ダンジョンはモンスターでいっぱい!! ~スライムと成り上がる最弱冒険者の物語〜

なか

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知らない天井

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 不思議な柄の天井。
 アレンはボーとする頭でその柄を眺めていた。

 俺はいったい何をしていたんだっけ?
 記憶があいまいになっている。
 頭が回らない。

 そんな時”ガチャ”とドアの開く音がした。
 扉から出てきたのは肩あたりまで伸びたきれいな金髪に美しく整った顔。
 スレンダーなスタイルにあの冷たい目、、、この人どこかで、、、

「ギルドの受付の人!!!」

 アレンの大声に片目を瞑ってうるさいという顔をしている少女は紛れもない
 ギルドでいつもクエストの手続きをするときに対応してくれる人。
 アレンがこの街に来てギルドで一番初めに対応してくれた女性だ。

 相変わらず美しくて清楚で、そして怖い雰囲気を醸し出している。

 女性はギルドのお堅い服ではなく上下ピンクのパジャマ素材でできているセーターとショートパンツを着ていた。
 なぜこの格好でここまで怖い雰囲気が出るのだろうか?
 不思議である。

「あれ?俺なんで?」

 女性は黙ったままアレンがいるベットの横に置いてあった小さな椅子に腰かけた。
 手に持っていたトレーの上にはあったかいスープが乗っていた。

「ここはわたしの家。あんたは街の外の森で野犬に襲われて倒れてたの。わかったら食べなさい。」

 冷たく言う女性だがアレンはトレーを手渡されるや否や、大口でスープを平らげてしまった。
 一息ついて横に座っている女性に話しかける。

「君が助けてくれたのか?」

 女性は「はぁ」とため息をついた。

「せかさないでくれる?言われなくてもこれから話すわよ。」

 どうにも威圧感のある女性だ。

「さっきも言ったけどあなた、倒れてたの。この街を出たすぐの森で。ものすごい数の野犬に囲まれてた。
 生きてるのが不思議なくらい。」

 少しづつアレンの記憶が戻り始める。
 そうだ俺、不思議キノコを採りに行って野犬に襲われたんだ。

「なぜか倒れているだけのあなたを野犬は襲わなかった。襲えなかったのね。
 野犬は何かと戦っていたの。何かまではその時はわからなかった。
 あなたを助けようと思って気配を消して近づいたわ。」

 記憶が戻り始めているアレン。
 だが何かが足りない。何かが思い出せないでいた。

「驚いたわ。野犬はたぶん20匹以上はいた。
 死体も多く倒れてたからおそらくそれ以上ね。とにかくすごい数だったわ。
 するとあなたの周りに何か飛び跳ねてる生き物がいた。
 あなたを襲おうとする野犬を威嚇しながら同時に撃退していたわ。」

 アレンは
 やっと思い出していた。足りていなかった記憶が。

「初めは餌の取合いをしているのかとも思った。野犬は執念深いから。
 1匹がやられても次は3匹で来る。3匹を追い払っても次は10匹で来る。
 野犬っていうのはキリがないの。でもその子はあなたをかばったり守ったりしながら戦っているように見えた。
 自身もボロボロに傷つきながら必死に。わたしにはそう見えた。野犬を撃退してはあなたをくわえて街まで引きづって連れて行こうとして
 その隙に野犬からの攻撃を受けて。」

「そんな、、それで、、、それでどうなったんだ!!!」

 もう!怒鳴らないでくれる?と女性は椅子から立ち上がり何も言わず部屋の出口に向かう。

「うそだろ、、、なんで、、、俺なんかを、、たまたま薬草が余ってたから助けただけだろ、、、なんで、、」

 結果を言わない少女の態度に結末を悟ったアレン。
 すると少女はふぅーとため息を吐き

「なに勝手に誤解してんだか、、、まぁいいわ。私の名前はニア。こう見えても冒険者なの。まだなり立てだからお金がなくてギルドでお手伝いをしながらなんだけど。
 職業は魔法使い。風魔法を得意としているわ。」

 ドアの前で立ち止まりそう答えるニア。

「へっ??」

 突然の自己紹介にキョトンとするアレン。

「野犬くらいならルーキーのあたしでも撃退できるわ。
 さすがにあの数は骨が折れたけど。」

「大丈夫。あなたのお友達は無事よ。」

 そういうとニアは部屋のドアを開けた。
 するとドアからニュルっとしたゼリーのようなものがニアの足に絡みつきそのまま細長い形状になって細い足を嘗め回すように這い上がってきた。

 きゃ!!

