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高等部二年生
022
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桜川くんは、ちゃんと怜くんを引き留めてくれていたようで、彼は遅れて食堂にやって来た。
ゲーム主人公くんである七瀬くんの後ろから現れた怜くんは、更に一歩踏み出す。
「怜く……怜様、これは!」
ぼくの呼びかけに、怜くんは器用に片眉だけをつり上げた。
次いで聞こえる溜息に、視線が下がる。
人が大勢いる前で、七瀬くんと盛大な言い合いをしたんだ。
これには怜くんも呆れる他ない。
こうなることは分かってたんだ。
だから、ここでぼくが傷付くのは、道理じゃない。
むしろ七瀬くんにしてみたら、誰かからボールを当てられて脳しんとうを起こした上、次の日には食堂でぼくに絡まれるんだから、たまったもんじゃないだろう。
「保、しっかり掴まってろよ」
「え? うわぁああ!?」
急な浮遊感に、咄嗟に怜くんの肩へしがみつく。
「な、何!?」
「大人しくしてろ」
わけが分からない。
ただ怜くんに、横抱きで抱き上げられていることは確かなようだった。
状況を把握できないまま、言われた通り大人しくする。
そんなぼくを連れて、怜くんは歩き出した。
「……怜くん、食堂出るの?」
「今は人がいない場所のほうがいいだろう」
どこに行くんだろうと行き先に視線を向けていると、見知った木製の重厚なドアが見えてきた。
「生徒会室?」
「この時間だと、ここが一番人目がないからな」
怜くんは片手で鍵を開け、ドアを開いて室内に入ると、応接用のソファの上にぼくを下ろす。
そして同じソファの空いたスペースに、怜くんも腰掛けた。
「そんなに大事になってたのか?」
「え?」
「食堂で『怜様』って呼んだだろ。お前が『様』を付けるときは、親衛隊にアピールしたいときだと知っている。桜川から、昨日の七瀬との写真が出回ってると聞いたしな」
「あー……うん」
ぼくの行動が、親衛隊に対するアピールだってことはバレていたらしい。
だったら今回のことも、彼らに対してのパフォーマンスでしかないと、怜くんは勘付いてるんだろうか。
「どういう状況で、今回の食堂の騒ぎに繋がった? 詳しく説明しろ」
「騒ぎになってた?」
「自覚がなかったのか? お前と七瀬を中心に、人だかりができていたぞ。お前はそんな中で」
「ごめんなさいっ」
責められることに耐えきれず、言葉を遮って謝る。
けど聞こえてきた溜息に、結局身が竦んだ。
「はぁ……謝るぐらいなら、もっと場所を考えて行動しろ。おかげで圭吾からの当たりが更に強くなるだろ」
「桜川くんの?」
「最近では、クラスの連中からも生温かい目で見られるがな。圭吾は中でも僻み根性が強い」
「えっと……桜川くんが怜くんに僻んでるってこと?」
怜くんに対して桜川くんはいつも強気だから、そんな風には全然見えなかった。
「あいつにとって、お前は高嶺の花だからな。保が俺を好きなのが、気に入らないんだよ。昔からのことで根も深い」
「ぼくが高嶺の花……? せいぜい道ばたに生えてる野花だと思うけど」
「野花は言い過ぎだろう。温室育ちのクセに」
「うっ……」
家族に甘やかされている自覚はあるので、否定できない。
しかし高嶺の花というのは、怜くんを指す言葉じゃないだろうか。
「もしかしてぼくがと言いつつ、桜川くんは怜くんのことを!?」
「止めろ! あいつの前では絶対言うなよ!? 逆恨みで俺が刺されかねん。変な想像はするな。いいか、圭吾は間違いなく、お前が好きなんだ! 分かったな!」
「は、はい……」
鬼気迫る怜くんの表情に圧倒されて、何度も首を縦に振る。
「と言っても恋愛感情というより、庇護欲とか、父性寄りの感情だがな。俺の侍従でありながら、お前を率先して守るべき対象にしてるのはどうかと思うが」
「でも何だかんだ言って、桜川くんは怜くんのことを一番大切にしてると思うよ?」
「まぁ……あいつのことはいいんだ」
桜川くんのことは、行動を見ていれば分かる。
口では怜くんのことを悪く言いながらも、その対応はいつも丁寧で、怜くんを主人と認めたものだった。
怜くんもそれには自覚があるんだろう。
照れて言葉を濁す姿に、思わず笑みが漏れる。
「ふふっ、怜くんが照れてる」
「うるさい。……やっと笑ったな」
そっと頬に手を当てられて、体が硬直する。
そうだ、ぼくは怜くんに怒られてるところだった。
「お前は何をそれほど怖がっている? まさか俺が怖いだなんて言わないだろうな?」
正にその通りなんだけど。
違うか、ぼくが怖いのは怜くんじゃなくて……。
性悪の親衛隊長として、七瀬くんと対峙するイベントの流れを思いだし、目に薄らと涙が浮かんだ。
いつからぼくは、こんなに涙脆くなったんだろうか。
「ぼくは……怜くんに、嫌われるのが……っ!?」
怖い、と言い切る前に、怜くんの腕に抱き締められた。
頭に怜くんの顔が触れる。
「安心しろ。この程度のことでお前を嫌ったりはしない」
「本当……?」
嫌われていないと聞いた瞬間、全身から力が抜けるのが分かった。
よかった、と心から息をつく。
……うん? でも性悪の親衛隊長としては良かったのかな?
