廻りをサメ吉にある程度任せ他の人の援護に回る。
複数から攻撃を受けている人に水中銃で加勢する。
そんな攻防がどのくらい経過しただろうか?
次第に半魚人の数は減っていき、ついに最後の1匹を倒したときには空は白み明るくなり始めていた。
「はぁはぁはぁはぁ......。」
息の続く限り戦った俺たちは戦いが終わっても武器を構え続け気を張り続けた。
一度でも気を抜くともう立ち上がれなくなってしまう。
そんな気がしていた。
だけど一人、また一人が腰を下ろすうちにみんなが終わったのか?とお互いに目を合わせそのままその場に崩れるようにまた腰を下ろし始めた。
何人やられた? わからないくらいやられた。
歯を噛みしめる。
もう少し早く連携を取って戦えれば犠牲はもっと少なかったかもしれない。
それでも時間が経つごとに座っていた人が立ち上がり始め口々に俺にお礼を言ってきた。
「兄ちゃん。ありがとう。兄ちゃんがいなかったら俺も奴らのエサになってたよ。」
「ありがとう。ありがとう。助かった。よかった。」
「やるねあんた。助かったよ。」
その言葉が救いになったのは間違いない。
お互いに声を掛け合っていると水の中からサメ吉がお腹を見せた状態で浮かび上がってきた。
まさかやられたのか!? そう思ったのだが――
「腹いっぱいだ。もう食べれねぇー。」
そう言ってまた水の中へ沈んでいった。
ややこしい奴だ。
するとその光景を見ていた人から――
「あんた、なに者だ? その武器も、なんでそんなもん持ってんだ?」
そう言って俺の水中銃を指さす。
俺は水中銃をその人の前に掲げて――
「今から説明するよ。」
と苦笑いを浮かべた。
俺は一通りのスキルや作成の事をみんなに簡潔に説明した。
そしてこのバトルフィールドはおそらく定期的に開催されることも。
おそらく今回のバトルフィールドが終わればまたみんなバラバラになる。
その時までにある程度の戦力は確保しないといけない。
だが成瀬は未だに気を失ったままだ。
その事だけが気がかりだが――
「安心しろ兄ちゃん。俺たちの誰かがあの子を見つけたら必ず助けてやる。」
「そうね。あんたへ借りを作っとけば後々良さそうだし。」
「わかったなみんな。あの子を見つけたら必ず保護してやってくれ!!」
「もちろんだぜ。」
周りの言葉が優しかった。
みんなへ一礼して俺は小屋へ戻った。
成瀬の寝顔を眺めながら、成瀬。必ず救ってやるからな。
もう少しだけ待っててくれ。
そう心に決めた。
そして水平線から太陽が顔を出しその光がまぶしくて目をつむった。
目を開けた時にベットは空になっていた。
長かった夜が明け、また静かな海にポツンと一人イカダの上でさまよっていた。
いや、一人じゃなかったか。
多分腹いっぱいで寝てるんだろうサメ吉を思い出す。
”撃墜数トップになりました。商品が送られます。”
視界に写る文字。あれだけ倒せばそうだわな。
半魚人を倒したボーナスがもらえるみたいだ。
「そういえばバトルフィールド始まる前にそんな事言ってたな。」
そしてまた視界に文字が写る。
”大砲を手に入れました”
......おぉ、なんか物騒なもん手に入れちまった。
抵抗する手段の持たない人たちばかりで一方的に攻撃を受けている様子だ。
次々に海へと引きずり込まれていく。
俺は必死で襲い来る半魚人に矢を打込みイカダに近づけないように撃退していく。
俺が打ち漏らした半魚人はサメ吉が狩り漁り何匹もの半魚人を葬っていく。
とにかく必死だった。
他のイカダの人たちは半数近くやられてしまった。
だけど徐々に戦える人は戦いだし、戦えない人も殺されないための努力はし始めたからか、周りから悲鳴の声は少なくなり怒号や気合の声が聞こえだす。
なりふり構ってはいられなかった。
ひたすら水中銃をぶっぱなし迫りくる半魚人の大軍を撃退し続けた。
しかしあまりに数が多すぎる。
1体1体なら対処はできるが同時に責められてはどうしても隙を作ってしまう。
このままではと思い俺は急いで生き残ってる奴らに声をかける。
「みんな固まれ!! 背中を預けあうんだ!!」
必死だったみんなが俺の声に反応する。
イカダを移動させお互いの背中を守りあう。
背中からの攻撃を心配しなくていい様になったおかげかみんなの動きが格段に良くなった。
子供程度の大きさしかない半魚人。攻めてくる方向さえ分かればそこまで苦戦する相手ではない。
鋭い牙も水中では脅威だがイカダの上でなら対処できる。
俺は自分のイカダ廻りをサメ吉にある程度任せ他の人の援護に回る。
複数から攻撃を受けている人に水中銃で加勢する。
そんな攻防がどのくらい経過しただろうか?