 ニアの悲鳴などお構いなくスルリとショートパンツの隙間から侵入し服の中に入っていく。

「ちょ、ちょっと、なにしてるの!!!ああん。もう。やだ、、あん!」

 あわてていろいろなところを押さえるがそれはニアの手をするする抜けて胸元に這い上がってきた。

「ちょっと!!やだ、、見ないで、、あん!もう、、見ないでったら、、」

 ニアの言葉がだんだん艶っぽくなっていく。
 もちろんアレンはギンギンになってる。
 だがアレンはそれの正体がすぐわかった。だからとびきりの笑顔になった。

「よかった、、ほんとうによかった。」

 笑顔で涙ぐむアレン。
 それは紛れもないアレンのスライムだった。

 ニアの胸をまさぐっていたスライムはそのままニアのショートパンツの中へスルリと侵入した。

「はぁはぁ、、、、えっ?!だめ!!いや、、そこはダメ、、、そこはだめーーーーー!!!!!!!」

 まだ静かだった街にニアの声が響き渡る。

 アレンが目覚めたのに気付いたスライムからのプレゼントだったらしい。
 ニアは力が抜けてしまい床にぺたりと座り込んでしまった。

「はぁはぁこんなのって、、、」

 相変わらず艶っぽい。
 ニアの反応がなくなったからなのかスライムが「キュピ」っとニアのショートパンツからひょっこり頭を出した。

 そしてアレンへ飛びつくスライム。
 アレンもスライムを抱きしめる。

「ありがとうな。お前俺を助けてくれたんだってな。」

 涙ぐむアレン。

「キュイ!キュイ!」

 スライムもうれしそうだ。

 ゴン!!! ぐえ!!!

 頭に鈍い衝撃が来るのと同時に不細工な声を上げるアレン。
 魔法使いが使う杖を持ってきたニアはアレンの頭を渾身の一撃で殴ったのだ。
 涙ぐみ顔を真っ赤にしているニア

「忘れろぉ!今見たのは絶対わすれろぉ!!!忘れられないのならあたしが記憶を飛ばしてやる!!!」
「待て!!ニア!!さっきのは不可抗力だ。」
「ふにゃ!!やっぱり見てたのね!!!問答無用!!!」

 恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にし変な声まで出すニア。
 初めてであった時と全くイメージが違うニアは杖を振り被りアレンに叩き落す。
 アレンはすんでのところでかわしベッドから飛び起きようとする。
 しかしニアは

「ふにゃ!!逃がさないんだからー!!」

 アレンのズボンをガシッとつかんで引っ張る。

 ずるっ、、、

 アレンが履いていたズボンはニアが引っ張ったせいで下に脱げてしまった。
 アレンはそのままニアに引っ張られひざ立ちした状態になる。
 ニアは横に引っ張ろうとしたがズボンが下に脱げてしまったせいで下の方に力が加わり
 体制が崩れベットに両手をついてしまった。

「ニア、、、さん、、、これももちろん、、不可抗力ですよね、、、?」

 じっとりした汗をかきながらひざ立ちで真下にいるニアの顔を見る。
 ベットの上にひざ立ちしたアレンとベットに両手をついたニア。
 目と鼻の先にアレンがついさっきまでニアの艶っぽいしぐさを見てギンギンにおったてたナニがある状態に気づき、、、

「ひ、ひや、、にゃ、、ふにゃあ、、」

 顔が先ほどの赤にさらに赤を塗り足したような色になるニア。

「ふにゃぁぁぁあああああ!!!」


 ゴガバキガキゴシャ

 アレンの鈍い叫び声がこだました。
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