悩ましいところだった。
実のところ、BLゲーム「ぼくきみ」でも、怜くんがぼくを嫌いになる正確な瞬間は分からない。
最終的に怜くんがぼくを断罪するイベントはあるけど、それまでの怜くんのぼくに対する心の変化が描写されてるわけじゃないから。
時折ぼくに対して顔を顰めてるシーンはあったけど、あくまでゲーム主人公くんの視点で、ゲームは進むからね。
だから……いいかな。
もう少しだけ、あと少しだけ、怜くんの体温に甘えていても。
悩むぼくをどうとらえたのか、怜くんはぼくの背中をあやすように撫でながら言葉を続ける。
「それに元はと言えば、俺の行動が招いた結果だろう? 俺が七瀬を保健室まで運べば騒ぎになるのは分かっていた。だが誰がボールを当てた犯人なのか分からない状況で、他の奴にも任せられなかった」
「桜川くんにも?」
「正直、あいつの考えは読めん。圭吾は七瀬と友人ではあるが、お前が言った通り、俺のことも一応は認めているし、お前のことを守りたいとも思っている。圭吾が実行犯でないのは確かだが、七瀬が食堂で言った言葉に、いい感情を抱いてるとも思えん」
それで結局、七瀬くんに悪感情のない怜くんが運ぶしかなかったと。
お姫様抱っこの件は、聞いてみれば納得のいく話だった。
ゲーム主人公くんである七瀬くんの後ろから現れた怜くんは、更に一歩踏み出す。
「怜く……怜様、これは!」
ぼくの呼びかけに、怜くんは器用に片眉だけをつり上げた。
次いで聞こえる溜息に、視線が下がる。
人が大勢いる前で、七瀬くんと盛大な言い合いをしたんだ。
これには怜くんも呆れる他ない。
こうなることは分かってたんだ。
だから、ここでぼくが傷付くのは、道理じゃない。
むしろ七瀬くんにしてみたら、誰かからボールを当てられて脳しんとうを起こした上、次の日には食堂でぼくに絡まれるんだから、たまったもんじゃないだろう。
「保、しっかり掴まってろよ」
「え? うわぁああ!?」
急な浮遊感に、咄嗟に怜くんの肩へしがみつく。
「な、何!?」
「大人しくしてろ」
わけが分からない。
ただ怜くんに、横抱きで抱き上げられていることは確かなようだった。
状況を把握できないまま、言われた通り大人しくする。
そんなぼくを連れて、怜くんは歩き出した。
「……怜くん、食堂出るの?」
「今は人がいない場所のほうがいいだろう」
どこに行くんだろうと行き先に視線を向けていると、見知った木製の重厚なドアが見えてきた。
「生徒会室?」
「この時間だと、ここが一番人目がないからな」
怜くんは片手で鍵を開け、ドアを開いて室内に入ると、応接用のソファの上にぼくを下ろす。
そして同じソファの空いたスペースに、怜くんも腰掛けた。
「そんなに大事になってたのか?」
「え?」
「食堂で『怜様』って呼んだだろ。お前が『様』を付けるときは、親衛隊にアピールしたいときだと知っている。桜川から、昨日の七瀬との写真が出回ってると聞いたしな」
「あー……うん」
ぼくの行動が、親衛隊に対するアピールだってことはバレていたらしい。
だったら今回のことも、彼らに対してのパフォーマンスでしかないと、怜くんは勘付いてるんだろうか。
「どういう状況で、今回の食堂の騒ぎに繋がった? 詳しく説明しろ」
「騒ぎになってた?」
「自覚がなかったのか? お前と七瀬を中心に、人だかりができていたぞ。お前はそんな中で」
「ごめんなさいっ」
責められることに耐えきれず、言葉を遮って謝る。
けど聞こえてきた溜息に、結局身が竦んだ。
「はぁ……謝るぐらいなら、もっと場所を考えて行動しろ。おかげで圭吾からの当たりが更に強くなるだろ」
「桜川くんの?」
「最近では、クラスの連中からも生温かい目で見られるがな。圭吾は中でも僻み根性が強い」
「えっと……桜川くんが怜くんに僻んでるってこと?」
