♡で逝けっ~かくて怪人は調伏される~

楢山幕府

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第一章、かくてあさひはスカウトされる

002

 公然わいせつで現行犯逮捕されたオレは、そのまま警察署の取調室へと連行された。
 室内にいるのはオレと、ノートパソコンを前に調書を担当する若い刑事さん、取り調べを担当する年配の刑事さんの三人だけだ。
 正面に座る年輩の刑事さんから、いかつい顔を向けられて、オレは途方に暮れるしかない。

本山もとやま あさひ、大学生。……で、彼氏にフラれて、むしゃくしゃしてやったと。あー、彼氏は腹上死しかけて入院中だって? どれだけ激しいセックスだったんだ?」
「激しくはないですよ。何でも、よすぎるみたいで……」
「自慢か? お? しばらくご無沙汰の俺に対する自慢か?」
「疑うなら元彼に聞いてくださいよ。刑事さん、オレは怪人に襲われてる人を、助けただけなんですって!」
「モノをぶらさげてか?」

 もう何回も同じやり取りを繰り返している。

「オレだって信じられないですけど、本当にイッた後、怪人が消えたんですよ!」
「はいはい、怪人がイクほど上手いんだよな。やっぱ自慢だよな!? なぁ!?」

 怪人の存在は警察も知ってるはずなのに、一向に話が進まない。管轄が違うらしいけど……。
 襲われてた人は、証言してくれなかったのかな。
 分かったことといえば、刑事さんがセックスに自信がないってことぐらいだった。

「コツとかあんのか? よし、これは調書に書かないから、いっちょ教えてくれ」
「えーと、オレも別にマニュアルがあるわけじゃなくて……」

 セックスはフィーリングだと思ってる。
 相手の体に触れ、求めるものを感じられれば、自ずと絶頂は訪れた。

「ふむ……おい、少し外してくれるか」
「え、僕も知りたいです」
「うるさい! お前は若さで何とかしろ!」

 外に出るよう言われた若い刑事さんは、しぶしぶ取調室を後にする。だからマニュアルはないんだって。

「刑事さんって五十ぐらいですか? むしろ刑事さんのほうが、落ち着きがあって悦ばれるんじゃないですか?」
「そうだったら俺も苦労しないんだがな」

 スーツの上着を椅子にかけ、刑事さんが立ち上がる。
 鍛えているのか、年の割に体は引き締まっていた。ただ中年のさがか、下っ腹だけは少し緩そうだ。

「よしっ、俺に手本を見せてくれ!」
「……ど、どうやって?」
「俺、男とははじめてだから優しくな?」
「ここでヤルんですか!?」

 行動的! この刑事さん、すごく行動的!

「夜道でヤレたんだから、ここでもヤレるだろ」
「どこまでもアグレッシブ!? はじめてって、嫌悪感はないんですか?」
「この年になると、色々試してみたくなるんだよ。前立腺マッサージは受けたことあるぞ」

 誰が取調室で事にいたると思うだろうか。
 まぁ、流石に最後までヤルつもりではないだろうけど。

「じゃあ……失礼します」
「おう! 頼んどいてあれだが、お前さんも相当な好きものだな?」
「今はフリーですから」

 彼氏がいたら別だけど、フラれたばかりだからな!

「オレの顔は見えないほうがいいですか?」
「気にすんな、お前さん男前だしな。……顔か? やっぱり顔なのか?」
「顔で気持ち良くはならないでしょ?」

 その評価は嬉しいけど。
 オレも立ち上がると、刑事さんには軽く机に腰掛けてもらう。
 ハグで互いの体温を感じながら、目に付いた喉仏に指を這わせた。
 もう片方の手で内股を撫でれば、ごくりと刑事さんの喉が鳴る。
 わざと耳元に口を寄せて尋ねた。

「ここ、好きなんですか」
「股間を撫でられて感じないやつは」
「そっちじゃないですよ。こっち」

 答えを遮って、刑事さんの喉仏をノックする。

「もしかして苦しいのが好きですか?」
「んなわけ……ぐっ」

 言葉とは裏腹に、オレが手の平で刑事さんの喉を覆うと、股間のほうに動きがあった。
 ズボンの上から、刑事さんの中心を撫でる。
 首の急所に手を当てられている割に、ちんぽはしっかり硬くなっていた。