次第に半魚人の数は減っていき、ついに最後の1匹を倒したときには空は白み明るくなり始めていた。
「はぁはぁはぁはぁ......。」
息の続く限り戦った俺たちは戦いが終わっても武器を構え続け気を張り続けた。
一度でも気を抜くともう立ち上がれなくなってしまう。
そんな気がしていた。
だけど一人、また一人が腰を下ろすうちにみんなが終わったのか?とお互いに目を合わせそのままその場に崩れるようにまた腰を下ろし始めた。
何人やられた? わからないくらいやられた。
歯を噛みしめる。
もう少し早く連携を取って戦えれば犠牲はもっと少なかったかもしれない。
それでも時間が経つごとに座っていた人が立ち上がり始め口々に俺にお礼を言ってきた。
「兄ちゃん。ありがとう。兄ちゃんがいなかったら俺も奴らのエサになってたよ。」
「ありがとう。ありがとう。助かった。よかった。」
「やるねあんた。助かったよ。」
その言葉が救いになったのは間違いない。
お互いに声を掛け合っていると水の中からサメ吉がお腹を見せた状態で浮かび上がってきた。
まさかやられたのか!? そう思ったのだが――
「腹いっぱいだ。もう食べれねぇー。」
そう言ってまた水の中へ沈んでいった。
ややこしい奴だ。
するとその光景を見ていた人から――
「あんた、なに者だ? その武器も、なんでそんなもん持ってんだ?」
そう言って俺の水中銃を指さす。
俺は水中銃をその人の前に掲げて――
「今から説明するよ。」
と苦笑いを浮かべた。
俺は一通りのスキルや作成の事をみんなに簡潔に説明した。
そしてこのバトルフィールドはおそらく定期的に開催されることも。
おそらく今回のバトルフィールドが終わればまたみんなバラバラになる。
その時までにある程度の戦力は確保しないといけない。
だが成瀬は未だに気を失ったままだ。
その事だけが気がかりだが――
「安心しろ兄ちゃん。俺たちの誰かがあの子を見つけたら必ず助けてやる。」
「そうね。あんたへ借りを作っとけば後々良さそうだし。」
「わかったなみんな。あの子を見つけたら必ず保護してやってくれ!!」
「もちろんだぜ。」
周りの言葉が優しかった。
みんなへ一礼して俺は小屋へ戻った。
成瀬の寝顔を眺めながら、成瀬。必ず救ってやるからな。
もう少しだけ待っててくれ。
そう心に決めた。
そして水平線から太陽が顔を出しその光がまぶしくて目をつむった。
目を開けた時にベットは空になっていた。
長かった夜が明け、また静かな海にポツンと一人イカダの上でさまよっていた。
いや、一人じゃなかったか。
多分腹いっぱいで寝てるんだろうサメ吉を思い出す。
”撃墜数トップになりました。商品が送られます。”
視界に写る文字。あれだけ倒せばそうだわな。
半魚人を倒したボーナスがもらえるみたいだ。
「そういえばバトルフィールド始まる前にそんな事言ってたな。」
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