怜くんに対して桜川くんはいつも強気だから、そんな風には全然見えなかった。
「あいつにとって、お前は高嶺の花だからな。保が俺を好きなのが、気に入らないんだよ。昔からのことで根も深い」
「ぼくが高嶺の花……? せいぜい道ばたに生えてる野花だと思うけど」
「野花は言い過ぎだろう。温室育ちのクセに」
「うっ……」
家族に甘やかされている自覚はあるので、否定できない。
しかし高嶺の花というのは、怜くんを指す言葉じゃないだろうか。
「もしかしてぼくがと言いつつ、桜川くんは怜くんのことを!?」
「止めろ! あいつの前では絶対言うなよ!? 逆恨みで俺が刺されかねん。変な想像はするな。いいか、圭吾は間違いなく、お前が好きなんだ! 分かったな!」
「は、はい……」
鬼気迫る怜くんの表情に圧倒されて、何度も首を縦に振る。
「と言っても恋愛感情というより、庇護欲とか、父性寄りの感情だがな。俺の侍従でありながら、お前を率先して守るべき対象にしてるのはどうかと思うが」
「でも何だかんだ言って、桜川くんは怜くんのことを一番大切にしてると思うよ?」
「まぁ……あいつのことはいいんだ」
桜川くんのことは、行動を見ていれば分かる。
口では怜くんのことを悪く言いながらも、その対応はいつも丁寧で、怜くんを主人と認めたものだった。
怜くんもそれには自覚があるんだろう。
照れて言葉を濁す姿に、思わず笑みが漏れる。
「ふふっ、怜くんが照れてる」
「うるさい。……やっと笑ったな」
そっと頬に手を当てられて、体が硬直する。
そうだ、ぼくは怜くんに怒られてるところだった。
「お前は何をそれほど怖がっている? まさか俺が怖いだなんて言わないだろうな?」
正にその通りなんだけど。
違うか、ぼくが怖いのは怜くんじゃなくて……。
性悪の親衛隊長として、七瀬くんと対峙するイベントの流れを思いだし、目に薄らと涙が浮かんだ。
いつからぼくは、こんなに涙脆くなったんだろうか。
「ぼくは……怜くんに、嫌われるのが……っ!?」
怖い、と言い切る前に、怜くんの腕に抱き締められた。
頭に怜くんの顔が触れる。
「安心しろ。この程度のことでお前を嫌ったりはしない」
「本当……?」
嫌われていないと聞いた瞬間、全身から力が抜けるのが分かった。
よかった、と心から息をつく。
……うん? でも性悪の親衛隊長としては良かったのかな?
悩ましいところだった。
実のところ、BLゲーム「ぼくきみ」でも、怜くんがぼくを嫌いになる正確な瞬間は分からない。
最終的に怜くんがぼくを断罪するイベントはあるけど、それまでの怜くんのぼくに対する心の変化が描写されてるわけじゃないから。
時折ぼくに対して顔を顰めてるシーンはあったけど、あくまでゲーム主人公くんの視点で、ゲームは進むからね。
だから……いいかな。
もう少しだけ、あと少しだけ、怜くんの体温に甘えていても。
悩むぼくをどうとらえたのか、怜くんはぼくの背中をあやすように撫でながら言葉を続ける。
「それに元はと言えば、俺の行動が招いた結果だろう? 俺が七瀬を保健室まで運べば騒ぎになるのは分かっていた。だが誰がボールを当てた犯人なのか分からない状況で、他の奴にも任せられなかった」
「桜川くんにも?」
「正直、あいつの考えは読めん。圭吾は七瀬と友人ではあるが、お前が言った通り、俺のことも一応は認めているし、お前のことを守りたいとも思っている。圭吾が実行犯でないのは確かだが、七瀬が食堂で言った言葉に、いい感情を抱いてるとも思えん」
それで結局、七瀬くんに悪感情のない怜くんが運ぶしかなかったと。
お姫様抱っこの件は、聞いてみれば納得のいく話だった。
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