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第一章
第4話 魔王様は有給が欲しいです!!
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「まおー!」
「んー? なんだー?」
「えへへ~、まおー、実験に──」
「嫌だ」
「えー! まだ何も言ってないじゃん!」
「どうせろくでもないことだろ?」
「むぅっ!!」
ドサッと抱き着いてきたエルフィの頭を撫でながら苦笑する。
「ほんとお前は。昨日の威勢の良さはどうしたんだ? あの時は本気でビビったぞ。まさか新入生に対していきなり魔法を撃つなんてな」
「うぐぅ……あれは、あの子の実力が分かってたから……。そ、それに!」
「そ・れ・に?」
「……ごめんなさい」
「素直でよろしい。で、用件は?」
膝上に座り直させ、頭を撫で続ける。
んー、我が娘ながら可愛い。血縁関係はないけどな。
「んーと、あのね、魔杖の調整器具が欲しいなって……」
「魔杖って、エルフィのは──ああ、十年前にプレゼントしたままだったな。買い直すか?」
「あれじゃないとやっ! あのままでいい。だから、調整器具が欲しいんだけど」
うるうるとした目をこちらに向けてくるエルフィ。うん。この子、分かってやってるよな? まぁ、そんなところも可愛いから甘やかしてしまうんだが。
「分かった。ええと、この前貰った目録は……あった。次の休日、ヘゲルがここにあるやつを持ってくる。だから、この中から選んでおけ」
「!! はーい!」
足をパタパタを動かして目録を読み始める。
俺、まだ仕事中なんだけど? エルフィアさんがそこにいると仕事がしにくいんだけど?
……まぁ、いいか。明日でも出来るし。
そんなことを言っていたら、翌日、ルーシーに怒られました。ナマ言ってすんません。
☆★☆★☆
「魔王様。ご報告があります」
「なんだ、ルーシー?」
「王国内及び西方国境の【諜報部】の交代が完了しました。それぞれ【諜報部】の規定員数以外に【暗部】より五名、選出しています」
「御苦労。諜報部の奴らには有給を取らせろ」
「はい。ところで、一つ【諜報部】からの報告で気になる点があります。時間は大丈夫でしょうか?」
「ああ、大丈夫だ」
「はい。魔力探知に長けたものが先日、膨大な魔力の収束を感知した、との報告が」
「……はぁ、ほぼ確実に勇者召喚だな」
少し考えて、臨時の対処法案を策定する。
原則として専守防衛のこの国は、先制攻撃を前提とした作戦立案には下院と上院の採決を経ないとダメなんだけどね、これは国家の存続を脅かす緊急事態だから事後採決。
所謂、超法規的措置というものだよ。
「ルーシー、各防衛軍に通達。これより無期限で第三種警戒態勢を敷く。警戒態勢の引き上げは通常通りに。警衛隊には準第三種警戒態勢を。双方共に一日二回の定時報告書の提出を義務付ける。些細なことでもいいから書くように」
第三種警戒態勢。
それは、警告しても従わなかった場合は先制攻撃にて脅威を排除しても良いという、平時に置いて最も緊張度が高まっている状態だ。
〝準〟が付く態勢は、軍属ではないというだけで命令内容としては同じだ。
「了解です。では、また後で」
「ああ。エルフィにもよろしくな。今日はそっちにいるんだろ?」
「はい! 何やら楽しそうに机上戦略を立てていますね」
「ま、程々に休ませてやってくれ」
「了解です。では!」
そう言うと、魔力を一切感じさせない【転移】で退室する。
ほんと、どうなってんだろうねぇ、あの娘。
というか、暗部の連中は。
「っと、仕事仕事」
最近は国境での紛争騒ぎとかが多くて書類仕事が増えて増えて仕方がない。
……魔王にも有給が欲しいです!!!!
「んー? なんだー?」
「えへへ~、まおー、実験に──」
「嫌だ」
「えー! まだ何も言ってないじゃん!」
「どうせろくでもないことだろ?」
「むぅっ!!」
ドサッと抱き着いてきたエルフィの頭を撫でながら苦笑する。
「ほんとお前は。昨日の威勢の良さはどうしたんだ? あの時は本気でビビったぞ。まさか新入生に対していきなり魔法を撃つなんてな」
「うぐぅ……あれは、あの子の実力が分かってたから……。そ、それに!」
「そ・れ・に?」
「……ごめんなさい」
「素直でよろしい。で、用件は?」
膝上に座り直させ、頭を撫で続ける。
んー、我が娘ながら可愛い。血縁関係はないけどな。
「んーと、あのね、魔杖の調整器具が欲しいなって……」
「魔杖って、エルフィのは──ああ、十年前にプレゼントしたままだったな。買い直すか?」
「あれじゃないとやっ! あのままでいい。だから、調整器具が欲しいんだけど」
うるうるとした目をこちらに向けてくるエルフィ。うん。この子、分かってやってるよな? まぁ、そんなところも可愛いから甘やかしてしまうんだが。
「分かった。ええと、この前貰った目録は……あった。次の休日、ヘゲルがここにあるやつを持ってくる。だから、この中から選んでおけ」
「!! はーい!」
足をパタパタを動かして目録を読み始める。
俺、まだ仕事中なんだけど? エルフィアさんがそこにいると仕事がしにくいんだけど?
……まぁ、いいか。明日でも出来るし。
そんなことを言っていたら、翌日、ルーシーに怒られました。ナマ言ってすんません。
☆★☆★☆
「魔王様。ご報告があります」
「なんだ、ルーシー?」
「王国内及び西方国境の【諜報部】の交代が完了しました。それぞれ【諜報部】の規定員数以外に【暗部】より五名、選出しています」
「御苦労。諜報部の奴らには有給を取らせろ」
「はい。ところで、一つ【諜報部】からの報告で気になる点があります。時間は大丈夫でしょうか?」
「ああ、大丈夫だ」
「はい。魔力探知に長けたものが先日、膨大な魔力の収束を感知した、との報告が」
「……はぁ、ほぼ確実に勇者召喚だな」
少し考えて、臨時の対処法案を策定する。
原則として専守防衛のこの国は、先制攻撃を前提とした作戦立案には下院と上院の採決を経ないとダメなんだけどね、これは国家の存続を脅かす緊急事態だから事後採決。
所謂、超法規的措置というものだよ。
「ルーシー、各防衛軍に通達。これより無期限で第三種警戒態勢を敷く。警戒態勢の引き上げは通常通りに。警衛隊には準第三種警戒態勢を。双方共に一日二回の定時報告書の提出を義務付ける。些細なことでもいいから書くように」
第三種警戒態勢。
それは、警告しても従わなかった場合は先制攻撃にて脅威を排除しても良いという、平時に置いて最も緊張度が高まっている状態だ。
〝準〟が付く態勢は、軍属ではないというだけで命令内容としては同じだ。
「了解です。では、また後で」
「ああ。エルフィにもよろしくな。今日はそっちにいるんだろ?」
「はい! 何やら楽しそうに机上戦略を立てていますね」
「ま、程々に休ませてやってくれ」
「了解です。では!」
そう言うと、魔力を一切感じさせない【転移】で退室する。
ほんと、どうなってんだろうねぇ、あの娘。
というか、暗部の連中は。
「っと、仕事仕事」
最近は国境での紛争騒ぎとかが多くて書類仕事が増えて増えて仕方がない。
……魔王にも有給が欲しいです!!!!
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