「気持ち良さそうですけど」
「ち、ちが……こんな……」
「認めたほうが楽になれますよ」
「バカ言うな、うぁっ……ぁ……♡」

 顎を上げさせて気道を確保しながら、首の横側を持って絞めていく。

「染みができちゃいそうなんで出しますよ」

 焦らすように、ゆっくりとズボンの前を開けた。
 チキチキチキ。
 チャックを中心に押し付け、硬さを伝えながら下ろしきると、既にパンツが濡れてしまっている。

「ふーん、刑事さん、こういうのが趣味なんだ」
「だから違うって……く、ぅ♡」

 喉を覆う手の平に、力を込める。

「あの若い刑事さんにはとても言えないなぁ。首を絞められるのが気持ちいいだなんて。とんだ変態だ」

 パンツから取り出した竿の根元を指で絞めれば、刑事さんの目尻に涙が浮かんだ。

「ぁぐ♡ ぁ……♡」
「ギンギンじゃないですか。竿が脈打ってますよ」

 年季の入った中心は浅黒く、それでいて尚も力強かった。
 尖端から溢れる蜜を指先で弄りながら囁く。

「ほら、認めてください。自分は首を絞められて感じる変態だって言って」
「そ、そんなこと……言える、か……っぁあ♡」

 強情な容疑者の尿道へ爪を差し込む。
 痛みが走ってもおかしくないのに、刑事さんは全く萎えなかった。

「言わないと、このまま尿道を拡張しちゃいますよ」
「まっ……! いう、言うからぁ! お、俺は……ぅんん♡ く、首を♡ 絞められて、ぁひ♡ 感じるぅうう♡ へ、へんたひ♡ でしゅ♡」
「認めますね?」
「みとめひゅ♡ みとめひゅからぁ♡ も、もう、イキたひ♡♡♡」

 認めたことで新しい扉が開いたのか、首を絞められて仰け反る刑事さんの顔は、完全にトロけていた。
 ヨダレが顎を伝い、オレの手にまで落ちてくる。

「いいですよ。首を絞められながら、イッてください」

 竿の根元を絞めていた指で、そのまま刑事さんの中心を扱く。
 指の輪っかで裏筋を押し上げるように扱けば、喉を覆う手の下で、大きく喉仏が上下した。

「あひっ♡ ぃいっ♡ く、くび、しめらえながらぁ♡ いっ♡ いっ♡ イッくぅううう♡♡♡」

 フィニッシュに合わせて、喉仏を押す。

「うごっ♡ おっ♡ おぉっ♡」

 刑事さんはヨダレを垂らしながら、全身を痙攣させた。
 力加減はしているので、意識が落ちることはない。

「はっ……あぁ♡」
「どうでした?」

 持っていたポケットティッシュで、汚れを拭きながら尋ねる。 
 しばらく刑事さんは机で力尽きていたけど、体を起こすと素早く身だしなみを整えた。

「……あれだ、参考にならないことがわかった」
「だから言ったでしょ? マニュアルがあるわけじゃないんですよ」

 男は股間を撫でられれば大概が反応するものの、感じるポイントは人によって違う。
 それを知るには、やはりフィーリングが大事だった。
 一段落するタイミングを見計らったかのように、刑事さんが脱いだ上着を羽織ると、ドアがノックされる。

「地域安全課の神宮じんぐうです。よろしいですか?」
「お、やっとお出ましか。いいぞ、入ってくれ」

 現れたのは、上品なスーツを着た細身の男だった。
 別の課の刑事さんだろうか。
 七三に分けられた黒髪に、黒縁眼鏡をしている容貌は、見るからに真面目そうだ。
 神宮と名乗った男は、オレを見て頷く。

「本山あさひさんですね。貴方の身柄は、こちらで預かります」
「えっと……?」

 どういうこと? 状況を理解できないオレの背中を、年配の刑事さんが叩く。

「おら、釈放だ」
「えっ、いいんですか?」
「お前さんが怪人から被害者を救ったのは、通報した被害者からも聞いてるからな」
「じゃあ何の取り調べだったんですか!?」
「こっちにも色々あんだよ。後は、そっちの神宮から聞け」

 腑に落ちないでいると、刑事さんがオレのジーパンの尻ポケットに何かを押し込む。

「もしおっさんの相手がしたくなったら、いつでも連絡しろ」
「ハマってんじゃないですか……」

 渡されたのは、刑事さんのプライベートな連絡先だった。
 どうやらオレのテクは、刑事さんにも気に入られたらしい。
 オレのほうは何もされなくて、フラストレーション溜まりまくりだけどな!
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